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90年代の音楽を知らないアナタへ その23 RED LIGHT SPECIAL(94)/TLC 珠玉のセックスソング

TLC史上最も売れたセカンドアルバム「CRAZYSEXYCOOL」からのシングルカット。作詞作曲は御大、ベビーフェイス。彼らしいエレキギターが泣きに泣く官能的なトラックに、TBOZの淫靡なローボイスが響きわたるのが特徴。ブリッジに入るとCHILLIが登場し、ローキーからハイトーンへ昇りつめて昇天。愛の歌であるがロマンティックな描写というよりもかなり生々しく動物的な求め方のような歌詞、メロディ、歌唱。メイキンラブというよりは、ファッキンラブな歌である。

曲のコンセプトからか、ポップで跳ねるレフトアイのラップはここでは披露されていない。レフトアイは、判明しがたいほどのコーラスワークで参加している珍しいパターンとしてもこの曲は語るに値するといってもいい。

「BABY IT'S YOURS. IF YOU WANT IT TONIGHT. I'LL GIVE YOU THE RED LIGHT SPECIAL ALL THROUGH THE NIGHT.」このサビは簡単な単語の組み合わせだが、それゆえにダイレクトでかなりビンビンくる大サビである。「RED LIGHT SPECIAL」とはいわゆる女性器のことだと思うのだが、どうだろう。「RED LIGHT SPECIAL」というセンスがたまらなくセクシーでベビーフェイスらしい。

わたしが勝手に女性器だと思い込んでいるだけで、もしかしたらロマンティックな時間のことかもしれないし、愛し合うふたりのセックスそのこと自体をさす比喩かもしれない。妄想がかき立てられる。そこの狙いとしてもこの直接的な意味を持たない「RED LIGHT SPECIAL」の解釈は多岐で、言葉選びにおける知的なセンスも同時に感じさせるところがにくい。


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