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🌾歌の持つ力: 塚本の場合[前書き]🌾

9月も半ば、秋田の友人からは夜はストーブが欲しくなるくらいだ、なんて連絡がありました。東京も段々と涼しくなって来て夜も付けっぱなしだったエアコンも要らず、窓を少し開けてれば眠れるくらいになった。
人間の体ってのは不思議なもので、季節の移り変わりをかなり敏感に感じ取れるなと歳を重ねるたびに思います。日の長さだったり、顕著なのは空気の匂いですかね。特に夏から秋への変化は個人的に一番グッとくる。これも地元秋田の稲穂が黄金に輝く風景だとか田舎特有の少しセンチメンタルな夕焼けだとかが体に染み付いている証拠でしょう。

さて、記事の題名が取り敢えず何かクサイ雰囲気だ。
でも、素直に”歌”の可能性について抱いている事を塚本の場合はこうです、っていうのを書いていく予定。
例によって、長くなりそうなので今回は[前書き]です。どうぞ。


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先生に”なりたい”とは思っていなかった。


2014年夏。
3ヶ月のアメリカゴスペル修行を終え帰国した頃、帰国時の根拠のない”俺なんでも出来そう”感を纏い、上京した。
とにかく歌が上手くなりたくて、大好きなBlack Musicの本質を少しでも探り当てたい思いだった。黒人の家族(血縁ではなく魂の)も出来て、3ヶ月という短い期間としては本質(これについてはまた後日書きます)を感じ取れた気がしてとても満足感があった。

上京してすぐ音楽の仕事などあるわけもなく、近所の配送センターでバイトを始めるわけだが、ほぼ昼夜逆転の生活に追われるばかり。
そんなとき参加した、とあるゴスペルイヴェントにて現在お世話になっているゴスペル教室を運営する恩師に「ディレクター(ゴスペル指導者)になってみないか」とお誘いが。そんな事はそれまで考えてもみなかったが、可能性が少し開けた様で心躍ったのを覚えている。そもそも、アメリカでJohnetta Bushというゴスペルの師匠というか母を紹介してくれたのもその方だったので、もはやファミリー。嬉しい自然な流れでした。
↓の写真は母Johnetta Bushとその息子のWinston Nelson。

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ちっちゃい頃から、歳下にお節介を焼くのが好きで、”教える”ことは好きだったかもしれない。大学時代、軽音部の後輩に機材の音作りのポイントなど頼まれていないのに長〜〜いメール送ったりしたものだった。おそらく迷惑だったと思う。
シンガーとして大成したい!と思い、米修行も行ったし上京もした自分だったが、心のどこかでモヤモヤしたものがあった。

所謂「売れたい」という気持ち。邪魔な気さえした。

強気で周りには言うものの、何かその道だけじゃない気がしていた。そんなとき降ってきた指導する側に立つチャンスだった。

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少し脱線するが、こういう意外とそうじゃないのかも?という感覚を持ったミュージシャンの人って少なくないんじゃないかと思う。日本で音楽活動をしていると”メジャーデビュー目指してるの?”とか”音楽なんて狭き門だから馬鹿なことやめろ”と言われる事は多々ある。自分の場合、メジャーデビュー目指してるのかどうか実はよくわからなかったし今もわからない。確かに目に見えた”成功”という意味では重要な事かもしれない。

もとい、ミュージシャンという職業の多くの人が純粋なプレイヤーとか作曲家よりは”講師”をしている。自分もその道を辿って”しまった"と思う時があった。それでもやはり音楽をして生きて行きたい思いでやってきた。リアルに収入の割合でいったら7:3くらいで講師業で食わして貰っている。

辿って”しまった”と当初思っていた講師業、今はとても充実した職業だなと思っている。天職以上に聖職だなと感じる。
ただ待てよ、自分のところに集まってくる生徒さんたちの多くは自分の歌が好きで、自分のアーティストの面を買って来てくれてる人が殆ど(と信じたいw)なので結局繋がっている。プレイヤーであってこその塚本なりの講師業が成り立っている。
もし、先生になることを躊躇しているミュージシャンがいたら、思い切ってやってみれば良いと思う。培った経験をそのまま出して、ある意味自分色に染めるわけだから、そんな面白い事はない。
ただ、食って行けるだけ生徒さんを集めるのってすんごい難しい(生徒募集中です)w

”聖職”と言ったが、自分の歌を通して世界を変えれるなんて思ってもいないけど、人々の生活を潤す事は出来ると思ってる。笑顔に出来る。それを見て自分もテンションあがる。嬉しさを噛み締めながら眠りにつく。つづく。

                              塚本タカセ

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