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10年という時間の過ごし方

『破天荒フェニックス』は、一言で言うと一つの企業の再生物語。

会社の経営者になったことのない自分には想像できないほど、

様々な困難が次から次へと降りかかり、それを仲間と様々なアイデアで乗り越えていく。

その都度、ハラハラ、感動、喜び、高揚感を、まるでオンデーズの一員になったように体感できる、あくまでも「フィクション」小説で、

読んだ後は、自分自身もスッキリと、晴れ晴れしい気持ちになれる。


すでにレビューは沢山上がっているし、物語の内容は文句なしに面白い!ので、まだ読んでないなら、是非読んでみて欲しいのですが、

その中でも強く感じたことが、田中さんがオンデーズの社長になってからの10年をしっかりとした時系列で表現しつつ「時」を意識している点。

ここに、自分が過ごして来た10年を重ね合わせてしまうのです。

例えば、始まりは2008年。

六本木のアマンドで、新しい社長田中さんと、CFO奥野さんがひっそりと誕生するシーン。

その時自分はどんな風に過ごしていたかなと。

本編のページ上部にはゆるやかな年表がデザインされていて、オンデーズの10年間を、自分もリアルタイムで追っていっている感覚に陥るが、

2009年、2011年、2013年。オンデーズが困難に立ち向かい、ひとつひとつそれをクリアし、危機的状況にあっても「倒れる時は前向きに」をスローガンとして新しいチャレンジをしていく間、

私は何やってたっけな〜と。

自分の場合、節目として挙げられるのは、仕事では、前職で2度の買収を経験し、それを乗り越えた後に、転職。

プライベートでは結婚、出産。

後は同僚や先輩と連日飲んで、友人たちと毎週末遊び歩いていた記憶くらい。笑

10年という「時間」は誰にでも平等。そして、長いようで意外にあっという間。
(特にこの年齢になると笑)

様々な時間の過ごし方があるし、それぞれに優劣があるわけではないけれど、あとがきを読んで、田中社長の10年の濃密さを改めて感じました。

オンデーズという企業の再生に携わる形で過ごした10年間。それは苦痛と苦難と苦労の連続であり、時に人生に絶望しかけることすらあったものの、振り返ってみれば、人生の中で最高にエキサイティングで、且つかけがえのない豊かさを、僕にもたらしてくれることになりました。(*あとがきより引用)

時間は、誰にでも平等で有限。

次の10年、自分は何ができるか、どうなっていたいか、考えながら過ごしたいと思います。

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語


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