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竹美書評 傷つくべきは誰なのか Abigail Shrier著『Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters』
皆の死者の書 上記の投稿から三か月が過ぎた。やっと英語版で『あの子もトランスジェンダーになった…』を読むことができた。 私なりにここ数年アメリカの映画やドラマや事件をウォッチしてきて思っていたことが本書の中で語られていた気がして面白く感じた。 また、松浦大悟が3年も前に『LGBTの不都合な真実 活動家の言葉を100%妄信するマスコミ報道は公共的か』の中で既に述べたことを一次資料で裏付けるような感じもあった。彼にアメリカ映画、特に本書のような若者の問題を扱った作品について
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竹美映画評97 サブコンテクストも美味。インドホラーの新しい傑作 ”Bramayugam”(インド、2024年、マラヤーラム語)
そのうちマジで『ホラー映画で巡るインドの旅』という本を書きたいという企画を持っている。需要あるかは分からないけど、私には需要があるッ! 空前のインドブームに乗らない手はない!!! そういう目標を持ったので、面白い・面白くないは関係なくホラーを観ることを続けようと思う。 ライターのバフィー吉川さんは記事でインドのホラー映画について解説している。 上記記事の中で、配信サービスの普及でホラーの概念が変わったというストーリーについてはそこまで言い切っていいかは難しいところ。『
竹美映画評96 韓国女幽霊映画と『エクソシスト』のマリアージュ 『너 또한 별이 되어(お前もまた星となりて)』(1975年、韓国)
(ま、写真は月なんですけども…) 前回紹介した韓国映像資料院の2009年の季刊誌から見つけたのが今回の作品。 今回の作品『너 또한 별이 되어(お前もまた星となりて)』は、1975年製作の韓国のホラー映画。韓国のホラーが本当に女幽霊ものが基調だった時代の作品。恐怖シーンの演出が同時代のイタリアやアメリカのホラー作品を先取りしているようにも見え、悪魔要素をほとんど抜いてしまった『エクソシスト』がどう翻案されたかという面からも面白い。 あらすじ 普通のサラリーマン、サンギュ
竹美映画評95 有害な男性性をデトックスするプラバース 『Salaar: Part 1 – Ceasefire』(2023年、インド)
南インドアクション映画に結構前から飽きていたのだが、二か月も映画館に行けなくて寂しかったからかしら、評判のよいという『SALAAR』を観たくなり、鑑賞した。 これが大当たりだった。とても面白かった。またプラバースには、こういうインドギャングものに漂う有害な男性性をデトックスする力が備わっているという発見もあった。 あらすじ 都市国家Khansaarで深い恩情と友情で結ばれた二人の少年、VardhaとDeva(プラバース)。1985年、Devaとその母親はVardhaに窮
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