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Fredwave, es. cher…今週のおすすめ 5 Best Songs:2023-41

今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 Best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新してます〜

Fredwave

ロンドンのラッパーJeshiの実の兄弟でもあるプロデューサー、Fredwaveが新作EP『GOODNIGHT June』をリリース。Jeshiをはじめ、p-rallelHarveなどサウスロンドンシーンのアーティストと多くコラボやプロデュースで関わる傍ら、ルイ・ヴィトンなどのファッションブランドやV&Aミュージアムの音楽を手掛けるなど多岐に渡って活動するアーティストです。
普段からプロデューサーをやっているのもあり、サウンドプロダクションの洗練され具合が半端ないです。エレクトロニカやアンビエント、電子音楽を組み合わせたダークで退廃的なウワモノのサウンド、そしてUKのクラブミュージックやIDMなどを駆使した豊かなビートをブレンドさせた、ユニークな音楽性に仕上げています。さらに彼の柔和で優美な歌声も合わさることで、心地よくスムースなムードも生み出しています。James BlakeやMoses Sumney、Samphaなどと通ずる才能あふれるアーティストだと個人的に感じます。


es. cher

ロンドンを拠点に活動するプロデューサー/アーティスト、es. cherがデビューミックステープ『genr​.​es (let go​/​what breaks​-​1)』をリリース。彼はロンドンのアンダーグラウンドシーンでどんどん認知度が増しているそうで、Nate BrazierやdialEらと共演していたりするそう。
UKガラージや2 step、ジャージー・クラブなどダンスミュージックの多彩なビートに、グリッチやdigicore、エモやインディー・ロックを織り交ぜた、メロディアスで儚いムードが漂う作品に。Flumeやbrakence、Jim Legxacyの間を縫うような独創的な音楽性がクールです。VegynやBurial、King Kruleに影響を受けてきたのも納得。


Sydney Rose

ジョージアで生まれ育って、現在はナッシュビルを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Sydney Roseがデビューアルバム『One Slide』をリリース。客演にchloe moriondoを招いています。
最初はYouTubeやSNSでカバー楽曲をアップしていたところどんどんフォローワーが増えていき、2020年から自身の曲を発表していったそう。彼女の音楽スタイルは、アコースティック・ギターの弾き語りを中心に、甘美で淡い歌声が心に寄り添うようなミニマルなもの。そこにピアノやストリングス、金管楽器などを加えたサウンドが印象的で、叙情的でありながらノスタルジアなムードを感じられる作品に仕上がっています。インディー・フォークやカントリー、インディー・ポップを絡めた、伸びやかで牧歌的なメロディーも印象的です。


Samantha Lindo

UK・ブリストルを拠点に活動するシンガー・ソングライター、 Samantha Lindoがデビューアルバム『Ancestry』をリリース。
Marvin GayeやCarol Kingといったクラシックな音楽から、最近のMichael KiwanukaやCleo Solからも影響を受けたという彼女。この作品に出会うまで全く皆無でしたが、ソウルフルで輝かしい歌声と、ジャズやモータウン・ソウル、ダブ、R&Bを織り交ぜた壮大でメロウな音楽性に見事にやられました。金管楽器やストリングスをも入れた豊かでリッチなサウンドデザインも見事ですし、それさえも凌駕してしまう圧倒的な歌声とメロディーセンスにも驚きました。最近のリリースの中でも隠れた名作なのかなと。


LIA LIA

中国とドイツをルーツに持つアーティスト、LIA LIAが新作EP『Angst』をレーベル〈Next Wave Records〉からリリース。2022年のデビューEPから既に注目を集めていて、Duran DuranやDoja Catのツアーにも同行するなどさらに人気が上がっているアーティストです。
グリッチやY2Kのムードを絡ませつつも、インディー・ロックやバンク、グランジのエッセンスを加えた、ダークで華やかな音楽性が魅力的。彼女の儚く可憐な歌声も相まって、幻想的で浮遊感漂う作品となっています。




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