#6「Lilyー日々のカケラー」:私を精一杯生きる。

石田ゆり子さんのエッセイ、『Lily』を読みました。

恥ずかしながら、彼女のことはドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のゆりちゃん役で、素敵に年齢を重ねている女優さんというイメージ・・しか、知っていることはありませんでした。

熱狂的なファン、というわけでもないのに本を買ったのは
書店で手にとってパラパラ読んだとき、言葉にすいこまれてしまったからです。

なんというか、「この人は、日常的に『考えて言語化する』ことをしている人なんだろうな」と文章の端々から感じました。

***

 大人になったいま思うのは、「若さ」とは、周囲のためにあるんじゃないかということ。若い当人は無我夢中で、必死にもがいて生きている。たくさんの可能性を秘めた、懸命な若者の姿を見て、周囲は美しいと感じ、活力をもらうんです。
 若者は、辛く苦しいからこそ、美しいんですよね。
 ラクで美しいものはないと思います。
 子どもも、若者も、野生動物も、必死に生きているから美しい。大人だって、美しいと言われるような存在は、ただ安穏と過ごしているわけじゃない。周囲に甘んじない生き方をしているから、美しいのだとわたしは思うのです。

部屋の一室を書庫としてしまうような読書家な面や、
幼い頃に口で伝えるより文章を書いて伝えることが合っていると感じて、作文が大好きだったこと。
彼女の知らなかった一面で、自分と近い部分を発見できて、自然と口角が上がっちゃう嬉しい瞬間はたくさんありましたが
エッセイをパラパラめくって数ページの写真の後、17ページにあったこの言葉が、今の私には一番心に残りました。

***

自分の感じた感情や違和感に蓋をして周りに順応していけば、ある意味「ラク」なのかもしれません。
「これって、私にとっては違和感を覚えることなんです」と伝えるのって、勇気が要りますし、それまでの相手との関係を変化させるきっかけにもなると思います。

最近、私は上述のような「これは違和感を覚えるんです」と伝えることをしました。
どちらかというと「従順で指示を遵守する部下」が好まれる風土の組織で。

今回の件で、私に対して「思い通りにならない奴」という印象を抱いた人もいるだろうなと思うと
なんだか悔しく、でも、それをしなければ自分を押し殺すことになっていたし、と伝えた後も気持ちは堂々巡りしていました。

自分の中の気持ちの葛藤がこんなにも生まれるとは・・・誤算だったかもしれません。

そんな時に、今の私より20年の歳月を重ねてきた彼女の言葉は、背中をさすって、そっと押してくれるものでした。

自分を疎かにしないこと。
自分を生きることを諦めないこと。
そうするのって周囲の反感を買ったり、呆れられたりすることもあるかもしれないけど
みすぼらしいとか、ダメなんかじゃないこと。

自分を確立させたいがために、人を傷つけるやり方をとるのは、私は良くないと思ってますが、そういう方法ではなく、自分の足で立つことを選んでみたのは、悪くはなかったのかな・・・って、思えました。

石田さんが言う「美しい」は、
その人が、その人らしくあろうとする姿そのものなんだと思います。

28年間しか生きていない私は、「美しい」と聞くとドレスアップした女性の姿を想像してしまい、まだ外面の美しさに目がいきがちで
「必死に生きる姿」を美しいと思えるのには、もう少し時間がかかるかもしれません。

けれど、まだまだ自分に自信が持てないことも、不安を巡らせてしまうこともあるけれど、私は、自分を生きることを大切にして生きていこう。そう思えた一冊でした。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

うれしいです^^ありがとうございます♪
10

たかこ

読んだコト

本を読んで感じたこと、考えたことを綴っています。
1つのマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。