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母からの電話とオレンジ色のナップザック

夕食後、母から電話がかかりました。

「歩~、お願いがあるんだけど」
「うん、何?」
「(リハビリの)先生が私の歩き方見てね、だいぶんいいから
 登山用の杖を使ったらいいんじゃないかって言うの。
 それでね、先生の杖を借りて歩いたら、すごくいいの!
 背筋もぴんって伸びるのよ!」

2回目の大腿骨骨折で心配しましたが、リハビリのおかげで
母の足取りはずいぶん良くなりました。

現在は歩行器を使っていますが、それだとどうしても背中が曲がります。
(母の背中は少し曲がっています)
ですが、この杖を使って歩くと背中が伸びるらしいのです。

「それでね、先生が、1500円くらいの安い杖でいいから
 買ってもらったら、って言ってるのよ」
「うん、分かった。2本ね?」
「そう、2本セットよ」

ずいぶん歩けるようになってきて、母はとても嬉しいようでした。
明日、近くのスポーツ用品店で買って届けようと思います。


母の電話は続きます。
「Aさん(母の妹・四女)から電話があってね、Kさん(二女)が
 こけたらしいの」
「あら!それは心配ね」

母は四人姉妹の長女で、二女のK叔母さん、三女のY叔母さん、
四女のA叔母さんがいます。
みんなすっごく気のいい叔母さんたちです。

K叔母さんの長男は東京で長女は福岡にいるため、
K叔母さんはだんな様と二人暮らしをしています。

「それで、家のこととかいろいろ心配しているみたい。
 KさんもYさんも私に会いたいみたいだけど、
 面会だとゆっくりおしゃべりできないでしょ?
 だから、おしゃべりできるようにしてほしいの」

確かに仲良し姉妹なので(顔も似ています)、
いろいろしゃべりたいこともあるでしょう。
ちなみにA叔母さん(四女)は神戸にいるので、めったに会えません。

「分かった。明日洗い物取りに行ったときに、外出を頼んでみるね」
「お願いね」

感染症の関係で外出できるのかどうか心配ですが、
何とか頼んでみようと思います。


それから、母がリュックの話を始めました。

私が持って行ったリュック(実家にあったもの)は大きいし重たい
というので、妹がナップザックをネットで探してくれました。
それを昨日、妹からもらったようです。

「それがね、軽くていいんだけどね、色がオレンジなのよ!」
「え?いいじゃない」
「良くないわ。オレンジなんて派手な色・・・」
「いやいや、目立っていいと思うよ。
 お母さんがどこにいるかすぐ分かるじゃん」
「だって、派手じゃないの。困るわ・・・」
「いや、いいと思うよ。それにね、周りはぜーんぜん
 そんなの気にしてないから大丈夫よ!」
「そうかねえ・・・」

母はまだ100%納得したわけではないようでしたが、
一応おさまってくれてほっとしました(^_^;)

オレンジ色を気にするなんて、おもしろいですね。


明日は外出の許可が出たら叔母のところに電話して、
母たち三姉妹のおしゃべり会を設定しようと思います。

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