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謎解きは皐月賞の後で…そして歴史は繰り返される!【超・馬券のヒント第62回】

皐月賞は謎を残すレースであった。不可解というか、違和感があるというか、つまり何だか不思議なレースということである。明らかに間違っていると声高に叫ぶことはできないが、その結果をそのまま素直には受け入れがたい。体中のあらゆる感覚が静かにそうささやいている。

皐月賞を振り返ってみたい。前に行った馬が有利というジョッキーや関係者の意識の総和が飽和点に達した結果、誰もが想像した以上の激流となった。特にスタートしてから最初のコーナーを回り切るまでの2ハロンの攻防が凄まじかった。さらに4コーナー手前から、抑えきれなくなった○○○○が早めに動き、それをマークしていた◎◎◎◎などの有力馬が動き始めたこともハイペースに輪をかけた。そのため、前に行った組と後ろから行った組が、前半と後半でそっくり入れ替わる、典型的な前潰れのレースとなった。

外から一気にまくって直線で突き抜けた★★★★は実に鮮やかであった。他の有力馬の脚が直線で止まるのを尻目に、まるで1頭だけ違う脚を使って勝利したように私たちの目には映った。日本ダービーに向けて視界良好、3強ではなく実は1強なのではないか。そう思った人もいただろう。しかし、このレースには不可解な点があって、2着に突っ込んだ▲▲▲▲もほぼ最後方から追走した馬だったということだ。

このまま日本ダービーを迎えれば、必ずや★★★★と▲▲▲▲は人気馬として祭り上げられるだろう。あれだけ衝撃的なレースを見せつけられてしまっては、誰がこの2頭の引力に抗うことができるだろうか。皐月賞を勝った★★★★も2着に来た▲▲▲▲も、後ろから行ったことが功を奏し、前に行った馬たちがバテたところを差し切っただけで、実はそれほど力が抜けているわけではないよ、と誰が大きな声で言えるだろうか。たとえ心のどこかで疑っていたとしても、目の前で起こった圧倒的な事実に対して、私たちは口をつぐんでしまうのだ。

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