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「人を嫌いたい」という欲求に気付く

自分に都合の悪い人を必要以上に悪者にする心の癖の存在

人間って出来るだけ快適に日々を過ごしていきたいと思っているものの、自分にとって都合の悪い存在登場すると、必要以上に意識してしまう心の癖があります。

その相手も、多くのケースにおいて、こちらに対して意地悪をしようと意図を持っていないにもかかわらず、必要以上に意識することで、悪いイメージを増幅させていってしまいがち。

その結果、相手を悪者にしてしまう。

最近僕自身も、自分にとってやや都合の悪いことを人の都合で押し付けられているように感じてしまっていたことがあります。

僕自身の最近の例

僕は今、北京で生活をしていますが、北京は家賃が高いのでルームシェアってのが割と一般的で、現地の中国人のみならず、外国人でも利用者が多い。

ルームシェアっていうのは、一つの家を複数人数で借りるので、部屋そのものは自分の空間ではあっても、キッチンやトイレ、シャワー、リビング、冷蔵庫などは共有します。

そのため、時折互いの都合が衝突してしまうことが多々あります。これは容易に想像がつくことでしょう。

最近、自分が部屋を借りている家に、とある親子が入ってきたのです。元々は一人一部屋というところに、二人一部屋という状態が生まれました。

でも、二人だとシャワーの時間も二人分かかる、冷蔵庫の占有空間も二人分になるなど、僕を含めた他の住人に少し影響が出ます。

そのために、彼らを少し邪魔に感じるようになってしまいました。

相手に対して邪魔に感じるようになってしまうと、ちょっとした変化やちょっとした不都合に対して過剰に敏感に反応するようになります。

こうした過敏さが積み重なると、当然「早く出ていってくれないかな、鬱陶しい。」と相手に対して思うようになります。

しかし、そうやって数日が経過した頃にふと思いました。

「(彼らは何か悪いことでもしたのだろうか?)」
「(彼らは俺に対して何か意地悪なことをしたのだろうか?)」

そうして考えてみたら、彼らは特に僕に対して敵対的なことを仕掛けてきたわけではないのですね。

ただ単に、彼らが行う僕にとっての不都合なところをピックアップして、必要以上に拡大させて不愉快になっていっていただけの話なのです。

そして、自分にとって不都合で、それによって不快になるのであれば、冷静に彼らに自分にとっての不都合と、出来ればしてほしいことを伝えればいいだけなのです。

これはとても簡単なこと。

でも、それをこうして気づくまでせずに、自分の中で他人を悪者にして、何でも自分の都合に合わせてくれないんだ、と怒りを募らせる。

なんでこんなことするんだ、と。

今回はお恥ずかしい話ながら僕の話をさせて頂いていますが、恐らく多くの人にとっても同様のこと、それに近いことというのは過去に経験があるのではないでしょうか。

人には”誰かを嫌いたいという欲求”がある

こうして気付きました。

人には”誰かを嫌いたいという欲求がある”のだと。

幸いにして自分の中にあるこうした欲求に気付くことが出来たので、今では彼らとは普通に話もするし、少し気を付けてほしいことがあれば、直接軽く伝えています。

人間関係で発生する人格の数は、人数の二乗。

2人の人間関係があるとすると、僕はそこには4人分の人格が発生すると考えています。AさんとBさんがいるとすると

Aさん自身の人格
Aさんの中のBさんの人格
Bさん自身の人格
Bさんの中のAさんの人格

という4人分の人格。

もしこの2人の人間関係に問題が発生するとしたら、
Aさんの中のBさんの人格が悪い人間になっているか、
Bさんの中のAさんの人格が悪い人間になっているんですね。

もし3人いるとしたら

Aさん自身の人格
Aさんの中のBさんの人格
Aさんの中のCさんの人格
Bさん自身の人格
Bさんの中のAさんの人格
Bさんの中のCさんの人格
Cさん自身の人格
Cさんの中のAさんの人格
Cさんの中のBさんの人格

という9通りの人格が発生します。
人数の2乗分の人格が発生するのですね。
そして、これらはそれぞれ違う人格を有していて、

このどれかが一つでも悪者になっていたら、そこから人間関係は崩れていきます。

人間関係における負のスパイラルを止めるには

この人間関係の悪化のスパイラルを止めるには、どちらかが先にその自分の中の相手の人格の悪化に終止符を打つしかありません。

その終止符を打つにはまず、自分の中には、相手を悪者にしたい、相手を嫌いたいという仕方のない欲求がある、ということに気付かなければいけません。

それに気づいてさえしまえば、その人間関係は改善の方向に向かって動いていくことでしょう。

是非、今、何か問題を抱えている人間関係があれば、少し参考にしてみてください。

脱・孤独感プロジェクト note.6

多くの人の中には、自分にとって都合の悪い人を嫌いたいという欲求があることを知る。

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