Head Coach Note 08

第6節 vs山形ワイヴァンズ

山形ワイヴァンズは、ウイングプレイヤーである外国籍選手、SG #2 トリアン・グラム選手の対策が難しいチームです。彼に日本人をマッチアップさせるのか、外国籍選手をマッチアップさせるのかという判断がまず発生します。

日本人選手のPFにも、上杉選手、伊澤選手と経験豊富な実力者が揃っており、ラインナップやマッチアップを調整する場面が多い対戦相手でした。

作り出したずれで確実に決め切るシュート力と、激しいディフェンスで流れを奪い取る強さがあり、特に1試合目は山形ペースの試合展開となり、勝てはしましたがどちらに軍配があがってもおかしくないクロスゲームとなりました。

勝ち切れたのは、選手が駆け引きや勝負所で力を発揮してくれたおかげで、ベテランに救われる場面も多かった気がします。

またこの試合は
水曜にFE名古屋に大敗をした後、
木・金と中2日で2試合を戦うイレギュラーなスケジュール、
という2つの点から難しい試合になるだろうという懸念もありました。

短い時間でやるべきことにフォーカスしてくれた選手達が素晴らしかったです。

また試合前には台風19号被害への募金活動も行い、プロバスケットボール選手として、価値のある時間を過ごした週末だったと思います。災害が起きた時に、スポーツにできることは限られているかもしれません。でも何かしら行動を起こすことが大切です。会場に足を運んでくれた時、映像でも試合を見てくれた時に、苦しいことを少しでも忘れるくらい魅力的な試合をできれば、と考えています。


そういった多くの要素と共に、
HCとして試合の上でトライをしたのは #30 佐野のスタートでの起用です。

昨シーズン、何度も佐野の3ptsに救われたものの、今シーズンはまだリズムを掴めていない。とはいえ、必ず彼のシュートが必要なタイミングは来るはずで、それをどれだけ早く呼び起こす事ができるか。

チーム全体もそれを理解し、本人も自覚し、今節2試合、自信やコート感覚を取り戻すきっかけになるであろうパフォーマンスを引き出せたのは大きな収穫です。

今シーズン、インタビュー等でよく伝えるのは、
誰がヒーローになってもおかしくない、そんなチームでありたい、ということです。ヒーローになる方法は人それぞれで、3ptsかもしれませんし、ディフェンスかもしれませんし、勝負所のビッグショットやアシストかもしれません。それぞれが待つ、個性や持ち味を引き出して、層の厚いチームにしていければと思います。



山形のアシスタントコーチ、東島さんはS級コーチ研修会で共に学んだ仲間です。こういった場所で改めて会えるというのも、嬉しいですね。あと、山形のスタッフ陣は皆いい声をしている。笑 

東京EXでは通訳のモニカの号令で、チームが動きます。試合前にFaisonとモニカの声量チェックをしていますが、山形の方が声が通っていた気がする。次戦のモニカに期待してください。

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