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90年代の音楽を知らないアナタへ その1 FUNKY DIVAS(92) /EN VOGUE ファンキーの意味するもの

私がアンヴォーグの名前を初めて知ったのは、ソルトンペパとのコラボ曲「WHATTA MAN」のヒットだった。93年である。当時はMTVだけでなく、地上波でも当然のようにアメリカのヒットチャートのPVを流すだけの番組というのが存在したので、有料契約だったMTVがみられなくとも、流行のヒット曲をヴィジュアルでなぞり知ることは比較的容易かった。バブル崩壊後とはいえ、テレビ制作側もまだまだ潤沢だったのか、今思うと贅沢な時間だったなと思う。
この曲は女性にとっての理想(セックスの対象という意味)の男性像をあれやこれやと粘っこいラップで言い放った歌。いわゆるガールズトークのようなノリなんだろうか。ソルトンペパの3人は筋肉隆々な男のダンサーにも勝るとも劣らない肉感的なヴィジュアルで、戦闘態勢がととのった軍人のような存在感があり、カワイイとかセクシーとかいったセクシャルな理想像とは別次元の(特に少年だった私には理解できない)映え方だったのに対し、アンヴォーグはとにかくモデルじゃないのだろうかというほど綺麗な容姿にキュートさも見え隠れし、ファッショナブルな出で立ちで華やかだった。ソルトンペパとは対照的な、しなやかな存在感で衝撃を受けたのを鮮明に覚えている。コーラスだけのフィーチャリングにも関わらず歌のうまさが直感的にわかるほど才能が抜群に目立っていた。
そういう経緯でアンヴォーグの曲をもっと聴きたいと手にしたアルバムが、92年にリリースされた「FUNKY DIVAS」である

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