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2020.9.23(水)デジタルとアナログ、西洋と東洋

秋を英語で「fall」というのは洒落ている。今年も秋が急に落ちてきた。

台風12号と秋雨前線の影響で一日降ったり止んだり。Tシャツだと少し肌寒い。台風直撃は免れそうで良かった。蝉はもうどこにもいない。

体調はだいぶ落ち着いた。間食がしらずしらず増えていたので、今日はお腹を休める。よく噛む。長生きしたいぜ。

サウンドプロデュースの依頼が舞い込んだので早速作業に取り掛かる。ギターとベースと鍵盤をとっかえひっかえ数時間。アレンジが曲とシンクロしてストーリーが立ち上がってくると楽しくて作業が止まらない。

今年はずっと作業を続けてきたので、曲が仕上がるまでの速さが加速している。文章を書く速さもそう。続けてきて良かった。

反面、最近は掃除や雑務をサボりがち。日々のマイナスをゼロにリセットするための仕事が実は一番手強い。意識していこう。

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この前「NEUTRINO」というAIを使ったフリーのボカロ(ボーカロイド)を試してみた。いつかデュエットしてみたい。

こんなふうに、譜面ソフトにテンポとメロディ、歌詞とブレスを入力して、そのファイルをGoogle drive上にインストールしたアプリに放り込んで...(以下略)そんなこんなで歌のファイルが生成される仕組み。生成させるまでの工程はちょっとややこしいので万人向けではないけど。

とはいえ、こんなナチュラルなニュアンスで歌になるのはAIのたまもの。今までのボカロはこれだけでは、あからさまに機械的な音声しかできなかった。

ちなみに、下のEPの「音楽」の最後の方に出てくるのは自分の声のオクターブを上げてピッチを機械的に揃えてからフォルマント(声の太さ)を調節したもの。さっきの「薬師丸ボイス」と似てる(笑)


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これからの時代はCGも音声も、限りなく現実と虚構の境界線が曖昧になってくる。これは止まらない、止められない流れだ。AIもしらずしらず身近なところに入り込んできている。例えば老人や子供や異性に変わるFaceAppなど。僕も以前試したけど、良からぬ噂があるのですぐ削除した。

そもそも顔写真は個人情報だってことを、世間はもっと意識したほうがいい。これから顔認識技術が進むとどうなるかを想像すべき。僕は仕事柄、顔を出さなきゃいけないので諦めているが。

バーチャルとリアル、デジタルとアナログ、オンラインとオフライン。世代や好みでどちらかに偏りがちになるのが世の常だと思うが、僕はその2つの世界を同じ感覚で行き来して、自由に生きたいと思う。

1964年生まれ。東京オリンピックの年にオリンピックが終わってすぐ生まれ、ネットの普及していない時代に10代〜20代を過ごし、90年代以降リアルタイムでデジタルにフェードインした世代。あの頃を知っている我々は「戦中派」みたいなもので、今のリアルとは決定的にズレた肌感覚を捨てきれずに生きている。

でもアナログネイティブの時代はもう戻らない。アナログしかなかったあの時代の不便さとダサさと生々しさを知っていることは、足かせにもなるが、柔軟に意識を変えることができれば、若い人には得難い大きな財産にもなるはず。

「デジタルとアナログ」は「西洋と東洋」に似ている、と今朝ひらめいた。まだうまく言語化できないけど、このテーマはこれからも掘り下げていこう。



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