南葛SC には、2023年1月31日まで、運営スタッフの朝田貴則さん（@AsadaTakanori）という方がいらっしゃいました。以下、単に「朝田さん」とお呼びします。朝田さんについて、書きます。

　朝田さんが、2023年1月末で南葛SCを去ることになった。最初聞いたときは、信じられなかった。運営スタッフとして、黎明期から今まで南葛SCを担ってくれていた朝田さん。南葛が関東リーグに昇格してからも、試合会場に行けば、必ずそこにいてくれた朝田さん。当然、次のシーズンもそうなることは、自分にとって当たり前だった。だから特段、何の心の準備もしていなかった。Twitterに書ける文字数では考えもまとまらず、急いでnoteにお礼の言葉を書きなぐることにした。

　私は、南葛SCを応援しているが、今現在、色々な面であんまり余裕がない。様々なイベントの大半は参加できていないし、グッズ等も沢山は購入できない。チームの練習だって見に行けない。試合を現地観戦することは何とか出来ている程度。そのうえ、引っ込み思案というか、人見知りというか「陰キャ」的な性格でもある。南葛SCのことも、何年間もこっそり独りで応援していた。そんな人間でも温かく受け入れてくださる「南葛ファミリー」の皆様のおかげで、今も何とか楽しく応援させていただいている身だ。

　そんな私は、朝田さんからすれば、詳しくはわからないけど試合は見に来る人、その割になれなれしく声をかけてくる人という、いささか気味の悪い人間だったかもしれない。でも、私のことも朝田さんはいつも優しい笑顔と元気な挨拶で迎えてくれた。朝田さんがいてくださると、ああ南葛の試合会場だ、と安心できた。これは、私のような人間にとっては本当にありがたいことで、「とにかく会場へ行っても、多分何とかなる（朝田さんがいてくれるから）！」という気持ちを持てたのは、南葛を応援し続けるにあたって、とても大きな安心感につながっていたと思う。

　それだけではない。先ほど「何年も独りで応援していた」と書いたが、私にとって、朝田さんが出演されていたFMラジオ番組「がんばれ！南葛SC」（現在もかつしかFMで放送中）とポッドキャスト番組「『裏』頑張れ！南葛SC！」（放送終了）は、数少ない情報源だった。

　これらの番組では、MCを井上マーさん（@inouemah）が担当し、朝田さんは南葛SCのスポークスマン的なお立場で、クラブの情報をお伝えしてくださっていた。特に選手の日常をユーモアを交えつつも温かい言葉で伝えてくれる朝田さんのお話しは、井上マーさんのトークの腕前も相まって、本当に面白かった。勝手に自分も南葛SCの一員になった気分を味わえた。

※話が本筋からそれるが、いつかお二人のコンビで、「『裏』頑張れ、南葛SC！」一回限りの復活とか、やってくれないものだろうか。

　この辺から完全に思い出話になるので申し訳ないが、初めて朝田さんとお話ししたのは、2020年の冬だった。南葛SCが「関東社会人サッカートーナメント」を勝ち抜き、関東リーグへの昇格を決めた直後のことだ。金町駅周辺で南葛SCの社員選手が広報活動を行うということで、様子を見に行った際に、自分としては思い切って、ご挨拶させていただいた（朝田さんは覚えていらっしゃらないとは思うが）。ラジオやポッドキャスト、試合会場でお見かけする姿などから、私にとって朝田さんは（一方的に）身近な存在だったが、わけのわからない奴がいきなり話しかけてきたので、朝田さんも慣れておられるだろうけど、ちょっと不気味だったのではと思う。

　しかし、朝田さんはそんな私にも優しく接してくださり、石井謙伍選手や佐々木竜太選手、現場に駆け付けたサポーターのドイさんとも交流する機会をくださった（楠神順平選手は治療のためご不在）。見ず知らずの私のことも気遣ってくださり、石井選手や佐々木選手がサインしてくださるよう頼んでくださったり、本当に朝田さんには感謝しかない。あのときのこと、忘れません。ありがとうございました。

　長々と思い出を書き連ねてしまったが、とにかく朝田さんがいなくなってしまうことは本当にさみしい。「待ってくれ！行かないでくれ！」と叫びたい気持ちだ。でも、朝田さんは新しいチャレンジのために南葛を去るのだ。応援しないわけにはいかない。

　鈴鹿ポイントゲッターズに関わる皆様、朝田さんは本当に素晴らしい人です。私が言うまでもなく、沢山の人が証明してくれています。きっと鈴鹿でも素晴らしい活躍をされると思います。

　朝田さん、全力で戦う後ろ姿にいつも感銘を受けていました。心から尊敬しています。鈴鹿でもお体に気をつけて、元気な姿を見せてください！またお会いできる日を楽しみにしています。何年もお世話になり、本当にありがとうございました！