ファイアーエムブレムエンゲージをクリアして

先月発売されたファイアーエムブレムエンゲージをノーマル・ハードでクリアしある程度考えもまとまったので、さらっと感想を認めてみようと思います。

個人的には楽しめましたし、今現在はルナティック・クラシックをプレイしています。

なお、#FEを除いて全作品プレイしているという前提の下での感想です。

全体感想

感覚的なものなので言葉にするのは少々難しいところもあるのですが、昔のFEに戻ったような印象。個人的にはシミュレーション部分に重きを置いた印象です。
また、シナリオ面・戦闘面ともに「新しさ」「わかりやすさ」「間口を広げる」というところを意識したような気がします。「新しさ」という意味ですと私の昔のFEという感想とは矛盾するのではありますが、温故知新的なものと捉えればなんとか。

FEに対して何を求めているか、という面から見ると評価が分かれてくると思います。戦闘面に重きを置けば面白い作品になりますし、恋愛要素やシナリオ・キャラクターの掘り下げという面からみえると物足りないでしょうね。覚醒・if・風花雪月と恋愛/結婚要素が多くありましたから。
特に支援を含むキャラクターの掘り下げに関しては、風花雪月からFEに入った方は面食らうところが多々あったのではないかと。

散策まわりは、端的に言ってしまえば面倒。筋肉体操やらドラゴンシューターは必要でした?ソラへの餌付け・なでるもテンポが悪いです。
食事は、キャラクターを選んだあとにしか好みがわからず、出来不出来の幅が広すぎたりと、次回作も取り入れるのであればUIを含めて改善してほしいところ。どうせやるのであれば、支援があるキャラクター同士の掛け合いも増やしてほしいですね。
ifのようにユーザの好みに仕上げるわけでもありませんし、拠点に関してはまだまだこれからという感じです。

支援会話や各種ムービーの振り返りを、データロードしたあとのベッドでしかできないのはかなり不便。タイトル画面からできるようにしてほしいですね。指輪を渡したあとの目覚めの会話を、そのデータでしか見られないというのも難点。ここは前作のようにシステム的にセーブして、蓄積されるようにしてほしいところです。狙った目覚めの会話を見るのは一苦労するわけですし。

シナリオ

全体の流れとしては王道。展開そのものは予測できた範囲ですし、意外性はほとんどありませんでした。個人的には奇をてらって収拾がつかなくなるよりも、素直に展開してくれたほうがよいです。
ばらまいた伏線や設定も回収しきっていましたし、話としてはまとまっていたのではないでしょうか。私自身がFEに対してシナリオはあまり重視していない、という点も除いたうえで。

もっとも、なんでそうなる、と首をかしげるシーンもありますし、描写が雑だったりする場面もありました。全体のマップ数を決めてそのうえでシナリオを展開し戦闘場面を当てはめたから描写がおかしくなったのでは、という気もします。特に序盤の展開ですかね。
中盤以降はキャラクターの描写も比較的丁寧に描かれてていたと思います。終盤以降は盛り上がる場面もそれなりにあり、酷評されるほどではないかと。この盛り上がりは今までのFEになかったところでは?

今までと異なり、主人公に力を貸す側であった神竜という存在を、主人公に据えその存在を回りが支えるというのは新しい試みでした。神竜という存在をどのようにとらえているか、各キャラクターの考え方が見えるのは面白かったです。ただ、各国の王族が一緒に同行して応援するだけの存在になりさがっていたようにも思えますので、このあたりはもう少し見せ方があったような気がします。

会話シーン・イベントシーンの演出不足もあったように思います。カメラがキャラクターに近いまま話が進む、戦争をしているのに兵士が少ない、イベントシーンで間近で話をしているのに戦闘だと距離がでるなど、もうちょっと見せ方を変えれば印象も違ってきたのではないかと。

風花雪月が、膨大な差分テキスト+4ルートあったという点も比較されてしまうのでしょうね。各章ごとの感想やそれに伴うキャラクターの動向も、時間を見て認めてみたいものです。26章で敗北するとbad endもありますしね。

支援会話

あっさりの一言。といっても、キャラクターの個性は見えてきますし、関係性もつかめます。ただ、主人公を除くキャラクター同士のペアエンドも今のところないようですし、昨今のFEの流れからすると物足さを感じるのも無理はないかと。
風花雪月が、FEからすると、舞台や世界も含めて異常なまでに掘り下げられていただけ、ではあるのですが。

支援Sを作ってキャラクター同士のペアエンドはあってもよかったのでは、という気持ちはあります。初期FEでもキャラクター同士はあったことですし。

支援C会話において、加入直後のキャラクターなのに昔なじみのように話し始めたシーンがあったのは若干違和感……

主人公(リュール)

一言でいえばいい人(神竜)。主人公ですし信仰の対象ですから悪人といいますが、癖のあるキャラクターとしては描きづらいのでしょうけれども。それだけにヴェイルに対して「友達じゃない」と言い切ったシーンは、個人的に印象深いですね。

正体に関しては意外性はないでしょう。トレーラーでも真っ赤なリュールがいましたし、青と赤という2色をもっていることかしても、ソンブル側関係者であることは推測がつきます。

先ほども述べたように、今までと異なり力を貸してもらう側の存在。その存在が、12人の主人公に力を借りて最後に「ファイアーエムブレム」になる、というはメタ的な意味も含めてなかなかに感慨深いですね。

その他キャラクターに関しては語りだすと長くなりそうですので別記事で。

戦闘システム

バランスをとることに注力したように感じました。事前情報では不安だったのですが、ふたを開けてみると意外や意外、良いバランスでした。

ノーマルですとエンゲージ技が強く感じたので、スキル継承も含めてその2つ縛りで私にはちょうどよい感じでした。慣れていない方ですと縛らなくてもそれなりに歯ごたえがあるのではないかと。
ハードですとエンゲージするタイミングも考える必要が出てきて楽しいですね。

王族専用クラスはスキルが強力ではあるものの、上限値が低くされていたりとそのあたりでもバランスが考えられていた模様。ただ。セイジの速さ上限と衣装はもうちょっとなんとかしてほしいところです。あと、ユナカの力上限、高すぎではありません……?

ただ、例えばジェネラルなら剣槍斧でそれぞれで用意されているなど、クラスの種類、という意味ですと多くはありませんでした。もうちょっとほしかったというのは率直な感想です。DLCで追加されるのですかね。

紋章士+指輪

全体的に強力ではありますが、特にシグルド・ベレトは強い印象。あと地味ながらカムイの竜脈とセリカの弁当で即エンゲージ可能という点も便利でした。アイクも地雷戦法的には非常に便利。

ただ指輪ガチャはいらないでしょう……強力なスキルを持つ指輪もありますが、絆の指輪ですとSP獲得量が減りますし、ソートできないなどそもそも装備するUIまわりが不便。捨てることもできませんしたまる一方。

スキル継承(SPまわり)

SPの獲得量などを含めてちょっと調整不足だと思います。獲得量が経験値と連動しているのも難あり。キャラクターを好みにカスタマイズできるのはよいのですが、必要とされる量があまりにも。
下位スキルを継承したら絆のかけらで成長させる、などの方法もあったのではないかと。
あと、ミカヤだけ露骨に数が少ないのはなぜ……?

紋章刻印

個人の好みが出る面白いシステムでした。回避に特化するもよし、必殺に特化するもよし、威力重視にするもよし。使っているキャラクターやクラスにあわせて試行錯誤できて楽しいです。
ただ、現在どの紋章がどの武器についているかが刻印の画面ではわからない、というのは大きな欠点。特に何もついていない武器につけようとしたとき、もともとついていた武器を把握するのができないのは問題ありでしょう。
今後も同様のシステムを導入するのであれば、UIは改善してほしいですね。

その他

DLC

第2弾はいつになるのかと、この記事をまとめていたところに配信が来て少々驚きました。カミラが追加されたこにかなりざわついていましたね。ifからであれば、アクアのほうが納得できたという意見も多々。おそらくではありますが、ベレトのエンゲージ技が再行動ですからアクアにすると被るという点と、斧+飛行補強、企業的な面でいえば人気ですかね。紋章士の槍もちが少ないですからそこをアクアで補強してほしかったとは思います。

エリウッドではなくヘクトルだったことに関しては、声優さんの件はおそらく無関係でしょう。斧+重装補強枠かな、と。

余談

「礎の紋章士」が気になるところ……




#FE #ファイアーエムブレム #ファイアーエムブレムエンゲージ

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