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大型ベッドタウン、スイッチバック、海沿い


 長崎駅から、鉄道で諫早方面へ向かう際は
3方向に線路が伸びている。

これは、先日開通した西九州新幹線と
長崎本線の新線と旧線と呼ばれる線である。


長崎本線(新線)


新線は、トンネルで長崎市と諫早市を
高速で結ぶために建設された線路で
新幹線が開通するまでは、
電車特急が高速で通過していた。
今では、「市布経由」と案内される。


青=旧線(乗車したルート)
赤=新線
黄色=新幹線

旧線ってどんな線??


それに対し旧線は山越えをしながら
海沿いに諫早を目指すルートである。
どちらも長崎本線である。
旧線は長与経由と案内される。

【実際に、旧線に乗ります】

・長崎駅を出発進行


 長崎を13:12に発車した列車は、
高架のホームを出ると左手に
留置線を見ながら進む。

すぐに新幹線は右手方向、山の方の
トンネルに吸い込まれていく。

・お隣の浦上へ


列車は、浦上に到着する。
ここも長崎市の市街地で
平和記念公園や浦上天主堂、ビッグNと
呼ばれる野球場もほど近い。

高架の下には並行して路面電車が
頻繁に行き交っている。

 ここで、旧線と新線と別れる。
長崎ー浦上間の1駅は複線のような
線路の使い方であったが
ここからは路線別の使い方に変わる。

進行方向左は旧線に。
右方向は新線に繋がっている。
新線の方は高度を下げていき
長崎トンネルに吸い込まれていく。

旧線は市街地の中を勾配で
標高を上げていく。

・近くを路面電車が走る駅


次が西浦上でここも市街地の中で
路面電車も近い。
昭和町通電停、が近い。
路面電車の終点、赤迫はもう少し先。

・ベッドタウンが広がる



長与付近のグーグルマップの写真


 国道206号沿いに進むと
次の道ノ尾から長与の辺りは
大きなベッドタウンで列車からは
あまり見えないがグーグル地図などの
航空写真をみると大きな住宅街が
多いことがわかる。

この旧線を通しで走る列車は日中は
特に運転本数が少なく
2時間に1本ほどとなってしまう。

ただ、長崎ー長与間は利用が多いことが
考慮され1時間に1本確保されている。

【長崎地区の在来線の車両】


・ハイブリッド車両が活躍


 この、長崎地区を走る列車に使われる
車両はYC1系という
ハイブリット車両である。




最近のJRのディーゼルカーは
ハイブリッドタイプが採用される
ケースが目立つ。

・動力源は、電気

 エンジンで発電して、モーターで車輪をを動かす
というシステムになっている。

 クルマで言うと、トヨタではなく
限りなく、日産のēPOWERに近いシステムのよう。

ただ、ほとんどモーターの音がしなくて
発電用のエンジンの音が聞こえる。

・YCって何?


 北海道はH100、東海のHC85、
とかあり、それぞれHは北海道、
ハイブリッドの略。

東海はハイブリッドカーの略だなと気づく。
「じゃYCってなんの略?」ってなる。

これは、「やさしくて力持ち」
の略だそうだ。

・かつて新線は電車が走行


なお、新幹線開業前は新線区間は電車特急が
走っていたということで電化されていた。

だが、維持費の問題でこれらの電化設備を
必要としないハイブリッドカーになった
ようである。

未だに架線は張られているが、純粋な電車は
もうやって来る事はない。

【旧線のハイライト】

・ベッドタウン駅で小休止


 長与では行き違い待ちで
10分程停車していた。

現代的な車内デザインだけどのんびりした
感じだ。

・スイッチバック駅


奥の線がスイッチバックの名残

 次の、本川内はかつてスイッチバックを
していた駅だ。
その名残の線路の跡も確認できるが
線路はもちろんつながっておらず
草の中に埋まっている感じだ。


後方より。左側の線路がかつてのスイッチバック線

・絶景区間へ


東園付近は海の景色が美しい。
まさに、この付近がハイライトといえる。
見える海は、大村湾で内海で
大変穏やかである。


雨で残念



やがて、さらに山を下ると新線との合流駅
喜々津に到着する。
西諌早の先では南側から長崎で別れた
新幹線の線路も接近してくる。

長崎ー諫早間で1時間近く要した所要時間も
新幹線は8分程で結んでしまう。
恐ろしいほどの違いである。

【長崎地区の在来線のダイヤは?】

・大村線と一体ダイヤ


 日中の大村線のダイヤは1時間に1本程度で
十分なようでこの旧線からの列車は
竹松行きである。

・区間快速になったシーサイドライナー


 快速列車は区間快速シーサイドライナーと
なっている。

 これは、新幹線接続の新大村駅から先の
大村線は各駅に停車するためである。

かつては、大村線内も快速運転をしていた。
旅客の減少で、普通列車と統合された
形である。

なお、区間快速シーサイドライナーは
新線経由で喜々津ー浦上間は
トンネルでぶち抜いて走る。

【過去に走った長崎地区のディーゼルカー】

・元グリーン車の座席を持った快速列車



快速シーサイドライナーは割と昔から
走っていた。

かなり前はかつての急行型と呼ばれた
キハ58、65が走っていた。

この車両の居住性は非常に高く、
リクライニングシートの廃用品を
使っていたので快適であった。
また、普通列車にも使われることがあった。

・JR九州開発ののハイパワー気動車に



 その後、キハ200と呼ばれるJR九州世代の
車両が導入された。
この車両は近郊型と呼ばれる
転換クロスシートを備えた車両であった。

居住性は下がったものの車両の性能、特に加減速は
優れた車両だった。

・特急列車も一時は大村線を走っていた



その後、2000年前後には
現在の「あそぼーい」に使用されている
キハ183(リニューアル前)で特急「シーボルト」
という特急が設定されていた。

ただ、利用率が芳しくなく数年で
あっさりと廃止されてしまった。

その後、更なる老朽車両を置き換えるべく
キハ66が導入された。

・逆に、国鉄時代の気動車が入る



この車両は、国鉄時代に山陽新幹線の博多開業に
合わせて筑豊地区に導入された車両であったが
シーサイドライナー向けにお化粧直しをされて
導入された。

 そして、西九州新幹線を開業を前後して
現行型のYC1系が導入され今に至っている。

【まとめ】


・長崎旧線おススメです

・長与付近のベッドタウンがある

・かつてのスイッチバックの遺構探し

・東園付近の海沿いの絶景区間

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