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1日の終わりに50音の使用回数を調整する人

MORIYAMAの
「未開拓モノマネ」という
ネタの設定。

単独ライブで見た。
おもしろかった。

家に帰る電車の中で、
1日の終わりに50音の使用回数を調整
する人なんて、たぶんいないし、
なかなか思いつかないよなー
よく思いつくなー
って
感動していた。


きっと
50音の調整をしている本人も
おかしなことをしていると
わかってるんだろうな。

おかしなことだとわかっているのに
やっちゃう。
やらないと気がすまない。



この人、強迫症なんだろうな、
と思った。

元サッカー選手の
ベッカムも強迫症らしくて、

「全てのものが真っ直ぐなラインで並んでいるか
全てのものがペアでなければいけない」
と、
そんな規制を強いて
生活しているらしい。


100人いたら2〜3人は
強迫症だというから
それほどめずらしくはない。

私の周りにもいる。

その人は、大袋のお菓子を買って、
イチゴ味
バナナ味
バニラ味
3種類の味があると

イチゴ
 ↓
バナナ
 ↓
バニラ

の順番で食べないといけない。
どれかが多くて数が合わないと
余りは周りの人に配るシステムだ。

だからたまにお菓子がもらえる。

私は群馬県の銘菓
七福神せんべいが大好きで
よく食べるんだけど、
好きなバター味とチーズ味は早くなくなるし
嫌いな唐辛子味は最後まで残る。

好きな味が食べたいときに
食べられないなんて
強迫症の人は
かわいそうだ。
と思うのは私の側だけで、

当の本人は、
1つの味だけがたくさん余るなんて
かわいそう!
と言う。

ルールが崩れる方がストレスらしい。

よくわからない。

別に、強迫症が
「変だ」
とか
「間違っている」
とは言ってない。

きっとこんなときパスカルなら、
【正しいことは神しか知らない。それなのにこっちが正しい、いやいやあっちが正しい、と言い争う人間は愚かだぜ】
と言うんだろう。

最近、仕事で
パスカルを読む宿題があった。

難解なパンセに対する
私の理解はこんなところで、
合ってるのかはわからないけど、
まぁ、そんなことが書いてあった。
たぶん。
だから神は真理なのです。
という方向に行く。

そういうことで
強迫症のことを調べてみた。

【昔は戦争、感染症があり、宗教や、言論に自由がなかった、自己防御システムをフルに使い、災難から身を守っていた。でも今は平和だ。もともと人間に備わっていた自己防御システムは余計なところで過剰に機能してしまう。】

強迫症は自己防御システムの過剰反応らしい。

【狭い空間で不自由のない環境では、強迫的な行動を起こしやすい】

ヒマだといろんなことを考えてしまい、
それが強迫症の呼び水になるらしい。

(とはいえ私の周りの強迫症をお持ちの人は、全然ヒマじゃない。私と同じくらいの仕事量の他に、自ら規制したルールに従わなくてはならない。たいへんお忙しい。)


で、
1日終わりに50音の使用回数を調整する、
という強迫は、
強迫症の種類の中で、

【不完全恐怖】

という分類になるようだ。

✤数や位置がすべて揃ってないと嫌な感じがして
 並べ直す
✤書き間違いが気になって何度も書き直す

スッキリ感を求めて追求し続けてしまう、という強迫症。

どんな性格の人が強迫症になりやすいか。

性格は関係ない。
ミスが許されない仕事を抱えている人など
ルールにこだわらないといけない環境にある人が発症しやすい。

1日の終わりに50 音の使用回数を調整する人は、どんな仕事をしているんだろう。


こんなふうに書くと強迫症は
軽々しい感じに捉えられて
しまうかもしれないけど、
実際はそんなことはない。

鍵を締めたか 
蛇口を閉めたか
不安で不安で
出かけられなくなってしまう人や

自分の手が汚い気がして
手を洗い続ける人や

さらには別の病気を併発したり

本当に大変な症状だ。

出かけられなくて
働けなくて
生活に支障が出てしまうのは
つらい。




1日の使用回数が一番少ない50音って、

なにと、
なにと、
なに
かな。







参考文献
図解やさしくわかる強迫症 ナツメ社


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