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理想の手帳が見つからないので自分で作ってみたよ、って話

100種類以上の手帳を見てきたけど……

ずっと理想の手帳を探してきました。

これまでおそらく100種類以上の手帳を見てきたと思うのですが「ちょうどいいのがないな〜」という思いがずっとあったんです。

思いつく限り、不満をあげていくと……

①予定を書く欄が小さい

僕は1時間の枠の中にいくつか予定を書きたい人なのですが、ほとんどの手帳は書く欄が小さいです。

1時間の幅が5ミリくらいしかない。これがずっと不満でした。

②「朝早すぎ」と「夜遅すぎ」の時間はいらない

書く欄が小さい理由でもあると思うのですが、ほとんどの手帳が朝6時くらいから夜0時くらいまで時間をとってあります。

あらゆる人に対応するためでしょうが、多くの人が他人とのアポを入れたりするのは早い人で朝8時くらいから夜9時くらいまでなんじゃないか

なので、そんなに網羅しなくてもいいんじゃないかなと思っていました。

③時間管理とプロジェクト管理が同時にできない

編集の仕事をしている僕は、いくつかのプロジェクトが同時に走っています。なので時間の管理とプロジェクトの管理を同時にできるようなものがあるといいのになーとずっと思っていました。

実はデザイナーの寄藤文平さんが作った「yPad」という手帳は、このコンセプトで作られたもので「時間管理」と「プロジェクト管理」を同時にできます。

デザインもかわいくてすごくいいのですが、日付が入っていないことがちょっと不便で使っていませんでした。急に数ヶ月先の予定が入ったら、数カ月分の日付を書かないといけなかったりするんですよね。

④「月別のページ」が中途半端で使わない

学生などそこまで予定が多くない人にとっては「月別のカレンダー」(1日が正方形のブロックになってるようなやつ)が重宝するのかもしれません。

が、予定やプロジェクトが多い人にとっては、週間のカレンダーがメインになると思います。となると、意外と使わないのが「月別のカレンダー」。うっかり月別のカレンダーに予定を書いてしまうと、週間の方に転記し忘れて大変なことになります。

僕はもう10年以上、月別のカレンダーは使っていません。それでも不便だと思ったことはないので、いっそいらないんじゃないかと思っています。

⑤全体の予定と週の予定を同時に見たい

必要なのは「1年の全体が見られるカレンダー」と「詳細な週間のカレンダー」のみ。なのですが、できればこれを同時に見られるといいなと思っていました。

つまり、1年の流れを見ながら、1週間の予定を立てられないか? マクロの視点とミクロの視点を同時に得られるようなものがあったらすごくいいのになあーと思っていました。


と、前置きはこれくらいにして……


それらをすべて解消する、
「僕が理想とする手帳」を作っちゃいました!!


名付けて、

『編集者のための〆切手帳』です!!

〆切が守れない編集者が自分のために作った

僕は編集の仕事をしています。

つねにいくつもの案件が同時に走っています。いつも〆切に追われていたり、誰かに〆切を催促する立場にいます。

そんな僕が「もう2度と〆切に遅れないように!」というコンセプトのもと作ったのがこの手帳です。

この手帳さえあれば、

〆切前日に慌てて徹夜することはなくなり、

プロジェクトがズルズルと先延ばしされることもなくなり、

「他の案件が気になって目の前の作業に集中できない」なんてこともなくなります!

プロジェクトを洗い出し、〆切を設定し、日々の「やるべきこと」に落とし込む。あとは淡々とやるだけで、気づけば〆切を守れている――。

そんな毎日を実現する手帳になっているはず!!

……と風呂敷を広げてしまいましたが、

具体的にどういう手帳なのか? 冒頭で紹介した「不満」をどう解消したのか?  を踏まえ「〆切手帳」の魅力についてバーッと書いていきます!!

①A5版。予定を書く欄は「1時間約1センチ」

まず、サイズは【A5版】。ほどよい大きさです。

そして、予定を書く欄は「1時間約1センチ」にしました。

左が従来の手帳、右が「〆切手帳」

左の一般的な従来の手帳は1時間が約5ミリほどだったので、「〆切手帳」は、そのほぼ倍。けっこう余裕があって、たっぷり書ける感覚があると思います。

②コアな時間は「朝10時から夜9時」まで

多くの人が働くコアの時間は、だいたい朝10時から夜9時くらいまでではないでしょうか? 特にコロナ以降は日中に集中して仕事をする人が増えたと思います。

そんなライフスタイルの変化に合わせて、「〆切手帳」もコアな時間を朝10時から夜9時に設定しました。

とはいえ上下に余裕を持たせてあるので、朝7時から夜中の4時くらいまではカバーできるはず。自分で時間を書き込んでいただく必要はありますが、朝型・夜型の人にも使っていただけるものになっていると思います。

中はこんな感じ。夜型の人は下に時間を付け足していってね

③時間管理とプロジェクト管理を同時に実現!

こっからが「〆切手帳」の真骨頂。

下部にガントチャートに使えるスペースを8行設けることで、時間管理とプロジェクト管理が同時にできるようにしました!

縦軸は30分単位のスケジュール、横軸はプロジェクト単位のガントチャートとしてお使いいただけます。

週間スケジュールの使い方

他人のスケジュールも管理できる

ちなみに、この欄は立場によっていろんな使い方ができると思っています。

プロジェクトのリーダーであれば、ひとつのプロジェクトに対して、1行目は「デザイナーさんのスケジュール」、2行目は「著者のスケジュール」、3行目は「印刷会社さんのスケジュール」という使い方もできたりする。

つまり他人のスケジュールを管理する「マネジメントツール」としても使えます。

最近は副業や勉強をしている人も多いと思いますが、そういう人にも便利です。本業以外のプロジェクトも下部に入れることで、自然と自分の人生を充実させていくことができるはず。

ぜひみなさんそれぞれが自分なりの使い方を見つけてみてほしいです!

④付録に「巨大年間スケジュール」を

前述したとおり月別のカレンダーは僕があまり使わないので、あえて外しました。

その代わりにご用意したのが横に長い巨大な「年間スケジュール」

全長80センチくらいある

これがあることで、時間を年間単位でマクロに捉え、大きなプロジェクトも管理しやすくなりました。

年間スケジュールは手帳に挟まれた状態で付録としてついてくるのですが、こうして年間スケジュールを別にしたことで「年間スケジュールを見ながら、週間スケジュールを調整する」ことが可能になったんです。

僕はつねづね、年間の大きな予定を見ながら、1週間の詳細な予定を立てたいなと思っていたのですが、それがついに実現したのです!!

年間スケジュールの使い方

ぜひ年間スケジュールと週間スケジュールを駆使して、人生を前に押し進めていってください!!

⑤「日本一のブックデザイナーさん」に依頼

そんな手帳をデザインしてくださったのはデザイン事務所「OKIKATA」の代表をやられている山之口さん。

↑「OKIKATA」のサイトに飛びます

シリーズ100万部を突破した『リーダーの仮面』という本のデザインも手掛けられたデザイナーさんで、今の出版界でいちばんのヒットメーカーだと思います。

山之口さんが手掛けられた『リーダーの仮面』のブックデザイン

手帳というのは、単に「オシャレなだけ」だとダメです。一方で「実用的なだけ」でもダメ。オシャレなんだけど、実用的である必要があります。

さらに「メジャー感」があることも大切です。オシャレさは必要なのですが、エッジが効きすぎると敬遠されて手にとってもらえない。一方でメジャーすぎるとダサくなって買いたくなくなる……。

メジャーなんだけど、オシャレでダサくない。欲しくなるようなもの。しかも山之口さんは、広告のお仕事もされているので商業的な感覚も持っていらっしゃる。山之口さんはそこのバランス感覚が絶妙です。

何十万人もの人が手にとるようなデザインを実現できる山之口さんに、多くの人に手に取ってもらえる手帳をデザインしてほしいなと思って、今回お願いさせてもらいました。

手帳を作るのは初めてだったそうですが、大量の手帳を買いこんで研究し、「自分でも欲しくなる手帳ってなんだろう」という観点で熟考して、何パターンもの試作品を作ってくださいました。

(制作秘話は、また別の記事で書きたいと思います。)

ちなみに、表紙の左上の「ロゴ」がめちゃかわいいのでぜひ見てみてください!

まだまだある「〆切手帳」の魅力…!!!

せっかくなんで、「〆切手帳」の魅力をダーッと語ってしまいます!!

◎手馴染みのいい表紙

カバーをつけても、そのまま使っても素敵。使うごとにクタクタになるのも、また味になる。そんな手帳を目指しました。

表紙にはクラフト感がありつつも、丈夫でしなやかな「バージ」を使用しています。

カバーをつけても! そのままでも!

◎あえて手帳専用用紙は選ばず!

手帳の本文用紙は少しクラフト感のある紙を選びました。

通常手帳に使われる紙は2種類ほどしかないらしいのですが、いろいろ検討した結果、今回はあえてその2種類は選ばず、少しだけペンが沈む感じのものにしてあります。

筆圧が強いと少しだけボコボコするかもしれませんが、それも味だと思うのです……。ぜひ毎日書いて使い倒してあげてください。

◎500項目のTODOリスト

巻末には50項目✕10ページ(500項目)のTODOリストをつけました。会いに行きたい人リストや、請求書発行時の備忘リストとしてもお使いいただけます。

いろいろ使えるリスト。「死ぬまでにやりたいこと100」みたいなのもいいですね

◎絶妙な自由度。のはず

苦労したポイントは「どこまで自由度を上げるか?」でした。

スケジュールを全面「方眼」にしてしまって、完全に自由に使ってもらうデザイン案もありました。だけど全部を自由にしてしまうと、コンセプトがよくわからなくなってしまう。

一方でコンセプトをガチガチにしすぎると逆に冷めてしまう。(「夢を書く欄」とか「食事の内容を書く欄」とかがある手帳が僕はあまり好きではないのです……! ほっといてほしい)

だから「〆切手帳」は、たとえばページ下のプロジェクト管理をメモがわりに使う人もいていい。早朝から夜中まで、ほぼ24時間を管理する手帳として使う人がいてもいい。

コンセプトを前に出しつつ、カスタマイズできる余白も残す。そのバランスはうまく保てているかなあとは思っています。

《 こんな人にオススメ 》

「編集者のための」と謳っていますが、当然ながら編集者以外にも便利な1冊になっていると思います。

・複数のプロジェクトが走っているような職業の人
・プロジェクトリーダー、ディレクター的な人
・何人もの部下を抱えるリーダー
・〆切がなかなか守れないような人
・副業・複業をやっている人、やろうと思っている人
・勉強、リスキリングがしたい人

などなど。ぜひ人生を充実させるツールとして使ってみてほしいです!!

絶賛発売中です!!

編集者である僕が、〆切を守るために自分のために作った手帳。ですが、多くの人にも使っていただけるような素敵な手帳になったと思っています。

以下のサイトより購入できますので、よろしければご検討ください!! 「2023年11月27日から2025年3月31日まで」使えます。

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