【エッセイ】下手×休む×葛藤

 下手な考え休むに似たり。

 この言葉を聞くと、自分を指しているなぁと、思わず自虐的な笑みを浮かべてしまう。自分は考えることに時間を消費している。誰よりも猜疑心を抱いて、果たしてそれでいいのかと立ち止まっている。

 そして進むことも引くこともしないまま思考し続けた結果、結論を出せなかったばかりに、時と場合によっては、不遇な扱いを受けたり、手痛い目に遭ってしまう。貧乏くじを引く損する性格と言っても過言ではない。

 この煮えきらない性格を矯正できないものかと嘆息をつくこともあるが、やはり考えたところでどうにもならない。自分の浅薄な知恵では妙案がひらめくわけがないことはわかっていた。けれど完全に諦念に達するわけでもない。胸中ではなんとかしたいという思いもあるのだ。そんな葛藤を考えた途端に、また休んでいるなと思ってしまう。

 自分は休んでばかりだ。
 そろそろ休むことをやめたい。

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