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『気象予報士をSF考証する』第2章──試験情報まとめ

詳細を全然知らないところから気象予報士試験をホントに受験して(いつかきっと)合格するまでを描く本連載。

今回はいよいよ試験内容を──SF考証らしく──調べていきます!

気象予報士試験の一次情報

まずは一次情報源からということで、〈気象庁〉の該当ページに行ってみると、気象予報士試験は一般財団法人〈気象業務支援センター〉が運営していると。なのでこちらのホームページを見ていくことに。

試験内容①科目

試験は学科試験(一般)と学科試験(専門)と実技試験。

学科試験(予報業務に関する一般知識):15問中正解が11以上
学科試験(予報業務に関する専門知識):15問中正解が11以上
実技試験:総得点が満点の70%以上
※ ただし、難易度により調整する場合があります

受験生同士の競争ではなく、あらかじめ合格ラインが決まっているタイプの試験だとわかります。調整はあるかもですが、ひとまずすべての試験で8割を目指していけばいいのかなと。

試験内容②学科試験(一般と専門)

1 予報業務に関する一般知識
 ・大気の構造 ・大気の熱力学 ・降水過程 ・大気における放射 ・大気の力学
 ・気象現象 ・気候の変動 ・気象業務法その他の気象業務に関する法規
2 予報業務に関する専門知識
 ・観測の成果の利用 ・数値予報・短期予報・中期予報 ・長期予報
 ・局地予報 ・短時間予報 ・気象災害 ・予想の精度の評価 ・気象の予想の応用

ぼくは理学部物理学科(と美術学部芸術学科)を出ていまして、はい、こちらの試験が実際どういう内容なのか、ほとんど想像できません。ぼくが小説を書いたりSF考証したりするときに使っているボキャブラリーとも全然違います。

この強制的な違いの導入こそが本試験を受験する大きな目的のひとつなので、まずは期待通りです。

試験内容③日程

②試験の難易度とのバランスで重要なのがスケジュール。試験は毎年1月と8月にあるみたいです。小中高校生も受験するので冬休みと夏休みということなのかも。

今日が2021/09/12なので、今年は1月も8月も過ぎ去って、最速で2022年1月ということに。日程はすでに出ています(参考までに今年の8月分も合わせて貼っておきます)。

○令和3年度第1回(通算第56回)
試験日:2021年 8月22日(日) 合格発表日:2021年10月 1日(金)

★令和3年度第2回(通算第57回)
受験資料配布開始:2021年10月15日(金)
受験申請期間:2021年11月15日(月) ~ 12月 3日(金)
受験票到着期間:2022年 1月11日(火) ~ 1月14日(金)
試験日:2022年 1月30日(日)
合格発表日:2022年 3月11日(金)

ということでぼくが受験するのは──最近もろもろ予定が立てにくい世界ということで恐縮ながら、たぶん/おそらく/できれば、と付けますけれど──第57回の気象予報士試験、2022年1月30日(日曜)です! 今日からおよそ4ヶ月半!

合格のための必要時間(はどれくらい正しいのか)

4ヶ月半=おおよそ135日で気象予報士試験合格という作戦がどれくらい無茶なのか──ささっとググった限り、気象予報士試験に合格するための時間を1,000時間とするサイトが多いみたいです。

1000÷135=7.4時間なので、これはこれは、結構厳しいような絶妙なような。毎日の読書時間は──仕事柄──数時間はあります。趣味みたいなものなので、休日は普通に15時間くらい読書することも。それを試験勉強時間として大部分をつぎこめば、135日で毎日平均7.4時間を達成することは可能なような。

しかし1,000時間でも10,000時間でもいいですが、当然ざっくり算出している数字だとしても、それにしたって、どれくらい根拠がある数字なのか。1時間くらいではきっと合格は無理なのは推測できますが、10時間、100時間では無理なのか。いや、そもそもこの〈合格するために必要な時間〉を想定すること自体、資格試験にまつわる特定の〈仕草〉ではないのか──というようなことをモニャモニャ考えつつも、さっさと勉強を始めたくなってきました。

では勉強を始めます

今日2021/09/12は日曜で、小説家としてもSF考証としても、別に休みにする必要はないんですが、取引先である出版社もアニメスタジオもゲーム会社も、最近は基本的に土日は休みでして、土日にメールで原稿を出しても、読まれるのは週明けということになり、なので日曜はぼくも仕事を──あまり──しないようにしているのでした。

気象予報士試験合格まで平均3回受験などなど、受験勉強的〈仕草〉がググると散見されながらも、まずは勉強を始めようと思います。日曜ということで。

受験仕草を完全に無視する気もなく、たとえば良い参考書を選んだりは積極的にやっていきます。サイトやアプリも役立ちそうなら遠慮なく使います。しかし予算が無限にあるわけではなく、どれくらいに設定すればいいのか。

試験内容④受験料

試験でお金といえば、試験手数料を確認しておかないと。以下のとおりです。

免除科目なしの方 11,400円
学科一科目が免除の方 10,400円
学科二科目が免除の方 9,400円

試験科目が複数あって、それごとに合否が出て、一部合格みたいな状態になれるということなのですが、初受験のぼくは当然11,400円ー。

大学受験などなど有料の試験はあって、とはいえ「受験料がいくらだから、対策費がいくら」みたいな話はまったく聞いたことがありません。

が、そういうことも含めて考えることを楽しんでいきたいと思っていることもあり、ひとまずは11,400円以内でもろもろ準備をしてみようかなと。

というのも、上で合格まで1,000時間的なことを書いているサイトは、その情報的なものと合わせて、なのでうちに数万円払って勉強したほうが効率的ですみたいな論法で、ぼくも塾講師や家庭教師をしていたので、それがそんなに非論理的な価格だとは思わず、ただ、ひとまずは適度な予算感で始めたい、ということです。

今回のオチ──予算決定とKindle Unlimited

1回目の受験(なるべく来年1月)までに使える金額として11,400円というのは──さほど理屈があるわけではないものの──お手頃感、納得感はあるように思いますので、この線で進めます。

試験直前に新しい参考書を買うというのは受験あるあるで、ぼくも中高生のときに結構やっていて、別にそれは否定するものでもないと今も思っていたりはします。

ただ早々に11,400円を突破するのもくやしいので、まずは(そういえばいつから契約しているのか)Kindle Unlimitedで気象予報士の本を探してみました。慌てて補足しますが、勉強方法としてのYou Tubeやアプリの線も模索していきます。

すると、なかなか興味深いことに──たぶん興味深いことなんですが──気象予報士試験対策本は有料のKindle本としてはたくさんある一方で、無料で読めるKindle Unlimited化している試験対策本は1冊もなかったのです(2021/09/12時点)。もしかすると検索にひっかからないタイトルなのかもですが、それにしても見当たらないのです。おそらくこれは気象予報士試験対策本がきちんと売れている証左かなということで興味深く思いつつ、今は有料Kindleで良さそうなものを探しています。

試験対策として本が最善なのかどうかとは別に、ぼくの受験は小説家+SF考証のためでもありますので、文字情報がまとまった本という形式は普通に重要なので、本は買います(試験対策としてはもしかすると紙のほうがいいのかもとかもいずれ議論するとして)。

ということで次回は参考書(たぶんKindle)購入編! 合わせてYou Tubeなどの学習法も探求していきます! おつかれさまでした!

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