今日、人生で初めての期日前投票に行った。
本当にお恥ずかしい話、選挙権を与えられていながら、25歳にもなって、これまで私は選挙に参加したことがなかった。

他の用事があって、
投票所まで行きづらいから、
理由を、言い訳を上げ始めたらキリがない。
その中でも一番の言い訳は、
「政治は私の日常から離れたどこか遠くで行われていて、私の一票が政治の何かを変えることなんてあるはずないから。そもそも政党のことも主張さえもまともに理解していないわたしが、どこの誰に投票したら良いのか分からないから。」

そんなわたしが、どうして今回、期日前投票に行くことにしたのか。
きっかけはただひとつ、
逃亡犯条例の改正に反対する人々の起こした、香港でのデモだった。

仕事柄、香港の会社とのやり取りも多く、ちょうどデモの時期に香港でのイベントに会社の同僚が参加していたため、デモの様子は否が応でも耳に入った。
何よりわたしが衝撃を受けたのは、デモに参加する人々の中には香港の若年層が多くいたこと。
彼ら彼女らは自らの主張をしっかりと持っていて、政治によって自らの生活が、大切な誰かの生活が脅かされることに、真っ直ぐ "NO" と叫んでいた。

そしてさらにわたしが驚かされたのは、デモの結末だ。
人々の強い反対を受けて、
政府は完全撤回とはいかないまでも、逃亡犯条例の改正を延期したという。

日本と香港の状況にはもちろん違いもあるだろう。
香港で起きたことをそのまま日本に当てはめて考えるわけにはいかないかもしれないが、それでも香港の人々の、特に若い人々のエネルギーと信念は、わたしの政治に対する意識に少なからず影響を与えた。

何も変わらないかもしれない。
わたしの主張はもしかしたら間違っているかもしれない。
世の中は悪くなる一方かもしれない。

それでも。

わたしなりに、わたしの考えで、わたしの投じる一票は、
香港の彼ら彼女らがあげた力強い"一声"ときっと同じだと信じて。

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