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トップジョッキーは強い馬を選び間違えない

この連載を書かせていただくにあたって、予想をするのが早くなった。速くなったのではなく、早くなった。天皇賞・秋の馬券のヒントを書いている今、私はまだ菊花賞の結果さえも知らない。レースが行われる前々週に編集部から提供される、出走登録馬の馬柱にある情報(馬名や騎手等)だけを頼りに予想を開始する。中には登録だけして出走してこない馬もいれば、抽選によって落ちてしまう馬も出てくるため、まずはどの馬が出走してくるのか(もしくは出走できる確率が高いのか)を予測するところから予想は始まる。最終追い切りの動きや馬体の仕上がり、枠順や当日の馬場状態などもちろん知るよしもない。

予想が当たらないことの言い訳をしたいのではない。投票締め切りのベルが鳴る寸前まで悩み続ける私が、翌々週のレースの予想を提出するのだから、そこにはいつもとは違った視点が要求されるのである。連載を開始してからのこの1年半、情報と時間の制約の中で予想をするうちに、たったひとつだけ発見した傾向がある。それはある特定のジョッキーに、2週間前の段階ですでに手綱を委ねることが確定している場合、または乗り替わりが決定している場合には、かなりの確率でその人馬が好走するということだ。そのことに気づいたおかげで、私は少しばかり先の未来を見ることができるようになった。

ある特定のジョッキーとは、

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