Cinema Trip振付演出その他諸々メモ

アルバム発売の時くらいはちゃんと書こう、ということで
2/15にPASSPO☆が日本クラウンさんでRe:デビューさせて頂いてから初のフルアルバム『Cinema Trip』が発売されました〜

今回は“映画の旅”をコンセプトに、各曲を各クルーが主演しているので7人の個性と、全体の統一感がより濃くなってると思います。

楽曲については機長が素晴らしいライナーノーツを書いて下さってるのでそちらをご覧頂きつつ、

私はそれと答え合わせをする形で振付やその他諸々のメモをここに残したいと思います。
ここではアルバム曲を中心に。

M1:Popcorn bought?
PASSPO☆恒例のアルバム毎に新調してもらうSEです。
これ、機長の方でネタ明かししちゃってたんで話しますと、当初はメンバーにタイトルを付けて貰いたかったんですね。
で、募集したんですが、活動8年目ともなるともうちょうど良い飛行機用語が残ってない…
となったのか、なかなかアイディアが集まらなかったそうです。
でも今回は映画の旅がテーマなんだし、直接的に航空系に縛られる必要もないんじゃないかな?と思って、保険用の案を私からも送っておいたのでした。
ただ、ナオミさんはスケールが違った。

海でした。🚢

まぁでもこういう時はまず土俵に立つことが大事だと思うんだよ。
いいよナオミさん!そういうとこいいよ!

M2:Music Navigation
このアルバムにオープニング曲を作ろうという構想がそんなに早くからあったんだー、と機長のブログを読んで初めて知ったんですが、本当に離陸直後、って感じの楽曲ですよね。
個人的にはシングル曲としてとっておいても良いのでは?と思ってたくらいなので、パッセンジャーさんから反応がすごく良いのも納得です。
この楽曲だけアルバムの中で進行がすごく早くてちょうどPASSPO☆の未来左右会議の時期に出来たから、この詞は機長なりの未来への答えというか、導きなんだろうな、と振りを作りながら読み込むほどに思いました。
ということで振付はThe PASSPO☆って感じで付けよー!と思い上昇気流をテーマに作りました。音を細かいところまで取ってるので実は結構難しくてお披露目が心配だったんですが、やってみると他の曲より精度が最初から高かったんでなんてゆうか、「やっぱりこの人たち、PASSPO☆なんだなぁ」と思いましたw
PASSPO☆そのものを想像しながら作った振りは7人もちゃんと踊れるし、7年間積み上げてきたものも感じられて。
本当に「継続こそが最短のルール」ですね。

M3:7's Up(Cinema Trip ver.)
昨夏シングル『バチェロレッテは終わらない』のカップリング曲ですが、
実は元々このアルバムを出すタイミングで入れようか、ともいわれていました。
アルバムにこそ、メンバー紹介曲が必要だろうと。逆にいうとそれくらい前から、このアルバムはこれからのPASSPO☆の名刺代わりになると思われてたんでしょうね。

M4:PlayGround
みおちゃん主演のゾンビ映画モチーフであり、このアルバムのリード曲。
助演はもりと杏奈ですね。
この曲のデモは確かアルバムより前の段階からあって、縦ノリでこのテンポ感はPASSPO☆には新しいから絶対ほしいねーとメンバーも当時からノリノリでした。
なので最初は全然今みたいなダークなアレンジが付いてなくて私もふんわりとディスコっぽい振付を想像したりしてたんです。
映画の旅、というアルバムのコンセプトが固まってから機長が作ってくれたゾンビ映画あて書きの曲は実は別であったんですが、どうしてもこれ(PlayGroundの元デモ)がやりたい!というメンバーの声により、機長が「それならこれもアレンジ次第ではゾンビ映画っぽくできるよ?」と言ってくれてこの形になりました。
で、めでたくPlayGroundができたものの、ゾンビ映画がテーマだと振付的にはどうしてもスリラーという大きすぎる壁が立ちはだかります。
人がダンスでゾンビを表現するとなると似通った表現が必ず出てくると思ったので、何度も本家の振りを見てかぶりがないかを確認しつつ、全く無視するのもそれはそれで不自然だと思い、
ニュアンスの部分では近いところを目指しながらPASSPO☆っぽい動きを探しました。
MVのストーリーと同じ頃に振りもできたので、展開を統一することができたんですが、
最初人間だった主人公が引きずり込まれる形でゾンビになる、という表現をしたかったのでAメロはみおちゃんはほぼ演技をしています。その分、サビと間奏でキレッキレに踊ってもらお!と思ってたんですが本当にキレキレですねw
元々動ける子ではあったけど、激しめの曲はダンスに徹することが多かったので、今回はたっぷり歌割もあってこれだけ踊ってるんだからすっごいなーと感心しています。
Bメロの杏奈との絡みは絶対にやりたかったやつなんですが、思った以上にしっくりきてるから見ててにやにやしちゃう。個人的には「自分から引き寄せておいて突き放すんかーい」って部分の杏みおがすごくお気に入りです。

M5:Mr.Wednesday
ダンスショットver.の間奏でなちゅがずっとカウント数えてるのでよくご覧下さい。
てゆうか数えないでもできるようになれや。

M6:ラブリフレイン
『ヘブンズバーガー』のみおちゃんがダメ男・なちゅおくんとの恋を終わらせ、強くて優しいイイ男・もりくんと出会った感じある。

M7:NASA! 〜なんであいつ好きなんだ、嗚呼〜
なちゅ&ゆっきぃ主演、SF映画モチーフの楽曲。
助演はあいみお。
これはCinema Tripのコンセプトが決まってから機長が宇宙映画用に、とあて書きで作ってきてくれた曲です。
コンペで聴いた瞬間に「あーもう、パッセン絶対すき。」とメンバーが断言してましたw
この曲がいちばんインディーズ時代のぱすぽ☆感を継いでるなーと思ったので、振りも夏空ダッシュばりにポニーを多用してます。
そんなパッセンジャーさんにはちょっと懐かしいお祭り騒ぎともいえる楽曲に、文学的な詞が乗ったら面白いバランスになるんじゃないか、という考えからジェーン・スーさんに再びお願いをしていて。
『バチェロレッテは終わらない』でもですけど、スーさんが描くPASSPO☆は、男のコのことを愛を込めて「あいつ」って言うんだ!!!!
運営サイドはその辺り何も指定してないのに!!!!
それがドンピシャ過ぎて内側から見たPASSPO像とスーさんの思うPASSPO像が一致してるのがすんごいなーと思います。
しかも言葉の口当たりが良くて口ずさみたくなるフレーズばかりなんですが、これは視覚的にあれやこれや再現するより、詞のリズムと同じように気持ちよく動けるものを優先した方がいいな、と思ったので難しく考えず踊りたいように踊って作りました。
アルバム曲の中では唯一の恋愛曲なんですが、その辺も主演2人のキャラがのほほんとしてるんで自然と浮かれた感じが出てますよねw
「アポロにSay 『Hello.』」の所でみおちゃんがみんなに支えられてナナメに立ってるのは「捕らわれた宇宙人?」と囁かれてますが、アポロ月面着陸の時の旗のイメージですw
お気に入りはアウトロでゆっきぃがパキパキせわしなく踊る前でなちゅが雑にやる「ワレワレハウチュウジンダ」です。なちゅ推しは一緒にやろう!

M8:不屈のレジスタンス
もり主演のアクション映画モチーフ。
助演はナオミさんとあいちゃん。
ハードさという部分ではマイノリティ・ヒーローと近いところがあったので、視覚的に差別化しなきゃなーと思ってました。
マイノリティがちょっとメカっぽいイメージだとしたら、こっちはもっとアナログというか腕っぷしひとつで勝負、みたいな。タンクトップ、みたいな。
てことでそれっぽい感じでごまかすのはもりっぽくない!と思ってしまって本物のボクササイズをいっぱい研究して取り入れました。アメリカ人のムキムキ女性インストラクターたっくさん見た。
にしても、思った以上に歌割がほぼもりのみだったので(機長の思惑を聞くと納得なんですが)これ本当に歌いながら踊れんのか…?と心配してましたがやってのけてるからすげえ。
ちなみに振り入れの時のもりはというととても真面目でひたむきで素直なので、レコーディング中カリカリしてるってエピソードは本当に追い込まれてるんだなーとw
もっともっと強くなれるぞ、がんばれもり。

M9:WEEKDAY QUEENS
この曲が確かいちばん最後に決まったはず。
みんな大好き機長曲がぽんぽんと5曲ほど決まり、不屈のデモを聞いてこれはもり曲だねーとなった後に、あともう一曲、なんかないかな?とみんなで色々聴いていた時に飛び込んできたのがこのデモで。
ここ数年掲げてる「アメリカンガールズロック」っておそらくメンバーの思うものとパッセンジャーさんの捉えてるものでまだ差があって、
PASSPO☆的には今までやってきたマテガもベビジャンもPock☆Starもぜんぶアメリカンガールズロックなんですけど、(だからこそCinema Tripのこのバリエーションに繋がってるんだと思うんですけど)
パッセンジャーさん的にはキュートな路線=アメリカンガールズロックじゃないの??
という人はまだ多いだろう、となったんです。
それならやっぱりベッタベタにディズニーチャンネルみたいなのも入れようよ、何より楽しいしさ!
みたいな流れからこの曲が選ばれたと記憶してます。そしてその主演を張るならばナオミさんと杏奈しかいないでしょう。
この曲はできれば恋愛は絡めずに、ただただ「学園でいちばんイケてんのどっちなの?!」ってだけの、そんな大人になってしまえばどうってことない日常が題材なほど、振り返った時に青春を感じられると思ったんですね。
だから作家でもある児玉雨子ちゃんが作詞してくれて世界観を固めてくれて本当に良かったと思います。
Dメロは最初違う詞だったんですが
「あぁいつしか クローゼットにドレス寝かしつけて 若かったとかなんとかあんたも 言っちゃうわけ?」
に変わって、それが
プロム=アイドルとして過ごした時間
として解釈することができて、
良いなぁぁぁうわぁぁぁぁ ってせんせいはもうしっかり大人なのでセンチメンタルになりました。このパートを歌うナオミさんの後ろの杏奈の舞がまた良いんですよ。ぜひご覧下さいませ。あと、詞のニュアンスを歌で表現するのがPASSPO☆はめちゃくちゃ上手いって雨ちゃんが褒めてたな。
振付はダンスというよりほぼ演出です。
この曲はいかにみんながWEEKDAY QUEENSの世界観でなりきって楽しめるかが鍵、とメンバーには伝えてあります。
助演はゆっきぃですが、あの人はああいう役回りが本当に上手いよね、宝だね。

M10:マイノリティ・ヒーロー
これは杏奈に振付を担当してもらいました。
今回アルバム曲のどれかは任せたいなぁという話から、個人的には久しぶりにバキッとした曲での杏奈の振付が見たいと思ってたのでリクエストしました。
今まで自分のメイン曲を担当してきたので今回も本来ならWEEKDAY QUEENSをやるのが妥当なんでしょうが、
近年の『Fairy Tale』や『Musical Party』を見てて、自分がどう気持ちよく踊るか、みたいなものは杏奈はもう掴めてるなと思ったんですね。
PASSPO☆は他のアイドルに比べてセルフプロデュースの割合が高いと思いますが、自分のグループの振付って一見セルフですが、実は同時にメンバーのこともプロデュースしてるんですよね。それってまた使う脳みそが違う部分なので、そういうのをもっともっと鍛えてほしいな、次のステップに進む時じゃないかな、という想いも込めて本人と話し合い、今回は全員主演の『マイノリティ・ヒーロー』とあいちゃん主演の『フィルム』の振付をお願いしたのでした。
結果的にすごいかっこいい振りになってる!!
話題になってるサビ前のジャンプも印象的でとっても良いし、個人的にはBメロの後ろ向いて腕を波打たせる振りが杏ちゃん!!って感じですごく好きです。

M11:フィルム
あいちゃん主演のエンディング曲。
助演はもりを中心に、みんなかな。
映画の旅がテーマなので、エンドロール的楽曲があるといい、というのはたぶん全員が思っていたんですが、実は候補曲がもうひとつあったんです。そっちはミドルバラードだったんですよね。ほぼほぼその曲で、と進んでたんですが、機長がぜったいにこれは入れた方が良いとフィルムのデモを押して。大体はメンバーに託してくれる優しい機長の意見だったからこそ、じゃぁ入れよう、となってましたw
この曲も杏奈が振りを担当してますが、こちらはマネージャーの金丸さんのリクエストです。
ものすごく良い曲、というのは大前提で、実はダンスだけのことをいうと『Music Navigation』や『フィルム』のような曲はなかなか振りを付けにくいんです。テーマがテーマなだけに、ただ詞をなぞると野暮に見えたりと、バランスをとるのが難しいんですよね。
だからよく付けたなー 偉いなー と思ってますw
歌詞はあいちゃん機長の共作ですが、あいちゃんの考え方であり機長の言葉選びセンスだなぁと思うのは「嫌いなページも捨てないでとっておいてよ」や「いつでもおいでと云える 居場所でいよう」の部分ですね。
優しい人じゃなきゃ出てこない考え方だなぁと思います。
アイドルって仕事の大変さも、その何百倍もの面白さを理解してるあいちゃんと、それを見守ってきた機長だから出てきたフレーズなんだろうな。

M12:バチェロレッテは終わらない
「アルバムの最後をフィルムにするかバチェロレッテにするか問題」があったとメンバーもMCやインタビューでよく話してますがw
これ、そもそもフィルムを最後にする案がメンバーから出たことにけっこう最初は驚いたんです。
いやいやPASSPO☆だよ?って。
「アルバムの最後ってなったらふつうにフィルムでしょ。」って、ふつうどの曲かは聞いてないんだよ、PASSPO☆のアルバムの場合を聞いてるんだよ、と。
だけどそうなったのって、PASSPO☆がいま青春真っ只中ゆえなんじゃないか、と思い直したんです。
というのも、思えば「最後の曲はバチェロレッテでしょ」って言うのは大人ばかりで、
それはなんでかと言えば青春時代を通過してきたから、そういう時代は限りあるものって知ってるからこその意見なんじゃないかなって。
楽しい時間はいつか終わるって知ってるけど、終わらせたくないね、いつまでもこうしていたいねって願いを込めての「バチェロレッテは終わらない」という高らかな宣言だろうし、PASSPO☆だけは、もしかしたら本当に終わらないかもしれない、こいつらだけはずっとこのままでいてくれるかもしれないって、あの7人に夢を託して見てる人は少なくないと思うんです。
それってPASSPO☆の最大の魅力でもあるし、本質でもあるし、そこに対してあの子たちが無自覚だから良いんだよなと。
(ちょっと話がズレますが昔、映画『キューティーブロンド2』が主演の子が自分でプロデュースしてた、という話を聞いて正直がっかりしてしまったことがあったのです)
PASSPO☆はいつでも正直で、本気で、自分たちの楽しいと思ったことには素直だけど、
自分たち自身の魅力についてはそんなによく分かってない。だから本物だし、打算的じゃないからこんなに見てると響くんだよなぁと。
きっと「PASSPO☆的にアルバムの最後はバチェロレッテじゃないですか?」なんて正解出せちゃうのはもっと先で良いんだろう、と思いました。まだまだあの子たちには青春時代を終わらせないでほしいから。

以上です。

は〜〜〜長かった〜〜〜。
ここまで読めた人いるんだろうか。
とにもかくにも『Cinema Trip』、そんな風にPASSPO☆がいまのPASSPO☆だからこそ生まれたアルバムです。
たくさん聴いて、フライトも観に来てくださいね。

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竹中夏海

振付師

temp

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