兄弟犬たちと_190607_0108

すべてを諦めたくなった時、考える5つのこと

それは、ある時突然訪れる。スコールのように、今わたしがどこに居て、何をしているかなんて一切構わずに、どしゃぶりにして、わたしの心を重たくする。

一度立ち止まって、考えること

「すべてを諦めたくなる」時がある。
何もしたくなくなって、投げ出したくなる時がある。

そういう時、「こんなんじゃダメだ!」とがむしゃらに動いていても、事態は好転しない(ことが多い)。仮に好転したとしても、根本的な課題が見えていなければ、遅かれ早かれ同じような状況になってしまう。その時、またその「がむしゃら」が通用するとは限らない。体力を擦り減らした分、可能性は下がるだろう。

すべてを諦めたくなる時は、一度立ち止まって、考えるようにしている。
漠然と考えると自分に足りないところばかり目につくので、5つのテーマを設けて。

①衝動的な行動で良い思いをした経験はあるか
②前にいつ、何も用事のない日があったか
③「ちょっと嫌だな」が積み重なっていないか
④できないことに焦点を当てすぎていないか
⑤最近、感情を発露したか。自分の感情の機微に鈍くなっていないか。

①衝動的な行動で良い思いをした経験はあるか

ない。
わたしは多分、人より感情に流されやすいタイプというか、内にある衝動性が高い人間だ。だから、ついやってしまうことがあるし、衝動的な行動ゆえの失敗もある。
それなのに、衝動的な行動によって「やっておいて良かった!」と思えるものは、ほとんど見当たらない。

「すべてを諦めたくなる」は、衝動的な感情だ。そもそも「すべて」のように主語が大きくなっている時は、何も見えていないも同然。
そういう感情に従っても、衝動が消え去った後に残るのは、虚しい孤独だけだ。

「衝動」と「直感」は違う。
直感で動いた時には、むしろうまくいく(そのものはうまくいかなくても、結果を肯定的に捉えられる)ことが多いように思う。
それは、「衝動」が自分の経験や大切にしたいことを度外視した情動なのに対して、「直感」は自分の経験や大切にしたいことが根幹にある状態で働くものであるからではないだろうか。

②前にいつ、何も用事のない日があったか

良いことがないと分かっていても、衝動的な感情はなくならない。それに、衝動的に行動したくなった時に自分を落ち着かせるのは難しい。

特に、身体と心が疲弊していると、衝動に振られやすいと思う。
身体と心の疲労具合を認識する能力の低いわたしは、いくつかの材料から、疲労具合を推量する。
その一つが、「前にいつ、何も用事のない日があったか」という問いだ。

人と会うのも、イベントに行くのも、楽しい。ただ、楽しいことでも疲れるし、「予定をこなす」というのは案外、負担のかかるものだ。
基本的には、週に一度くらいは「何もしない日」をつくっているのだけれど、打ち合わせが続いたり仕事の納期が重なったりして、何週間も予定が詰まる時もある。
二週間を越えたら、イエローカード。決まってミスが増え、気分も憂うつになりやすくなる。

一日何もしないのは難しくても、せめて午後は休みを取るなど、リラックスする時間を大切にしたい。
(ちなみに最近だと、先週の日曜日が「何もしない日」だった。今週の日曜日も「何もしない日」。健康。)

③「ちょっと嫌だな」が積み重なっていないか

「ちょっと嫌だな」
「なんだか落ち着かないな」
そういう些細な違和感、モヤモヤが積み重なると、どこかで一杯になってしまう。

ストレスは、蓄積する。
大きなストレスは、認識しやすいし、対処しなければと思う。
しかし、小さなストレスは認識しにくく、対処も遅れがちになる。そんな小さなストレスこそ、日常を崩すきっかけとなり得るのだ。

ぎゅうぎゅうの満員電車。靴擦れ。肌の乾燥。落とし物。べたつく汗。つまずいた。

「ちょっと嫌だな」と思うことが続かなかったかを考える。普段なら見逃すようなちいさーいものまで、目を向ける。
日常を崩さないために。今ある穏やかさを保つために。

④できないことに焦点を当てすぎていないか

自分のできないことを理解するのは、重要だ。できること/できないこと、得意なこと/苦手なことをしっかり認識することで、仕事もやりやすくなるし、生きやすくなると思う。

でも、できないことに焦点を当てすぎると、他のものがボヤけてしまう。

「わたしは、俯瞰的に物事を考えるのが苦手だ」
「記事のクオリティも足りていない」
「長時間集中して取り組むことができない」

日常を生きやすいものにするには、その裏にある「できること」や「得意なこと」も一緒に見れるようにしたい。

「わたしは、主観的に物事を考えるのは得意で、ユーザーの視点に立った考え方ができる」
「記事をコンスタントにあげられている」
「短時間で集中するのは得意だから、こまめに休憩を取るようにすればいい」

自分に対して優しくいよう。自分のことを正当に評価できると良いなと思う。

⑤最近、感情を発露したか。自分の感情の機微に鈍くなっていないか。

生きていると、日々いろいろなことを受け取り、感じる。現代は情報過多だ。SNSやネットニュースでも、日々たくさんの情報が流れてくる。感じ取ったものを咀嚼する暇もなく、また次の情報が押し寄せ、わたしたちの中にいろいろな想いを残していく。

感情を咀嚼する時間。感情を発露し、自分の感情の機微に目を向ける時間。
そういうものが、足りていない。

感情に疎くなると、自分がやりたいものも見えなくなるし、自分を喜ばすことも、癒すことも難しくなる。
その先に待っているのが、「すべてを諦めたくなる」衝動なのではないか。

忙しない日々だけれど、一日のうち30分でも、自分の感情を振り返る時間をつくりたい。感情の細かな動きに気付けるように。

あとがき

本日のおさらい。

①衝動的な行動で良い思いをした経験はあるか
②前にいつ、何も用事のない日があったか
③「ちょっと嫌だな」が積み重なっていないか
④できないことに焦点を当てすぎていないか
⑤最近、感情を発露したか。自分の感情の機微に鈍くなっていないか。

すべてを諦めたくなった時、いろいろなものを辞めたくなった時には、この5つのテーマを基に、最近の日々を振り返ってみる。
自分の心身の疲れ具合。これまでの経験から得た学び。最近の生活について。いろいろな要素から、いまの自分に何が足りていないのかを確かめる。

TOP画像は、愛犬と、その兄弟犬。
元気に動き回った後は、なんだかスッキリする。すべてを諦めたくなるくらいに弱っている時は、無理に身体を動かそうとするのは大変。
ちょっと気分が上向きになってきたら、散歩に出てみるのもいいかもしれないね。

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