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できる、できないは別にして、理想の教育制度を語ろう6

*一昨日の続きです。


*magenta-hikari様のコメントの続き

残念ながら、最新のPISAへの参加を、日本は見送りました。
理由は新たな調査、Global Competence(国際的な課題に関する理解や文化的多様性・寛容性に対する態度を評価)が導入されることになったからです。
まずは国内での多様化。そして世界の文化多様化をも理解できる国に日本がなれば、
素晴らしいだろうなあと思います。

*小鳥遊 樹のコメントの続き

magenta-hikari様、いつも素敵なコメントをありがとうございます。
「まずは国内での多様化」の部分についてですが、
そのためには家庭での多様性を認める事が一番と私は考えます。

家庭での多様性とはつまり、
親の理想を押し付けるのではなく、
お子さんのそのままの資質を愛することです。
こんな当たり前の事が、日本ではものすごく難しい。

私も娘を育てている時に出来ませんでした。
「こうすればもっと幸せになれるよ、だから勉強を頑張りなさい。」
を、押し付けてしまう。
それは立派になる事や努力する事が美徳だという価値観で、
親も、親の親も育てられているからです。

学校教育で扱われる教科で高い点数が取れないと、
馬鹿者扱いをされたり、
努力をしない怠け者と言われてしまいがちです。
けれどこれは全くの誤解であり勘違いですよね。
いろんな能力の人がいて安定した社会が成り立つわけですから。

全員が学校に行くから、そう思い込まされているだけなのです。
これを変えるのにお金はかかりません。
ああ、確かにそうだよね。と、
みんなで意識を変えれば良いだけなのです。

この教科が得意なら、もっと高い点数に。
この分野が得意なら、もっと才能を伸ばす努力を。
それが本人の幸せかのように周囲が頑張らせてしまうほど、
目指す所は高学歴になり多様化ではなく画一化してしまいます。

産み育ててくれた両親や生育環境に関わる大人が、
「あなたはあなたのままで素晴らしい」と言ってくれる事が、
社会の多様性を認める一番の近道です。
「あなたは自分の好きなことを夢中になって頑張りなさい」
そう背中を押してあげることが国内での多様化を育てます。

学校に特定の教科の統一テストが導入されると、
好ましい結果に向かって指導者が努力を強いられます。
当然子どもへの努力を強いることになり、
該当教科以外を得意とするお子さん達はよりストレスを溜めることになります。
ですからGlobal Competenceを重視することは素晴らしいことですね。

*グローバル・コンピテンスとは、
「グローバル・コンピテンス」とは,「国際的な場で必要となる能力・力量」という意味である。この具体的な内容は,OECDの組織の中で検討されてきた。すなわち,今後,社会がグローバル化に向けて激しく変化する中で,「他者と共存しながらコミュニケーションを図り,行動していく力」がもっとも重要だと判断された。これが,2018年のPISAから新たに調査項目として取り上げられる。
文科省の資料によると,世界で生きるためのグローバル・コンピテンスとして,①グローバルコミュニケーション力,②文化横断的・相互的なものの考え方,③グローバルな思考,多様性の尊重,シチズンシップ,④地域的課題とグローバルな課題との関係判断,など挙げられているが,この4項目は,より具体的で明解である。残された課題は,認知的なものだけではなく,好奇心や耐久力,倫理観,リーダーシップなどの非認知的能力の評価方法の難しさであり,一層の工夫が必要だとされている。
(東京教育研究所 教育キーワード集より転載)*

“グローバリズムに到達するためには、外国語だって習得しなくちゃ。
とりあえずは偏差値を上げて高学歴になれば自信だってつくし。
もっと、もっと頑張らせなくちゃ。”とつながってしまうのが、
日本国内の勤勉な多くの親御さんの考え方だと思います。
自分の利益のためではなく、それが子どものためだと思うのです。

けれど、グローバルコンピテンスにもっとも大切なことは、
人を愛する力と認める力、
自分を大好きでいられて好きなことに夢中になって努力できる力です。

例えばInstagram 、TikTok、YouTubeなどで、
若者が世界に向けて自分の得意なことを発信しています。
それはイラストや絵画、ダンスや料理、
パフォーマンスやユーモアだったりします。
音楽やファッション、イリュージョンやファンタジー、手話などです。
もちろん学歴が直結しやすい数学や語学、
科学や自然や動物を理解する内容もたくさん発信されています。
これらはどれも同等なのです。
どれもグローバルコンピテンスにちゃんと繋がる。

つまりは、自分の好きなことを夢中になってやって、
それを発信し続ける事が無理のないグローバリズムを生むのです。
自分の愛していることや大好きなことを、
堂々と自信を持ってやり続けること。
この根拠のない自信を育てられるのは、生育環境での大人からの愛です。

アトリエでは小学校を卒業するときに一家族ずつのお茶会があります。
そこでお話しさせていただく事は、
全員が通る道である学校の教科をどう攻略する事が自分の幸せに繋がるか。
近い将来にどんな選択肢があるのか。
将来にかかる費用や自己投資するためのお金の貯め方や使い方。
性の多様性や世界から見た日本の現状。

そしてお子さんと保護者様の良いところをお伝えします。
私の目から見て、どんなに素敵なお子さんやお母さんかという事ですね。
それから自分軸の作り方などもお話し致します。

好きなことで努力しなさいと背中を押してもらって、
ちゃんと冒険をして挑戦も失敗も経験する事が、
多様性を認められる目を育てると全ての人が理解すれば、
強力な多様化の後押しになるはずです。
これは、何歳からでもできることですね。

「世界の文化多様化をも理解できる国に日本がなれば、
素晴らしいだろうなあと思います。」についてですが、
長くなるのでまた後日にいたします。

いつも読んでくださる皆様、本当にありがとうございます。

今日もおかげ様🙏

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