早い時期の重賞は、早生まれの馬を狙え

私は3月が誕生日のいわゆる早生まれ。1年を区切りとして見ると早生まれだが、学年という区切りで見ると遅生まれになる。前年の4月に生まれた子どもたちと、およそ1年近い成長期間の差があるにもかかわらず、同じ学年ということになる。今の私の年齢にもなればほとんど差はなくなるが、まだ小さい頃の成長過程における1年の差というものは意外に大きい。

だからということではないかもしれないが、私は小さい頃から何をやっても人並み以上にできたことはなかった。幼稚園の駆けっこでは、他の子どもたちが懸命にゴールを目指している中、ほとんど歩いて完走していた。両親いわく、なぜ競争するのかの意味さえ分かっていなかったそうだ。クラスで背の順に並ぶと、先頭から2、3番目が定位置であった。物心つくのも遅く、小学4年生より前の記憶がほとんどない。勉強もそれほどできた方ではなかったと思う。つまり、肉体的にも精神的にも、同世代の子どもたちとは周回遅れと言ってよいほどの完成度の差があったということだ。遅生まれの何が問題かというと、私たちの人間社会は学年で区切られるため、1年もの成長期間の差がある子どもたちが同じ土俵で競争し、評価されるということである。

競馬の世界にも同じことが当てはまる。基礎能力というものがあるため、早く生まれたらそれで良いということではないが、もし同じ能力を持って生まれたとしたら、早く生まれた方が圧倒的に有利ということである。その分、成長も早く、早くから馴致や育成に入れて、早くからデビューすることができる。勝って賞金を稼いでおくことで、その後のローテーションで無理をすることなく、馬の成長を促しながら調整を進めることもできる。だからこそ、早生まれの馬はクラシック戦線に乗りやすく、遅生まれの馬は若駒の頃はよほど能力が高くないと厳しい戦いを強いられる。

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早い時期の重賞は、早生まれの馬を狙え

治郎丸敬之

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治郎丸敬之

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