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たかこ先生のレッスン徒然日記vol.36『譜読みってなんだ?!』①

月日があっという間に過ぎてゆきます。
久しぶりの投稿です。
町田市でピアノを教えています田中貴子です。

中学生になる頃、音楽の道に進もうと決めたのは良いのですが、なかなか大変なスタートをきったたかこ先生です。
どんなことにも大なり小なり問題点や壁を感じてることは多いですよね。それらが順調に解決していったわけではありませんが、たかこ先生がぶつかった壁を少しずつお話していきたいと思います。

『譜読みってなんだ?!』①
ピアノや音楽の勉強の環境を受験対応に変えて真っ先にぶつかった壁は、「譜読み」でした。毎週山のように宿題が出るのですが、全く追い付かない。
もっと正直に言えば、なにからやって良いのか分からない。。(笑)
さらにぶっちゃけると、多すぎてどれも中途半端になり、全く曲にならない。

その当時師事していた先生は、初めから私の弱点に気が付いていました。
「譜読みの時はレコード(音源類)を聴かないこと」真っ先に言われたことでした。

え。。。

たかこ先生、なにを言われているのか理解できるまでかなり時間を要しました。

渡された曲は、リストの「小人の踊り」「森のささやき」、ラヴェルの「ソナチネ」など
聴いたことがない作品ばかり。
そういう曲を音源を聴かずに譜読みすることは、日本語の古文を原文で読むような感覚。「(日本語なのに)なにが書かれてるのかさっぱり分からない」

楽譜の端にあるYAMAHA のシールが時代を物語っています。意外と綺麗な楽譜ですが、要は書くまでもない問題でレッスンが止まることが多かった😅

複雑に内声が絡みだしたり、和声も広がり、当然技術も多岐にわたる時代の作品に全く「音や音楽のイメージ」が追いつかない。
一週間ではまったく譜読みは進まず、レッスンは悲惨極まりないものの連続でした。

ドレミが読めないわけではないのに、
音価も分からないわけでもないのに、
どれだけ弾いてもちっとも音楽になってこない。

今でもその当時のことを思い出すと、ゾッとする時があります。
演奏を聞かないだけでこんなにも弾けなくなるのか。。
「耳コピ」が悪いわけではないのです。
でもそれだけでは不足することが多かった。12、13歳の時点でこの「辛い現実」を認めなればなりませんでした。

字が読めるだけで、全ての知識が理解できるわけではなく、全てを知るということにもならず、それを元に成長することもままならない。

ドレミを知っているだけでは楽譜は理解できないし、鍵盤のおさえ方を知っているだけでは技術は育たないのです。
『基礎力』
全てにおいて、この基礎力が決定的に不足していた。
たかこ先生がピアノに初めて触れてから10年近く育ててきてしまったのは、音楽やピアノを生業にするための基礎力ではなく、「弾ける、弾けた」という気持ちだったということに残念ながら気が付いてしまいました。

なにもわからない。。。

目標の定め方すらわからず、なのに目指す学校は難関校。
それでも進み始めてしまった道を戻ることも出来ませんでした。
どうしてだか分かりません。

楽譜を開く度に、ピアノを弾く度に、悔しくて涙しか出てこない。
でもやるしかない、、、
明日は分かるかもしれない、弾けるかもしれない、
わずかな期待も毎週末のレッスンで粉々に打ち砕かれていきます。

まぁ、そんなに簡単に分かるわけないし、できるわけないのよ・・・諦めなさい

周りはそういう大人が多かった。
先生がなかなか見つからなかった理由がジワジワと全身に纏わりつくように分かり、

途方に暮れる

読んで字のごとくを全身で受け止めたわけです。
そして
この道を勧めてくれた師匠はある提案をしてくれました。
提案というよりはほぼ命令に近いものでした。「これから、レッスンの内容を必ず報告しなさい」
これは高校入るまで3年間継続することになりました。

不思議なのですが、
師匠のこの『課題』が、たかこ先生にとって背中を押してくれる魔法となったのです。

お読みくださってありがとうございます。
マイペースで更新していきます。
気長にお待ちくださいませ😊


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