見出し画像

YogiboWEリーグ13節 ノジマステラ相模原VSAC長野パルセイロレディース

WEリーグってご存知?

女子サッカー人気、マジで陰ったよな〜
と思う今日この頃。
中学2年生という多感な時期にその瞬間最大風速を味わっただけに痛感する。
国際Aマッチはついに地上波どころか速報すら流れなくなった。
ハーフタイムになってもスタメンが日本のファンに知らされないのはハッキリ言って異常である。
しかし、悪いニュースばかりでは無い。
2021年、ついにWEリーグが発足。
ついにリーグ全体がプロ化の方向へと舵を切ったのだ。
乗るしかない、このBIGWAVEに。
私はレモンガススタジアムへと行きたい気持ちをグッと堪えて相模原ギオンスタジアムへと向かった。

おお〜ええやん

来てみるとなかなかに盛り上がっている。
男子に比べるとまだまだ寂しい気はするが、フットボールパークの雰囲気だ。
とゆーわけで分析イクゾー

戦力プレビュー:ノジマステラ相模原

基本の並びは中盤フラットの1−4−3−3。
プレスは前から激しく、また狭いエリアでも繋ぎを意識する。
両サイドの選手の動きが非常に激しく、中央のMF3人がバランスをとる形だ。
また菅野監督は「動く」タイプの監督であり、采配にも注目だ。

戦力プレビュー:AC長野パルセイロレディース

基本の並びは中盤フラットの1−3−4−2−1でスタート。
あれ、オーロラビジョンの表示と違うじゃん。と思うかも知れない。
というのも、DFの肝付がなかなかの曲者なのだ。
彼女が最終ラインと中盤を行き来することで刻々とフォーメーションが変形する。
選手本人が器用でないと、こういうことはできない。
また、ワントップに入った瀧澤にも注目だ。彼女が一列下がってボールを受け取ることで、長野の攻撃のスイッチが入る。
アマチュアプレイヤーにとって、偽9番のお手本のような選手だ。

前半 やや長野ペースか

前半は長野ペース。シュート本数にもそれが現れており、長野が6、ノジマが2である。
前述の肝付の上がり下がりによって数的有利を攻守で作り、瀧澤が下がってマークを剥がす。それに呼応して榊原、伊藤、稲村がエリアに飛び込んでシュートを狙う。
形はできていたが、攻守に阻まれゲットできず。

ノジマにとって我慢の時間が長かったが、耐え切ったといったところ。
また、シュートまでは辿り着かずとも、浜田、笹井が激しくサイドを攻め立て、相手を消耗させたことが後半戦の伏線となった。

後半 の前に!

前述の通り、菅野監督は動く人だ。
しかしそれを体現した采配に早速お見目にかかるとは。

HT明け、まさかの3枚替えである。
これには驚かされた。しかもうち二人が前半激しく動いていた両ウイングであり、コンセプトが明確だ。
また長野は稲村を下げて鈴木を投入。こちらもスタミナを考慮しての采配か。

改めまして後半戦

HTの指示はノジマ菅野監督は「球際で勝ちに行け、もっと中盤を優位に支配しよう」
長野の田代監督は「球際をもっと激しく、そのためにもこちらの選手が動いて体格のギャップを作りにいく、また、DFの裏を狙いに行く」

後半になって、ノジマの攻撃が身を結び始める。
途中から入った松本、西郡を中心に攻撃を展開し、陣地を回復。
シュート本数も増え始める。
長野は前半の猛攻のツケが顔を見せ始め、チーム全体がやや交代。
このままガップリ四つ、0−0で塩試合。かと思いきや

ついに試合が動く!

きっかけは長野側のアクシデントだった。
後半35分、長野の榊原が足首の捻挫で退場。長野ベンチはスクランブル対応を迫られた。
長野の守備ラインが落ち着かない状況で、ノジマはさらなる交代で入った浜田が躍動。
またそれに伴い松本はSBで攻守で活躍。
そしてついに、後半38分、PA内で浜田が倒されPK。
これを大賀が落ちついて沈め、試合が動く。
またその後も藤原クロスを浜田がヘディング。
ジャストミートしたシュートではなかったが、長野DFが処理仕切れず二点目。
ここで菅野監督左SBの平野を下げて小林を投入。これはクローザーとしての投入だろうが、ノジマは試合を通して全てのサイドプレイヤーを入れ替えたことになる。
誠に、一本筋の通った采配だ。

最後に勝ちを引き寄せたノジマ、アクシデントに抗えなかった長野

最後の最後でノジマが勝利。
泣きをみた長野。
後半のシュート本数はノジマが6、長野が7と、決して片側に傾いてはいない。
それだけに、前半でゲットできなかったことが長野にとって重たかった。
また、菅野監督の采配は素晴らしかったが、動くべき時に動くための準備を事前からしていたであろうことも特筆すべきだ。
選手と監督の相互理解があってこその采配だ。
いきなり大掛かりに動いても、選手がついて来れなければチームは崩壊してしまう。
さらに、特に右ウイングに入った松本の動きが素晴らしかった。
激しいプレスの後に、積極的にドリブルを仕掛ける。
そしてボールキープ力も素晴らしい。ダゾーン実況によると陸上コーチからスプリントに関する指導を受けているそうだが、本当はJJオコチャからドリブルの指導をしてもらってんじゃないの?と言いたくなる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?