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鈴木るみこさんを偲ぶ会 比叡山のふもと、むあ文庫にて

<<はじめに>>
私は「鈴木るみこ」さんの、1ファンです。

私や、他の何人かの「偲ぶ会」参加者の方がそうだったように、

今後、「鈴木るみこ」で検索して、「偲ぶ会」の情報を発見し、「行きたかった!」と思われる方が、いるかもしれないので、拙いながら、所感をブログに書いておきます。もし、何か情報を得る方がおられたら幸いです。

2019年11月4日。”鳩胸厚子さん”にネット上で呼びかけていただき、JR湖西線「比叡山坂本」駅から15分の、「むあ文庫」というお店で、鈴木るみこさんをしのぶ会に出席してきました。

(比叡山坂本駅より、遠くに琵琶湖を望む。前に湖、後ろには山。)

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●鈴木るみこさんとは
「Olive」「an-an」編集部を経て、様々な雑誌の企画編集、エッセイストをされた方です。
雑誌「クウネル」には創刊から関わられ、編集だけでなく数々の素敵な記事を残されましたが、
2018年5月に、ご病気で他界されました。
「すばる」2017年12月の「読書日録」というエッセイが、世に出された最後の文章だそうです。

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●鈴木るみこさんのファンになったきっかけ <私の場合>

私は子供のころからガールスカウトをしています。ある時、「クウネル」という雑誌にガールスカウトのことが記事になったことを知りました。
普段、めったに雑誌は買わなかったのですが、偶然、ガールスカウト掲載の記念に1冊買ってみたところ・・・「クウネル」の魅力にはまり、たびたび買うように。
日本や世界の、食べること、住むこと、生きることにまつわる様々なお話を、美しい写真とともに見るのがとても好きで、
一度買ったら、読み捨てではなく、写真を眺め、文章を何度も何度も擦り切れるほど読み返しました。あまりに好きだったので、ある年の誕生日には、家族が「クウネルの年間購読」をプレゼントしてくれるほどでした。

鈴木るみこさんは、「クウネル」での記事を書いてくださったご縁でガールスカウトの本を執筆してくださり、ここで初めて、お名前を認識しました。

「きれいな心と なんでもできる手 ガールスカウトになったなら (ガールスカウト日本連盟 監修)PHP研究所 2010年」


そこで「クウネル」の、たくさんの大好きな記事が、鈴木るみこさんによって書かれていたことに気づきました。
クウネルを去られた後も、ずっと気になっていました。
昨年、お名前をGoogleで検索して、訃報を知りました。
今年の夏に、もう亡くなっていることがわかっているのに、もう一度むしょうにお名前を検索したくなって、そこでこの「偲ぶ会」の情報を見つけました。

●偲ぶ会で。
今回は20名の方が参加されました。宮城や、東京方面からもご参加があり
私のような、”読み手としてのファン”の方の他、数名のご友人や、同窓生など実際に生前につながりのあった方も来られました。
皆んなで、思い出や、ファンになったきっかけなどをお話しました。

偲ぶ会には生前のお写真や、小さい時の写真も置いてあったり、遠方で来られない方からのメッセージもありました!その他にはなんと、小学校の時に書かれた文集もありました。

文集は小学生らしい作文ですが、非常に丁寧に、よくわかる文章がきっちりと書かれていました。時々、少女漫画ふうの挿絵が、しっかりした線で書いてあって、絵もとても上手でした。
ある作文では「私はマンガが大好きで、読み始めると止まりません。お母さんの声も聞こえなくなってしまいます。気が付くともう夕方でした」という内容などが書かれてありました。
少女漫画雑誌をよく読まれていて、「ベルばら」が、るみこさんがフランスに興味を持たれるきっかけの一つとなったそうです。

●心に残ったこと
参加者のお一人より、
”るみこさんは、誰かの奥底に込められた深い、深いところの気持ちや、意味をとらえる。
さらに、その人たちの人生に荒波やつらいところがあっても、その人の良いところを見つけてきて、表現し、安寧な世界を作る。その素晴らしい才能”
(私の記憶で書きましたので、発言された方の真意と異なっていたら申し訳ありません)
ということを言われていて、涙が出ました。

クウネルでは、びっしりとたくさんの読むところがあって、そのどの記事でも、いつも、記事の対象の方の良いところ、素晴らしいところが誇らしく書かれていました。どんなものでも、どんな人でも。それで私は安心して記事に没頭することができたのでした。

また、私は読むだけなので、意識していなかったけれど、文章の組み立てや、表現の仕方も非常に優れておられたことが分かりました。
(きっとこのブログで書きたいことも、もし一流のライターさんや編集者さんにかかればもっと素晴らしく読みやすくなるってことですね・・・そりゃそうだ!!!)


偲ぶ会は、初めてお会いした人ばかりなのに、まるでみんな昔から友人のような気がしました。ずっと暖かい空気が流れていました。
色々なひとの中のるみこさんストーリーを聞きながら、大好きな人への気持ちを共有する仲間たち。きっと、この日に来られなかった方も。

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(参加者の方からみんなにいただいたお土産。もう一ついただいたチョコレートは、写真を撮るまえに帰りの電車で食べちゃった)


●むあ文庫
鈴木るみこさんは、最後の方に、幼馴染のご友人に「本がたくさんあるから、開放して、コーヒーを飲みながら読んでもらうお店をしたい」と言われてたそうです。会場の「むあ文庫」は、まさに、その言葉が実現されたようなところでした。素敵な場所だったので、店主さんに許可をいただき、ブログに写真を掲載します。

比叡山のふもと、緑いっぱいの住宅地の中に

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存在する「むあ文庫」は

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カフェで飲食する人が、誰でも利用できる図書室(むあ文庫)があります。

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そこには、子供の頃に読んだことのある、これからも子供に読ませたい本、大人になってもまた読みたい本がずらり。

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今回の偲ぶ会のため、オーナーさんは、鈴木るみこさんに関連のある本を選んで、展示しておいてくださいました。小さい、横長の白いタグが、表紙の下に付いている本がそれです。

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あぁ素敵なところだった。またいつか、ここに来たいな。何時間も居座って、本を読みたいな。(週末だけひらくそうなので、予定は事前に確認する必要あり)いただいたハーブティーもお菓子も、びっくりするくらい美味しかったです。


●最後に

めったに雑誌を見ることもさわることもなかった私が、偶然でクウネルという雑誌を読むようになり、気づかない間に、色々な影響を受け、たくさんのことを教えてもらいました。(秀逸なおかずのレシピたちを含む!)

私は鈴木るみこさんと、同じ時代に生まれ、同じ空気を吸い、鈴木るみこさんやクウネルの皆さんの書かれる、色んな素敵なお話を、わくわく読むことができて、ものすごくラッキーでした。本当にありがとうございました。


帰りの電車にて。会のために取り寄せられた、るみこさんがお好きだったバラの花のおすそ分けと、輝く夕日とともに。

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