2005_Hydepark2日目

セッション三昧 / 「HOSONO HOUSE」と雷の夜(2005①)

 *2023.4.22. 加筆修正

*デビューから30周年までのエピソードを追った自伝的エッセイです。このページ単体で¥200でも読めますが、¥3000でマガジン「ずっと、音だけを追いかけてきた」を購入していただくと、過去と今後の更新の全ての連載(全42話・¥8400相当)を読むことが出来ます。

*2005年の出来事:ジョージ・W・ブッシュが2期目のアメリカ合衆国大統領に就任 / 京都議定書発効にともなう地球温暖化対策としてクールビズが官民で積極的に推進される / スマトラ島沖地震が発生、M8.7を観測し、死者は1,000人を超える / ハリケーン「カトリーナ」が米国フロリダ州、ルイジアナ州ニューオーリンズに上陸。政府の対応の遅れから約1,200人の死者が/ 「リタ」「ウィルマ」など巨大ハリケーンが次々にアメリカに上陸 / インドネシア・バリ島で同時爆弾テロが発生 /


この年はとにかく、ずっと動いていた。

宮沢和史君のバンドで冬にヨーロッパ、秋に中南米と2度の大規模な海外ツアーに参加したのが一番大きなトピックなのだが、その話は次回まとめて。今回はソロライブとセッションの話。

*当時の日記より
3/4(金)キヨシローさんの35周年イベントに出演させてもらった。
高野寛+浜崎貴司/ダンディ坂野/Char/ちわきまゆみ/ トータス松本/間慎太郎/藤井裕/ RHYMESTAR/ワタナベイビー/竹中直人/井上陽水(順不同)という超豪華ゲスト多数。

そもそも俺と浜ちゃんが最初に二人でステージに立ったのは'92年頃、MIYAが企画した「RCサクセションの子供達」というRCの曲をカヴァーするイベントだった。その後も2年に一度くらい、イベントやテレビなんかで二人で一緒にやってる。いつも2~3曲しかやらない。浜ちゃんは忘れっぽいので、一曲新しいのを追加すると、前の曲を忘れる。ずっと覚えているのは「君が僕を知ってる」だけだ。おれたちは10年以上たっても2~3曲しか持ち歌のない、キヨシローさんのコピーバンドのままなんである。

キヨシローさんは僕のことを「近所の若者」と呼んでくれる。近所なので歩いて「ロックンロール研究所」 (※キヨシローさんのスタジオ) に行って、エンジニアの人に渡すデータを変換する時の手伝いをして、ついでにビールをごちそうになったりしている。(そんなわけで、「KING」「GOD」はデータをDVD-ROMに焼く手伝いをしたので「DATA TOASTER」名義でクレジットされている)もう40才になるのに「若者」はどーなんだろう?と思ったりもしていたけれど、35周年のボスからみたら若者なのは間違いないのである。

ボスは強い。ボスはラブ&ピースをわすれない。そしてギャグも忘れない。ボスは優しい。ギターもかっこいい。ドラムを叩いている時は高校生みたいだ。ボスのライブを観ていると、時々涙が出そうになる。35周年おめでとうございます!

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