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2023年振り返り②HCD 人間中心設計専門家になって得た視点

人間中心設計専門家を受験!資格取得後の新規事業業務への影響はあったのか?


昨年は新年から資格取得の為の書類作成に追われました。スペシャリストと専門家を同時受験し、専門家資格を取得することが出来ました。人間中心設計の経験を5年以上経験していることが受験の条件でもあるため、自分の専門性の信頼度を上げるには十分な資格だったのかなと思います。UIUXの経験自体は1年足らずですが、プロダクトデザイナー経験2年分とキーニーズ法を用いたブランド開発の経験2年を足して5年の計算です。HCDプロセスに当てはまるコアコンピタンスの条件となっている期間分経験があれば、受験可能です。

HCD専門家として影響があったこと3選

では、資格取得から9ヶ月程経ちますが、新規事業業務に何らかの影響があったのでしょうか?結論から言えば、以下の3つの理由から資格取得の影響はあったと言えます。

 1つ目は、UIUX開発面での影響です。現在担当している事業において、マンマシンのインターフェースを考慮することは必要な要件であり、当然のごとくHCDプロセスを回す必要が出てくるからです。ターゲットの利用状況の把握から始まり、デバイスとアプリケーションをどのように連携して、心地良いユーザー体験をデザインするかを常に考えています。ユーザーの行動観察からサービスに関わるステークホルダーの体験をサービスブループリントとしてシナリオ構築し、機能の優先順位付けを行い、エンジニアに受け渡して行くためのフィーチャーリストを構築していくスキルも求められます。

 2つ目はHCDプロセスそのものがマーケティングリサーチの手法と密接に関係しているので、リサーチのディレクションレベルが引き上げられたことが挙げられます。マーケターとして顧客の課題を正確に捉えて、未充足なニーズに基づくコンセプトメイキングを行い、要件定義をして行く中で、どのようにニーズを把握し、機能要件に盛り込んでいくべきかは常にその設計手法が問われる部分です。特に私が担当しているサービスは、一般消費者にとって非常に特殊なケースでした。特殊性があるからこそ、ニーズを正確に把握することが重要であり、定量と定性データで客観的にサービスコンセプトを評価する事が事業の成否を握ります。この事業開発の各フェーズでは常に人間中心設計のプロセスを回しながら、ニーズ分析をしていきながら、ブランディング開発も同時に行う事が求められました。

 3つ目には顧客の課題そのものへの対峙の姿勢が変わった気がします。これは影響というよりも自分の考え方の変化かもしれません。STP設定によって、訴求ニーズも変わるような複雑な事業の中では、如何にユーザーの潜在的なニーズを捉えて、インサイトに辿り着けるか?が重要で、HCDの考え方を用いずにはいられないからです。ニーズ構造の把握には上位下位概念法を用いて正しく理解することに勤めました。

他にも専門家になったことで、社内でも色々な問い合わせを受けることになりました。まだまだ専門性も磨いていかないと即答はできない課題や問いが多いので、経験を積んでいくしかないですね。

今年は人間中心設計専門家として審査員にチャレンジします

早速抱負になりますが、今年は審査員にも応募してみました。専門家としての知見を用いて将来活躍される方々の資格審査に関われることで、自分自身も資格をとったことであぐらをかくのではなく、正しく知識や考えをアップデートしていきたいと考えています。



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