戯曲小説「好き好き大好き最高マジで」



自分の書いたコントを小説にしました。

戯曲小説とでも言うのでしょうか。違ったらすいません。



「好き好き大好き最高マジで」

というコントです。


一度コントを見てから読むのがおススメです。








『好き好き大好き最高マジで』



弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。



屋根裏は宇宙だ。

暗い暗いこの部屋で僕だけの為に美しく咲くその顔をもっと見せておくれ。




嗚呼、また見惚れてしまった、弥生が美しいから。




「嬉しいわ」


声に出ていたんだね。





弥生は美しい。今日も。昨日も。一昨日も。

明日も美しくあるだろう。明後日も。10年後も。20年後も。





弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。





弥生。お前は何も知らなくていい。

自我なんて持つものじゃあ無い。そんなものあっても何の役にも立たない。

無知こそが無垢であり、それがお前の美しさだ。弥生。とても美しいよ。






弥生の父親と母親に感謝はしている。弥生を生んでくれたのだから。

でもそれだけだ。

傑作だったな、僕と弥生を追いかけようとするあの男。
今どうなってるのかな。生きてるのかな。無理か、結構いったもんな。

笑えてくるな。弥生もそうだろう。僕も笑うから一緒に笑おう。

そう。声を出して笑うものじゃないよ。そんなはしたない。





弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。





美しい弥生は一体何なんだい。弥生という存在は一体何なんだい。
そう考えるといつも頭が狂いそうになる。もう狂っているのかな。

だとしたら狂っていることに気付く僕は狂っちゃいない。狂っていることに気付いているからね。
そうだろ弥生。





「弥生です、弥生はお兄様のものです」



よく言えたね弥生。ドロップをあげよう。

弥生の小さい口にはドロップが良く似合う。

少し小さくしてから弥生の口に入れてあげよう。

どうだい弥生。ドロップは、美味しいかい。






弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。





そんな美しい弥生に今日も物語を読んであげよう。

僕も大好きな赤ずきんのお話だ。

何度読んでも飽きないね。

狼が美しくないのは老婆を食べたところだ。そんなの悪食だよ。




弥生も赤いずきんが似合う。

気に入ってるかい。白から赤く染めたんだよ。


前の女は成長が早かった。僕らは上手く行ってたんだ。

前の女は成長が早かった。その時ので染めたんだ。

昔の話なんかやめよう。






弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。





未来の話をしよう。

僕らは永遠だ。これからどうなるだろう。

どうにでもなる。どこにだって行ける。

弥生。嗚呼弥生。お前は本当に美しい。

弥生。弥生は僕の為に、僕の為だけに生きてくれよ弥生






屋根裏の宇宙に光が入る。



何してんだって弥生を愛でてるだけですよ。

そっちはもう要らないやつです。

あかりちゃんって誰ですか。

そうか、自己紹介をさせないとですね。弥生。

「初めまして弥生です。弥生はお兄様のモノです、よろしくお願いします」








良い子でしょう。




夢の一つに自分の書く文章でお金を稼げたら、 自分の書く文章がお金になったらというのがあります。