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奥田浩美さんの講義のこと(予習編)


アカデミーでの予習の発信について

前回の始めてみましたnoteで、企業内アカデミーに取り組んでいる話に少し触れました。
アカデミーは10月からの6ヶ月間で、最終的に卒業プレゼンとして、自分が実現したいアイデアのプレゼンを行うことになっています。
社会課題、新規事業、何かの道のスペシャリスト。どのコースで突き進むかは、アカデミー生の意思で決めます。

学びが多いだけでなく、個性溢れる講義が毎週繰り広げられていて、インタラクティブなやりとりでは、Zoomのチャット欄が書き込みで溢れて滝のように流れたり。

そんな講義を受講するにあたって、頭の準備体操をしておきたいというのが予習の取り組みへの発端でした。

最初はSlackのクラスチャネル内での他の方の発信や感想に、少し便乗してスレッド内で。
3回目の講義はまだ誰からも発信がなかったので、自分がスレッドを立てて。それ以降、火曜や水曜に時間をつくり、1時間集中などで予習スレッドを立ててみています。

皆さんの琴線に触れる部分があって、反応につながるかな、と願いつつ。

どんな形で予習をしているのか

発信を受け止める方のことも考えて、業務時間内にチラ見もしやすいよう、Youtube動画よりも記事。それも、無料で公開されているものか、せめて無料会員登録で読める記事をピックアップしています。
社内セキュリティでブログ記事、noteが読めないケースがあることにも、配慮。

講義のテーマを構成する単語と、講師のお名前の組み合わせでGoogle検索を何パターンか試行し、抽出した記事をざっと速読してマッチしそうなものを5〜10ほど選定して。
あとは、じっくり読み進めて、心に触れた箇所を抜粋しながら文章を書いています。

今回、12月1日(金)の講義について

今回、12月1日(金)の講義は、ウィズグループ代表の奥田浩美さんでした。
経営者であるだけでなく、起業家や専門委員などとしてもご活躍されている方で、noteにも幾つもの記事が出ている「破壊の学校」のお話など、予習の際に個人的にもとても関心を持った方でした。
そのせいか、予習がかなりの大作になってしまって・・・

以下、Slackの絵文字を省いた、予習投稿部分の抜粋です。
(スレッド毎に区切り線を入れてみました。全部で5スレッド。)


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【ささやかにつぶやき】今週の講義の予習など
最近、一週間があっという間に過ぎてゆくように感じます。そんな中ですが、明後日はアカデミー!ということで、毎週恒例?の予習を。
今週の講義は奥田浩美さん。調べると膨大な情報が出てきます。すごくアグレッシブな方なのか。


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まずは今回の講義のテーマを見てみます。

「変化と挑戦の時代におけるリーダーシップ:予測困難な時代の生き方のヒント」

もしかしたら、この記事がとっかかりになりそうかな、とまず一つ。「誰もが強くしなやかに活躍できる社会創出」を目指すビジネスカンファレンス「MASHING UP」が2018年2月に東京・渋谷で開催されたようなのですが、その中でヤフーが主催したセッションの記事です。

「不安を希望に変えていく」奥田浩美さんに聞く、自分らしく働くヒント」
https://about.yahoo.co.jp/info/blog/20180328/mashingup.html

他の記事等でも見かけたのですが、
奥田さんの第一声でこんな言葉があるそうです。

「未来から来ました!」

未来から、来た。

この言葉の意味は、私が2040年とかからタイムマシンに乗ってきたということではありません(笑)。
未来は、現実の世界においてすでに「まだら」に存在しています。たとえば育児や介護の中にも。
私はすでに「こうありたい未来」が見えていますし、その未来の働き方の一部を育児や介護を通じて実践している、という意味で「未来から来ました」と言っています。

不確実性の高い時代がやってきたと言っても、
全てがひっくり返るほどかというと、
実は今そこかしこに未来は「まだら」に存在している。

それを認識して、手を伸ばしている。手に取っている。歩き始めている。
だからこそ、未来も体現しているということ。

そんな奥田さんは、

私はこれまで「ため息を全部、事業にする」ことをやってきました。

とも言います。

私が困っていることなら、多くの人も困っているのではないか? と思うことがすべての原点となっています。

と、先週の小国さんではないですが、
素人としての感覚をスケールされるような、そんなアプローチをとられているのかもしれませんね。

続きを読み進めていきます。

「自分らしく働くためには何が必要なのか?」と考えたときに、その後押しになるのが「上司・同僚の理解/支援」と考える人が多いという結果になりました。
これは、他人から後押ししてもらう場合ですが、私たち自身が後押しする場合も考えられます。「他人」ではなく「私が後押しする人になればいいんだ」という発想をもつことが大事です。

ひとりひとりにUPDATEしたいものがあって。
それを叶えるには、誰かの後押しがとても大切だというアンケート調査結果も示されます。
このアンケートに含まれる設問が素敵で、

「Q どんな不安を希望に変えたい?」

という問いがありました。
不安を、希望に変える、か。

自身の分析や調査結果が「周囲に理解されない」という不安には、「仲間と分かち合いたい」「調査結果を社内でもっと活用してもらいたい」という大切な価値観が隠れていました。だから、「理解してもらいたい」と願い、「分かち合える仲間や支援者を増やしたい」と思うのです。

社会人として「知らないことがたくさんある」という不安には「好奇心を満たしたい」という大切な価値観が隠れていました。だから、「知らないこと」や「新しいもの」を常に求め続けるのです。

奥田さんは、日常抱いている「不安」が「自分らしさ」(大切にしている在り方や価値観)につながっていることがわかると語ります。

不安を仲間にし、そして希望に変えるには?
そう考えることが大切。

そしてそのためには、

「変化そのものにあなた自身がなればいい」

「あなたが見たいと思う世界の変化に、あなた自身がなりなさい(Be the change you want to see in the world.)」
という、ガンジーの言葉を共有したいと思います。

世界や社会を変えたいという思いが生まれたら、その変化そのものにあなた自身がなっていけばいいんです。育児や介護において、自分がありたい姿になること。変化の先頭になること。

自分自身が望む世界、望む社会への変化に、
私自身がなること。
これはとても新鮮な視点でした。

奥田さんは「会社を辞めない選択」という著書があり、連載もされていました。
このカンファレンスでは起業や独立の後押しというわけではなく、企業内で働く方へのメッセージが送られているところも印象的でした。

自分がその変化になれば、
その変化をリードすることもできる。
そんなことも、思いながら。


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もうひとつ、見つけた記事を。
こちらはコロナ渦を経験した後のお話になります。

カンファレンス等を手掛ける会社をやられていることもあり、コロナの影響は凄まじかったと思うのですよね。
それを超えることができたのは、という目線でも。

「極限のリーダーシップITカンファレンスプロデューサー 奥田 浩美氏
 危機的な状況でこそ社員個人の力を会社の力に」
https://www.works-i.com/works/series/kyokugen/detail023.html

ここで、奥田さんが次々と手を打たれていたことが書かれていますが、この行動原理についてのお話となります。

「常に片足をあげておく」

「私はいつも軸足と別の足はあげておいて、社会の変化や興味に合わせて、次にどこに足を置こうかと考えています。いろんなところに片足を置いてみて、すぐにひっこめることもあれば、しっかり足をついて新しい一歩になることもある。コロナ禍でこれから会社をどうしていくべきかと考えるのは、片足を次にどこに置くか、ということでした」

片足を上げて、どこに置くか。
一瞬、懐かしのツイスターというゲームも思い出しましたが、私がライフワークとしている登山で、不安定な岩場とか、崖地の急峻なルートなどを進む時の思考にも近いのかもしれません。
足を(時に手を)どこに置くか、情報を分析して、決断して、置いて。次に進むことで検証して。これを何百回も何千回も繰り返したりします。

ただ、奥田さんの場合はその片足の置き先は
「まだらに存在する未来」。

そのヒントは、けしてご自身の引き出しにあるものだけではなく、社員おひとりおひとりにもあると言います。

「これまで社員は会社からいわれたことをやっていればよかったかもしれませんが、今は会社にいわれて培ってきた力が社会から求められなくなってきている。だからこそ会社は『所属する人たちの才能を引き出そう』という姿勢に変わってきています。大学の学びや趣味の知識など、その人がもともとできていたことや知っていることをシェアしてもらい、それと会社をつなげたら新しいことができるかもしれない」

  

 危機にはリーダーがスピード、決断力、胆力をもって目線をあげていくことが大事。そして、

「そういうときに希望を生み出すのがビジネスだと思っています」

と〆めます。

危機に希望を生み出すのがビジネス。
そこで、ビジネスという言葉が出てくるのか。
これって、もしかしたらbusinessの語源にも少し触れているメッセージなのかもしれません。

こちらのnoteでbusinessの語源を辿らせていただくと、大元は古代英語のbisigに至るそうです。意味は、「気にかける」。
少し時代を下ると、bisignisseという言葉になって、意味は「心配事」や「気づかい」。
ここから、「日常を埋めている物事」という解釈となり、仕事を意味する現代のbusinessとなったとか。

襲来した危機に対しても、希望を生み出せる日常の物事があれば、新しい未来へと進んでいくことができる。

ちょっと、読み過ぎでしょうか?
連想しながら読み進めました。


(4/5)
最後に、もうひとつ。

IT業界に生きる「母」としての一面なども伺える記事を。こちらは2019年の記事ですね。

「IT業界の女帝、奥田浩美さんインタビュー「これからの激動の10年を生き抜くために必要なこと」」
https://tech-camp.in/note/interviews/6875/#10-2

冒頭で奥田さんは、このように語ります。

「今後10年、世の中は「共感」で動かされるようになる」

(奥田さん):人々が自分のコミット判断をする際に用いる検討軸が、金銭指標から共感指標へと移り変わる10年になると思っています。つまり、給与の良い仕事よりも、自分が共感できる仕事を選ぶ人が増える。
なぜなら、最近の傾向として人々は「ワーク・ライフ・バランス」から「ワーク・ライフ・インテグレーション」を志向するようになっているためです。
仕事とプライベートを切り分けて考えるんじゃなくて、仕事とプライベートを合体してしまおう、そちらの方が心地よく生きられるんじゃないかという思想になっているわけです。
そういった時代背景を踏まえると、お金も人も情報もモノも、あらゆるものが「共感できる価値観」に集まりやすくなっていくのだろうと感じています。

今は2023年。このインタビューから4年が経過しています。
そんな今は、まさにこの変化の途中にあるのか。
ワークライフバランスなど、もう古い価値観なのですね。
これからは、ワークとライフをインテグレーションする時代。
そんな時代には、「共感できる価値観」を持っていることがとても大切なのか。

──激動の10年を過ごすのに大事なことは何だと思いますか?
(奥田さん):「変化に物怖じせず、新しい挑戦に向かう心」を持つことが大事だと思います。
もう世の中の変化に逆らおうとしても無理なんです。だったらその変化を受け入れて上を向いて楽しむしかない。
失敗を当たり前だと思うこと、どんどん次の挑戦に向かい続けることが大事。次の挑戦に向かうと失敗なんて忘れますから。

そのうえで、新しい挑戦を楽しめること。
当たり前のように失敗し、上を向いて。
そして、足を踏み出していくこと。
失敗は次の挑戦が忘れさせてくれる。

ここからは娘さんが同席されていることもあり、
奥田家の教育論の話になります。

「沢山の違う価値観を受容し、失敗を恐れず等身大でいること」

ヒアリング300人の話ではないですが、
たくさんの人に会い、話すこと。
自分が正解であると思っているとは必ずしも絶対ではない。
その人を知ること。
そして、それでも自分自身は等身大であること。

そんなことを思いながら、読み進みました。

学ぶに遅すぎることはない、ですよね。


(5/5)
他にも目を通した記事が幾つかあるのですが、いったん予習はここまでに。ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。
ささやかにつぶやきでした。


・・・すみません。noteを分けようか少し迷うほどの文量になってしまっていました。苦笑
ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。

この予習を発信したことで・・・

アカデミーの学長、「スーパーイノベーター」から熱いDMが届きまして。
12月1日(金)の講義で、とんでもない役目を担うことになりました。
それは、奥田浩美さんの講義の司会進行、モデレーター。それも質疑応答タイム前の大きなボリュームのところです。
通常は通しで、学長やディレクター・メンターさんが実施されています。

260人近い出席者、それもバーチャルなZoomという場での挑戦。
1アカデミー生がこんなことやっていいんですか?
不安はない訳では無いものの、迷ったらGO。

残り時間は丸2日、仕事は繁忙期。
でも、当日がさらに楽しみになったのでした。

次回は講義を受けて印象に残ったことなどについて書こうと思います。
当日のファシリテーションの反省云々はまたの機会に。
なんとか、務め切りましたよ。。。


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