見出し画像

子どもへのまなざし@集団

特別支援寄りのことをしていると、困っている子どもの視点や思いをどう考えるかは割とスタンダードです。しかし学校で、子どもたちの利害がぶつかる時はどうすればいいのでしょうか。

騒ぎたい子とちゃんとやりたい子

クラスに子どもが30人も40人もいれば、そりゃまあそれぞれの思いがあります。落ち着かなくてウロウロする子、注目されたくて声を上げる子、ちゃんと先生の話を聞いて勉強したい子…それこそ全員の利害がバラバラと言ってもいいかもしれません。
学校では「落ち着いてきちんと授業を聞く」のが基本だし多数派です。そもそも学校は勉強をしにくるところなので、それで良いのですが。
ただ騒いでいる子の気持ちを考えてみると、直ちに断罪する訳にいかない場合も多々あります。
勉強が分からなくてつまらなくなってしまっている、家で厳しくされすぎて学校で発散したい、親からの愛を感じられなくて構われたい、など様々な辛い理由があることがほとんどだからです。

どちらを優先するべきか?

学校の難しいところは、どちらかだけを優先して考える訳にはいかないということです。個別の相談機関である病院や教育相談、児相なら、その子のことを一番に考えた支援ができるでしょう。
しかし学校はもちろんそうはいきません。
落ち着かない子の気持ちを優先すると、ちゃんとしてる子の勉強する権利を侵害する。騒いでる子を断罪して切り捨てていくと、その子は救われなくなっちゃう。
この正解のない問いに、毎日何かしらの答えを出していかなくてはなりません。

正解はないが…

これは大人の世界でも同じかもしれません。
正解のない中で意思決定をしないといけないことはたくさんあります。同じシチュエーションで考えても人によって結論が違うことはよくあります。
子どもを取り巻く環境を整える者としては、どれがよりベストに近いのかを、悩みながら考え続けて行くことが必要なのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?