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中国無錫市のRCEP連携イノベーション支援イベントに協力

2022年3月24日、僕が協力している中国のVC/アクセラレータであるiMakerBaseが協力して、中国無錫市でRCEP(アールセップ)国家連携のイノベーションイベントが行われた。地域的な包括的経済連携(RCEP)協定についての日本外務省のページはこちら。

地域的な包括的経済連携(RCEP)協定は、2012年11月に交渉を開始し、2020年11月15日に署名されました。その後、2022年1月1日、日本、ブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、 ベトナム、豪州、中国、NZの10か国について発効しました 。また、韓国については2月1日に発効し、マレーシアについては3月18日に発効予定です。リンク(外務省)

政府主催の友好イベントを助ける関連団体

iMakerBaseはプライベートカンパニーだが、政府から予算や土地を融通してもらってよくこういうイベントを助けている。J-Startupやクールジャパンみたいな活動を助ける組織や企業があるようなものだ。
iMakerBaseには無錫市にも拠点があり、今回は無錫市のイベントのために、RCEP各国からインキュベータやメイカースペースなど、イノベーション関連施設に、イベントに登壇してくれて友好覚書にサインしてくれる施設を集めて、通訳などを手配し、イベント運営を手伝うことになった。
僕はそれぞれの国のメイカーフェアに何度も参加していて友だち多く、それぞれの国でイノベーション支援として政府から補助金をもらっているメイカースペースやVC、イノベーション支援組織などに関係がある。どの国の組織もこういう友好関係は喜ぶ。それぞれの国で、やはり似たようなイベントが立ち上がることは多く、そのときにこちらや、このイベントで知り合った人間関係が役立つことも多いからだ。
もちろん、こういうところで仲良しになった組織が、深圳で協力会社を探し出すなど、今回のイベントに限らず、長期的な付き合いになることもおおい。

一方で、成長への圧力に悩むガチのスタートアップは、時間だけかかるこの手の活動とマッチしない。その辺を選んで関係づくりをするのが僕がiMakerBaseから期待されている役割だ。

イベントでは各位の挨拶

このご時世なのでイベントはオンライン。僕も無錫でなく、深セン市からオンラインで参加する。
スピーカーだけでも30人近くいる大規模なイベントだ。英語・日本語・中国語・韓国語それぞれの同時通訳も入るので、スタッフ入れると50人近いzoom会議になる。
中国政府の人たちは中国語、オーストラリアやフィリピンの人たちは英語、韓国のひとは韓国語、僕はすごい下手な中国語で喋るのだけど、それぞれを日本語や韓国語に通訳する人がいるのはすごい。

日本(相模原市と明石市)、韓国マレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、ミャンマー、カンボジア、タイ、ベトナムなど、RCEPのほとんどの国からスピーカーが集まった。

イベントそのものは、無錫市の経産省的な部署の挨拶、中国外務省のASEAN大使の挨拶などから、「無錫の経済成長と、外国との貿易が増えていること、海外との連携した投資や連携してイノベーション活動の紹介」などが行われる、どこの国でもまあ同じような内容のものだ。
こういうイベントなので悲観的な話は出ないが、中国との数字はだいたい伸びているので、景気が良さそうだ。

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SDGsはまず貧困撲滅

かなり長い挨拶をカンボジア・シアヌークビルの人が行ったのは、中国カラーが強く出ているところだ。シアヌークビルは中国全体が、政府・民間どちらも投資をしていて、橋や高速道路などのインフラや、ホテルや工場などをどんどん建てている。

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カンボジアのLongさんからは、シアヌークビルの開発事例と、各国連携でSGDsを実現しようというメッセージが強く訴えかけられた。このSDGsは何よりも貧困撲滅だ。

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ニュージーランド・ハミルトン市の市長、サウスゲートさんもトークを行った ハミルトン市にも、中国からの進出が多いし、中国は牛乳などの輸入も多い。

オーストラリア・メルボルン市とニュージーランド・ハミルトン市の両市長は女性だった。

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他、韓国ウルサン市(蔚山)、Fablab Philippinesつながりでフィリピンのプエルトプリンセスなどもトークした。

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韓国ウルサンの人、全部ハングルでのPPTだった。

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日本では相模原市が無錫市の友好都市となっている。相模原市からも市長の挨拶が行われた。

第2部はRCEP各国のメイカー状況紹介

僕はRCEPだいたいの国のメイカーフェアには参加したことがあり、メイカースペースなどに知り合いがいる。第1部は基本的に政府関係の人、第2部はVCなどの民間団体が集まって各国の活動紹介をした。

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マレーシアAI/ロボティクス協会のプレゼンは、国際コラボ例として日本のメイカーたちも紹介された

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Fablab PhilippinesのいくつかのLabには、日本のJICAが協力してたりする。

僕から色んな人を紹介しただけでなく、自分自身も発表した。10分ぐらいで、色んな国のメイカー活動を紹介する、簡単なものだ。
当たり障りのない内容だけど、学者と事業化とDIYの真ん中編、という僕らしいプレゼンになったし、外国人が中国語でプレゼンすることも少しは意味があるんだろう。

イベントはZoomで行われて、チャットウィンドウでは英語でのやり取りが多い。僕もそっちではずっと英語でやり取りしていた。食べ物が美味しかったとか、最後に訪問するときの思い出とか。

中国ではこんな感じで報道されてます

この手の活動に興味ある人はご連絡ください

この手の活動はすぐお金になることはないけど、広い意味のイノベーション支援や関係づくりとして、まあまあ意味がある。
日本でも公的機関と関係の深い組織やNPO,企業などは、この手の活動と親和性が高いだろう。
ご興味ある人、僕の連絡先はここにあるので、いつでも問いあわせおまちしています。

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https://tks.medium.com/takasu-profile-c50feee078ac



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