見出し画像

FF7 Rebirthクリア後の感想

FF7 Rebirthが発売されてはや1ヶ月。のんびりと進めて3週間ほどでノーマル1週目をクリアし、現在は他ゲームをプレイしながら、ハードを少しずつ進めている状況です。感想もある程度まとまってきたので、だらだらと認めてみようと思います。

前提

私はPS版FF7、及びFF7インターナショナル、クライシスコアFF7、FF7 Remake(インターグレード含)をクリア済みです。FF7 ADVENT CHILDRENも視聴済み。

全体を通して

FFVIIリメイクプロジェクトの2作目にあたる今回の作品。前作FF7 Remakeをプレイしている前提であるのは当然のこととして、インターミッション(ユフィ編)も把握しておくのがよい作りになっていますね。寄り道的な要素であるワールドレポートやサブクエストに、ユフィ編のキャラクターが登場してきます。前述した一部というのは古代種の神殿におけるユフィの試練。ここはユフィ編をプレイしていないと内容が理解できないと思います。PS4で発売した作品に、PS5専用のDLCを出して、さらにそれを絡ませてくるというのは少々疑問を覚えます。そのためにもTwin Packをリリースしたのでしょうし、開発側としては前作もプレイしてほしい、という気持ちがあるのでしょうけれども。

また、可能であればクライシスコアもプレイしておくとより理解が深まるのではないかと。それだけに完全に初見の人がプレイするにはちょっとハードルが高いとことがあります。Remaekやクライシスコアをプレイしていなくても楽しめるとは思いますが、どうしても消化不良な点はでてくるかと。

それらを踏まえたうえで。本編のシナリオ、やりこみ要素としてのワールドレポートやサブクエスト、ゴールドソーサーを含めた各種ミニゲームなど、プレイに要する時間としては大ボリュームでした。ただ、そのすべてが面白さにつながっているかというと、諸手を挙げて肯定するのは難しいというのが私の感想となります。ボリュームの4割近くがワールドレポート関連になっているのですよね。

一言でまとめると開発陣がプレイヤーに何を提供したかったのか、焦点がぶれた作品という印象です。もちろん、リメイクプロジェクトとして、原作では表現できなかったシナリオやキャラクター、FF7の世界そのものを掘り下げたうえでブラッシュアップしたかった、というのは理解できますし、楽しむことができた作品ではあるのですが、同時にもったいないところが多かったかな、とも。

良かった点

  • バトルメンバー以外もフィールド上で表示され、かつバトルにも見た目的には参加しているため全員で旅をしている雰囲気がでている

  • サブクエスト中はメンバーの誰かと一緒にこなすことで深堀されている

  • フィールド上でのメンバー同士の掛け合い

  • 連携アビリティによる強化(リミット技強化を除く)

大きく気になった点

  • シナリオ本編、サブクエストを含めたミニゲームの数

  • ワールドレポート、特にエンシェントマターの水増し感とテンポ感

  • 戦闘中のモンスターの挙動

  • リミット技

  • 武器強化要素

細かいストレス

  • アイテムクリエイトにおける素材の上限数と経験値入手方法

  • セリフのスキップ

  • モーグリの顔

  • パルクールアクション

シナリオとキャラクター

原作からイベントの追加や改変による掘り下げが行われています。そのうえで、多元宇宙として話を展開したいようにも見えつつも、前作の伏線を無視しているような気もして、すっきりしない展開ですね。考察の余地があるという見方もできます。3部作ですし原作でもここから解決に向けて動くわけですから、次回作次第にはなりそうです。
ロケット村とウータイはカット。黒マントを通してセフィロスを追うという展開上、絡めづらかったのかもしれません。グレンやらスフールあたりの情報がほとんど出てきていないだけに、ウータイは特に次回で掘り下げられるのでしょう。ロケット村もおそらくは。
フィーラーの性質(?)も、Remakeのときの「運命の番人」要素が、Rebirthでは変わっていたように感じています。このあたり3作目ではっきりするのでしょうか。

一部気になったところとして以下が挙げられます。

  • ジュノンでのユフィによるルーファウスの暗殺

  • イリーナの性格

  • コスモキャニオンと、そこでのエアリスの演説

原作においてユフィは隠しキャラ的な扱いでしたから、FF7RemakeのDLC、及び今作でかなり掘り下げられています。それだけに、こんな性格だったかというと違和感があり、原作よりも子供っぽくなったというのが、今のところしっくりくる感想です。また、ルーファウスの暗殺を独断で引き受けた点は、シナリオの都合上そのように動かされた、と感じました。あそこだけは納得しづらい展開です。

性格面でいうとイリーナもちょっとオリジナルとは違っているように感じました。オリジナルの時にはドジな新人というイメージでしたが、今作ではルードを見下しているような雰囲気があったように思います。これは、ルードはもともと無口なキャラで話を回せるタイプではなかったこと、レノ役の藤原啓治さんが非常に哀しいことに鬼籍に入られたことでレノのセリフが収録できず登場を絞らざるを得なかったことが影響しているのではないかと。結果的にイリーナで話を回すしかなく、あのような性格になってしまったのかもしれません。ジュノンのバーで飲んだくれているところは可愛らしかったですが。

街や施設で雰囲気が変わっていたのがコスモキャニオン。学問というより宗教施設のような感じにしあがっていて、ちょっと受け入れがたいところがありました。それもあってエアリスの演説はかなり冷めた目で見てしまいましたね。

その他のキャラとしては、バレットは大人しくなったように思えます。リメイクのときは良いキャラになったと感じており、掛け合いが増えたことでメンバーとの掛け合いが面白かっただけに、もうちょっとはっちゃけてもよかったような。小林さんから船木さんに変更になったことは、特に違和感を覚えることはありませんでした。

声優と言えば、序盤のニブルヘイムにおける櫻井さんの演技が、クラウドでありつつもザックス感があるという絶妙な演技でした。また古代種の神殿で黒マテリアを目の前にした際に、少しずつクラウドが変わっていく演技も素晴らしかったです。

そうそう、chapter14の忘らるる都。探索が一切できないのは非常に残念でした。これも次回作でしょうか。さらに言えば、ここでのイベントは原作から大幅に変わってしまっていて、悲壮感を原作ほど覚えませんでした。
原作ではかなり衝撃的なシーンだったのですが、

  • 正宗がエアリスを貫くシーンから、斬り伏せたと思われるシーンへ変更

  • クラウドのセリフカット

  • エアリスのセリフ追加

  • 湖に沈めるシーンカット

  • ジェノバLife戦からリバース=セフィロス戦、ザックスとの共闘、エアリスとの共闘

と流れていくこともあって、唐突な死別、という雰囲気がなかったです。セリフのカットは、おそらくテンポの問題でしょうか。セフィロスは長々としゃべっていましたけれども……

いずれにしても、ここが最後のチャプターになることは事前にわかっておりどのように演出するか非常に楽しみにしていただけに、満足しきれいていないのが正直なところ。あと、リバース=セフィロスを出すのであれば、BGMは「神の誕生(SQUARE ENIX Music channnel https://www.youtube.com/watch?v=lVQYrc1WzI4)」にしてほしかったところ。

そうそう、キャラの面で言いますと、第7歩兵連隊の指揮官・副官や兵士たちは短い出演ながらもいい味がでていました。ローチェも再登場、ますます個性的な面白いキャラクターに仕上がっていました。それだけに、使い捨てのような感じで退場してしまいもったいなかったです。一方、キリエが端的に言えば不快の一言でした。Remakeのときにはさほど気にならなかったのですけど……かかわる回数が増えたことが起因でしょうか。

フィールドとワールドレポート

シナリオ上、ファストトラベルができなかったり前のエリアに戻れなかったりなど、オープンワールドと定義してよいのかどうか若干迷うところはありますが、それでも広大なフィールド。FF7の世界をある程度自由に探索できます。オリジナルを遊んだ身としては、自由に世界を歩ける、というだけで楽しかったですね。また、街や施設、ワールドレポートの各要素にファストトラベルもでき、またチョコボストップを修復することでさらにポイントを増やすこと可能と、快適に遊ぶことができるようになっています。このあたりはさすがに今時の作りですね。チョコボでの移動も可能ですが、地域を移動するごとにその地域用のチョコボを解放する必要があり、さらにそれにはミニゲームもあったりとその点は若干不便ですね。大した内容ではないものの、面白いというほどでもなく……

そのフィールドをより遊んでもらうためのつくりが、ワールドレポートなのでしょう。本編よりもチャドリーと話をしている時間が長いのでは、と思えるほどのボリューム。クリアすることで、それぞれの地域の歴史などが徐々に、FF7の世界をきるというやりこみ要素になっています。宝箱を発見する要素やチョコボでの発掘要素もあり、探索する楽しみがありました。同時に、マテリア開発や召喚マテリア他の報酬があり、パーティ強化要素にも関わっているのが面倒。特にエンシェントマターは、回数が多い(各エリア4回)、移動が多い、1回あたりの時間がかかる、ミニゲームが微妙な出来とボリュームの水増し感が強かったです。

また、レアモンスターの要素もこのワールドレポートに取り込まれているのがちょっと勿体ないです。これだけ広大なフィールドなら、フィールドを探索していてたらたまに出会えるモンスターがいる、という要素がほしかったです。アイテム強化の素材として、レアモンスター(?)のドロップ品が必要ですから、ファストトラベルで移動できて、いつでも気軽に戦えるという点を考えるとメリットもあるのですけれど……このあたりは好みですかね。

チャドリーに話しかけるとセリフはスキップできないことも地味ながらストレス。またワールドレポートを放置していると嫌味のようなことを言ってくるのも若干不快でした。

バトルシミュレーター

Hardモードで開放されるコースの難易度が急激に上がります。なぜこれほどまでに難易度をあげたのでしょう、というのが素朴な疑問。Remakeがさほど難しくなかっただけにその反動がでたのでしょうか。
やりこみ要素、ということもあっての難易度設定なのですかね。

エンシェントマター

FFお馴染みになったギルガメッシュに関係するイベント。これ要りました……?もしくは、もうちょっと短くでもよかったのではないかと。

アイテムクラフト

フィールド上ではクラフト用の素材を拾うことができます。上限が99個なのがもったいないですね。すぐに拾いきれなくなります。要求数のわりに上限が低いので、なかなか思ったようにクラフトしづらいです。

戦闘と育成要素

基本的なところは前作と同じ。ですので、初期設定ではターゲットロック操作(切り替え)がカメラ操作である右スティックで実施することになり、かなりストレス。特に今作は敵の数が多い、敵の動きが素早いケースが多々あるので変更することをお勧めします。FF16でもGRANBLUE FANTASY: Relink(以下リリンク)でも同じだったのですよね。これ、業界の流行りなのでしょうか。前作同様変更できるだけましではありますけど。

なお、ロックしない場合、カメラ中央に捉えた敵がターゲットになります。敵の数が多い戦闘では狙った敵に攻撃できなくなるので、設定変更したうえでロックするのがよいのではないかと。

それを踏まえたうえで、追加要素も含めて戦闘は楽しかったですね。やはり属性や弱点、バフ・デバフの要素はあった方が、個人的には面白くなります。
連携アビリティの仕様からしても、バトルメンバーを切り替えつつ戦うことを想定していると思われます。かといって必須になっているわけでもなく、雑魚的あたりは「オート魔法」「オート武器アビリティ」もあって、切り替えることなく戦闘も可能。

バトルメンバーも事前に設定しておいて簡単に切り替えることができますし、丁寧に作られていたと感じています。
ただ、個人的な要望として、マテリアセットの保存みたいなのができたら非常に助かります。武器+防具+マテリアの組み合わせを1キャラ1個でよいので。

それだけにちょっと気になるところもありました。

キャラクターバランス

どのキャラクターを使っていても、強さの面では大きな差はないように思います。ケット・シーだけはちょっと使い方がよくわかりませんでしたが……
その中でも魔法に特化させたエアリスとユフィは強かったですね。「ぶっぱなす」他、バレットもだいぶ強化されていたように思います。今回、近接組がジャンプして攻撃してくれないこともあって、この3人は使い勝手が良かったですね。ティファやレッドXIIIは、弱くはないもののリーチが短くて慣れが必要だと思います。

顔見せだけで戦闘には参加しなかったシドやヴィンセントは次作でどうなるのでしょうね。

みやぶる

前述を前提としたうえで、前作以上に「みやぶり」が必須。
戦闘システムの根本が

  • heatゲージをためる

  • バーストしてダメージを稼ぐ

という仕様であることからこの2点が重要であり、「みやぶり」による解析でそれが判明します。特にボス。またみやぶった数がバトルシミュレーターの解放にもつながってくるため、事実上マテリアが1つ縛られます。ここはさすがになんとかならなかったのですかね……

ヘイトの概念

ゲームでよく言われるヘイト。敵対心などとも言われ、敵がプレイヤーキャラに攻撃してくる際の基準となる要素です。今作はこのヘイトの概念がないのか雑なのか、操作してくるキャラクターにまとめて向かってきます。例えばクラウドからエアリスに切り替えると、途端にエアリスに一斉に敵が向かってくる始末。挙動がちょっと謎。
逆言うと切り替えで、うまく誘導できます。これは狙っているのかどうなのか……

パーティメンバーの挙動

バトルをアクションに寄せた結果なのか、操作していないパーティメンバーが前作よりも攻撃してくれない気がします。明確に比較したわけではないのでこれはあくまでも体感。ただ、ATBゲージのたまる時間からしても行動が少ない気がするのですよね……
今度前作含めて録画して検証してみることにしましょう。勘違いだったということで、単に私が下手なだけということになりますし。

ただ、直前までリリンクまでプレイしておりあちらは味方AIが非常に優秀でしたから、どうしてもその差を感じてしまいますね。ジャンルも異なりますし、比較してどうこういうのは良くないことではあるのですが。

ガードと回避

連携アクションがガードボタン押しっぱなしから発動することや、「ガード強化」「ジャストガード強化」のマテリアからしても、回避よりもガードを推奨しているのでしょうね。回避がしづらいです。これは前作同様であるものの、回避でヒートゲージがたまったりバーストする敵もいるのですから、もう少しバランスを取ってほしかったところ。

連携アビリティと連携アクション

新たな要素。連携アビリティは使っていても気持ちがいいですし、強化にもつながるので楽しい要素です。同時に特定のアクセサリーを装備するか、この連携アビリティを使わないと上位のリミット技を使用できないという制約が追加されました。FF7といえばリミット技も1つの大きな要素でありましたから、この制約ちょっと残念ですね。連携アビリティは頻繁に使えますからさほど気にはならないのですけれど。

連携アクションはガードボタン(R1)で発動。ここからしても回避よりもガードをゲームとしては基本にしているのでしょう。また、操作キャラとあわせてATBゲージがたまりますからこれを使うことを前提したバランスにしているのかもしれません。アクションゲームではガードよりも回避を優先してしまうという私の癖があって、序盤はなかなか使うことができませんでした。慣れてくると楽しい要素でしたね。

武器強化要素

今回、SPで武器そのものを強化する要素は廃止されました。スキルブックやレベルアップでSPを入手するところは同じ。今作ではSPを入手すれば勝手に武器レベルがあがり、武器スキルを習得できます。メニューの「Upgrade Weapons」でできることは、習得した武器スキル・次に習得する武器スキルの確認、武器スキルのセットぐらいです。前作をプレイしていると若干混乱をきたしますね。「Upgrade」といいながら武器の強化はできないようなものですから。

  • スキルブック、レベルアップでなどでSPを入手

  • SPを入手することで武器レベルがあがる

  • 入手したSPは武器ではなく、スキルツリーに使用

  • スキルコアを解放するには武器LVとパーティLVをあげる必要がある

といったところです。微妙にかみあっていないのですよね。前作同様SPでそのまま武器を強化、パーティレベルがあがるとスキルツリーを解放、と別要素にした方がよかったのでは、と私は思います。

マテピア

使ったことがありません。

ミニゲーム

本編、サブクエスト、ゴールドソーサーとやたらと多いミニゲーム。上級やミッションモードなど一通り最後までクリアしました。楽しいと思えるもものはわずか。正直上級までクリアしたら何度も繰り返してやりたいと思うようなものはわずかですね。
あくまでも個人的な好みとしたうえで

  • モーグリコープ(いたずらモーグリ)

  • サボテンノック

  • 3Dバトラー

この3つに関しては、作った人は2度とゲームを作ってほしくないほどです。サボテンノックはエンシェントマターを放置する、もしくはミッションモードの上級を放置=ジョニー・コレクションのコンプを放置するのであれば不要、3Dバトラーもリボンがいらないのであれば放置でokです。ただ、モーグリはスキルブックという強化要素に絡んでくるだけにやらざるを得ないところです。さほど難しくはないのですが、面白くもありません。
モーグリも可愛くないですし。

モーグリ

多数あるミニゲームの中でクィーンズブラッド、ドルフィンスプリントは楽しめました。あとは特にといったところ。コンドルフォートはFF7Remake Intermissionよりも改悪ではないかと。FF12のガンビット要素を持たせたガンビットギアーズも今一つ。

シナリオ本編でのミニゲームは好感度に絡むこともあり、またワールドレポートを進めるうえでもプレイが必要になってきます。特に後者はアイテムを含めた強化要素に絡んでくくるのですよね。そのうえで、多くのミニゲームが微妙な出来の上、ミスに対してシビア。せっかくワールドレポートという要素を入れたのであれば探索だけで終わらせる、もしミニゲームを絡ませるのであれば難易度は下げ、ゴールドソーサー内でやりこみ的な要素として遊べるようにする、という形式のほうが受け入れやすかったです。

私は、FF7のキャラでミニゲームをプレイしたいのではなく、FF7本編をプレイしたのです。なぜここまで多くのミニゲームを入れたのか、かなり謎。そのコストを本編に割り振ってほしかったですね。

総評

FF7 Remakeをプレイ済みで続きが気になる方、ミニゲームが苦にならない方は楽しめる作品だと思います。
逆に、ストーリー本編だけ楽しみたい、オリジナルからの改変が受け入れられない方には不向きですね。

私個人としては、それなりに満足しつつも、3作目が不安です。ひとまずミニゲームを減らして本編に力をいれてほしいところです。また、難しさと理不尽さを混同しないようにしてほしいですね。

その他

ご時勢なのでしょうけれど、ポリコレ配慮が……

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?