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アイラービューを、伝えよう

「愛しているよ」「いつだってあなたの力になりたいと思っているよ」「いつもあなたの味方だよ」「そう、どんなことがあろうとも」

そんな言葉を心を込めて言ったのは、いったいいつのことだろう。

このnoteは、徳田さんのnote『「どんなことがあろうと、私はあなたの味方」』の感想note。良いnote。

「私はあなたの味方だよ」という言葉

ドラマやアニメや音楽や映画では、「どんなことがあろうと、私はあなたの味方」というのは、よく見かける言葉だと思う。
恋愛でも、青春時代の友情でも、家族同士でも、ひょっとしたらただ一日すれ違っただけの相手に対しても、「私はあなたの味方だよ」と言えてしまう。

でも、現実世界で、「私はあなたの味方だよ」と言うのはなかなか難しい。

海外であれば日常的にアイラービューアイニーヂューですけど、特に日本人は(冒頭でも気恥ずかしさと表現しましたが)抜群にこれが足りていない。

徳田さんのnoteより

足りていないよな、と思う。
タイミングないし、周りから寒く思われちゃうかもしれないし、照れくさいし、言葉にしなくても伝わってると思うし。
言い訳をいくつも並べて、結局伝えずじまい。

どうしたら、この気持ちをきちんと言葉にできるだろう。

“全面的かつ絶対的な「存在の受容」が行われる言葉”

「どんなことがあろうと、私はあなたの味方」というセリフは、「他人の評価ではなく、私自身の意思であなたを支持するし、それはどんな状況であっても変わらない」という、全面的かつ絶対的な「存在の受容」が行われる言葉なんです。

徳田さんのnoteより

なるほど……。
“全面的かつ絶対的な「存在の受容」”。だいじ。

できたことを褒めるのも、良いところを伝えるのも、すてき。でも、同時に、できた/できない、良い/良くないみたいな評価に基づくものではなくて、ただわたし自身の意思によって、あなたを尊重したい。
この先、あなたがどんな苦難を迎えたとしても、失敗しても、自分で自分を愛せなくなった時にも、わたしはあなたを愛し続けるよ。
そんな“全面的アイラ―ビュー”を伝えたい。あなたにも、それ以外の人にも、わたし自身にも。

直接何かをすることができなくても、会って抱きしめられなくても、困難を乗り越えるための力になれなくても。
アイラ―ビューを伝えるだけで解決できることってあると思う。自分に味方がいることを知れるだけで、力が湧いてくる。

心理的安全の確保は、その人が本来持っている強みを最大限まで伸ばし、自分自身で日々を乗り越えられる力を提供できるのです。

徳田さんのnoteより

この“心理的安全の確保”に繋がる行動のひとつが“全面的アイラ―ビュー”なのだと思う。

恥ずかしくても、改まって言うような機会がなくても、大切にしたい。「言わなくても伝わる」じゃなくて、「伝わってても何度でも言葉にする」人でいたい。
いつかその人が困難に巡り合った時、それを踏み越える一助となれたら、うれしい。

自分の居場所を再確認する

世の中の人は、みんな頑張っていると思う。自分の役割を果たし、責任を持ち、日々を生きている。それだけで、十分だ。
無理に状況を良くしようとする必要はないし(もちろん本人が望むのなら状況を良くしようとするのは良いことだと思う)、困難をすべて解決しようとしなくていい。

自分の責任を甘んじることなく全うしている人たちは、本当にそれだけでも頑張っていると思います。
この時に必要なものは、解決策やアドバイスではなく、ただありのままを受け止めてもらえる居場所です。
「どんなことがあろうと、私はあなたの味方」というセリフは、ここが自分の居場所だと再確認できる言葉になり得るものだと思います。

徳田さんのnoteより

仕事でも、育児でも、家庭でも、学校でも、他のこと・場所でも、一生懸命になると、ついつい頑張りすぎてしまう。もっと良くしないと。もっと効率的にこなさないと。もっと上を目指さないと。
そういう日々の中で、「私はあなたの味方」という全面的な肯定、受容は、その緊張を解きほぐすきっかけになる。

今のままでいいんだ。頑張りたかったら頑張っていいし、頑張りたくない時は無理しなくていいんだ。何ができても、できなくても、わたしはわたしのままでいいんだ。

そう思えると、自分でも自分に対して“全面的アイラ―ビュー”を伝えられるようになる。周りの人に対しても。
はっきりと言葉にすることは難しくても、自分に合った形で伝えよう。言葉にしよう。
そうやって少しずつ、「アイラ―ビュー」の輪を広げていけたらいいな。

「必ず、味方になります」

以前インタビューしていただいた時、今悩んでいる子どもたちに向けてのメッセージを求められて、こう表現したことがある。

居場所を作っても、届ける術が少ないんです。悩んでいる子がどこにいるのか分からないから。SNSやWebで一生懸命に届けても、まだまだこの声は届いていかない。だから教えてほしい。「つらいんです」って、たった一言、メッセージをください。必ず、味方になります。

クリスクぷらす|「必ず、味方をするから」――フリースクールRiz代表・中村玲菜さんが学校嫌いの子どもに伝えたいこと

インタビューで「今悩んでいる学生に向けたメッセージを」と言われた時、真っ先に思い浮かんだのがこれだった。

誰かを頼る、相談するというのは、とても勇気のいること。受け入れてもらえなかったら?相手の負担になったら?むしろ甘えだと叱責されたら?相手からのアドバイスを活かせなかったら?
その恐怖の前に立ち尽くして、「人に頼る」選択肢を自ら捨ててしまう人もいる。それで事態が良くなる、その人が楽でいられるならいいのだけど、どうしたって人の力を借りなきゃいけない場面だってきっとある。

そういう時、恐怖を抱きながらも一歩踏み出してくれた時、わたしたちのほうへ向けられた手を見つけられた時。
その勇気に、応えたい。わたしたちを信頼しようとしてくれたのが嬉しいし、精一杯力になりたいと思う。

だから、その一歩を踏み出すまでに必要な勇気が少しでも減らせるように、恐れを抱かずに済むように、これからも伝え続けたい。
必ず、あなたの味方になります。顔も知らないかもしれないけれど、あなたのことを大切に思っています。
だからいつか、何かあった時、ひとりで戦おうとしなくていいんだよ。
そういう言葉を、恥ずかしさで包み隠さずに、実直に伝え続けたい。

ちなみに。

(最後にこの記事の良い活用の仕方が書いてあるので、そちらもご参照ください)

と徳田さんのnoteに書いてあったので、実際に活用してみることにした。
「え、いきなりなに(笑)」みたいなリアクションだったけれど、後々、「最近、根詰めてたから、ありがとね」と返事があった。

アイラ―ビューを伝えるのは良いものですね、徳田さん。

徳田さんのnoteには、溢れきっても尚とどめることを知らない愛情が込められている。
分かりやすい言葉で、分かりやすい伝え方で。「伝えたい」よりも「伝わる」を大切にしたい人なのかな、と勝手に思ってる。だからこそ、徳田さんの伝えようとする、(普段は「ちょっとカタイやつ」「特別なもの」みたいなイメージを持たれがちな)カウンセリングも、「ふらっと立ち寄ろうと感じるような地元のお店」くらいの距離感になってくれるんじゃないかな。

このnoteは、「私のお気に入り #cotree_advent_note 」企画に寄せて書いたもの。

「cotree advent note」のnoteたちは↓から。良いnoteたちです。

おすすめnoteを一つずつ順番に書くことにして始めた、#takaren_advent_note 6日目。

TOP画像は、我が家で父が愛犬にブラッシングをしている風景。
言葉でも行動でも、「アイラ―ビュー」を伝えたい。

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