女性に対して似た者同士だった曹操親子

 歴史をこういう人間臭いネタで見ると、とても面白いと思いますが・・・そうなるとやはり!曹操は外せません。(笑)

 曹操は数多くの人間臭いストーリーを持ってますが、ここはやはり!女性関係についてツッコミを入れておきましょう。

 まず、曹操は女性については非常に多く側室として抱えてました。でもだからと言って贅沢させていたわけではなく、むしろ厳しい方。最終的に本妻として据えた卞夫人を評価していたのも

浪費家ではなく、倹約家

で賢かったから。

 実際に収録されているエピソードでも曹操が王になった際、自分の息子(曹丕)が王太子となったため卞夫人に周囲が

おめでたいことです!(祝儀よろしく!)

といったのに対し卞夫人は

今、天下はまだ平定されたわけではないのでゼータクできません

と拒否。それを聞いた曹操が喜ぶ、といった話が伝わってます。卞夫人が旦那の心を見抜いていて、どのようにふるまったら心をつかめるかをよく知っている事例です。

 そんな母を持つ曹丕でしたが…どうやら女好きという部分は父親のDNAをシッカリ受け継いでいたようです。実際、のちに自分のモノにしてしまった美女の甄氏も元々は敵将の妻。曹操も狙っていたようで探させたらすでに曹丕が確保と聞いて…

今回の戦はアイツのためにやったようなものだな

と苦笑いしたとか。

 ただ、どんな女性が好みかはもしかすると共通していた可能性はあります。というのも、のちに郭氏を正妻に据えましたが、こちらも良妻という評価が残っています。ただし、これは信用しない方が良いのですが。というのも、中国の歴史書はよく白黒改ざんがされているケースがあるため、実際には真逆だったり、1を100にしたり、と言うことがあるので。

 で、曹操の女性遍歴で実は関羽とも因縁がある。(笑)呂布との戦闘の際、関羽から

とある女性を戦いが終わったら妻に迎えたい

と申し出があった。で、曹操どうしたと思います?その後、

自分のモノにしてしまった

んですよ!そりゃ関羽に逃げられるわ。(苦笑)

 このようなあからさまな欠点がありながらも、三国時代の主役であった曹操。なぜそうなりえたかは歴史書を読んでいると以下の通りじゃないかと。

1:締めるところは締めており、バランス感覚に富んでいた

2:わかりやすい態度に一貫している

3:自分に欠点があるから、他人の欠点にも寛容

これらが言えますね。

 1は前述の金銭感覚でいかんなく発揮されています。絶対に特定の人物だけに浪費を許す、といったことは一切ない。身分が高くなっても身の回りの品は修繕させながら使い、自分の死後のために生活設計をしておけ、と遺言。わかっていてもなかなかできることじゃない。

 2は、政治でいえば才能重視という方針で一貫していたこと。荀彧が人事の責任者でしたが、一任して恣意的な人事を割り込ませることはなかったと思います。逆に推薦した人物が謀反した際には、きちんと責任を取らせています。それがどんなに貢献していた人物でもあっても、です。

 3については、有名なエピソードとして

ライバルとの最終決戦後に出てきた内通文書を一切見ず焼却

したことでしょう。人情として、誰が裏切っていたのか知りたくなる。曹操は

自分だって勝てるかわからないと思っていたんだから

と言って、手も付けずに処分。これまたなかなかやれることじゃない。

 こういう点が女性にもウケたかはわかりませんが、好きなら好きと直球勝負で迫ってくる曹操に落ちちゃったのかもしれませんね。この辺りは是非!女性陣からの評価を聞きたいところですね・・・。

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