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リーダーが思う"楽しむ"とは?

リーダーの『楽しむ』レベルが低いとチームのレベルも低下する。
リーダーは厳しさの中に『楽しさ』を見つけ出せるようにメンバーを指導(リード)しなくてはならない。

『楽しむ』を履き違えてないか?

リーダーが気をつけなければならないことに『楽しむ』の基準をブレさせてはいけないということです。リーダーの気分で『楽しむ』の基準を変えてはいけないのです。僕の知っているリーダーで「これからはディズニーのような明るく楽しい会社を目指して『ハピネス』をスローガンに頑張ろう!」と朝礼で声高々に宣言した。
メンバーはリーダーから突然宣言された『ハピネス』という言葉に何を思うだろう?
別にディズニーに喧嘩を売ろうというわけではありません。
問題はそのリーダーがディズニーの『ハピネス』という言葉だけをスポイルしてメンバーに伝えるのはとても危険なことだということです。

ちなみにディズニーにおける『ハピネス』が生まれるためには4つの原則があると言われています。それは『Safety(安全)』『Courtesy(礼儀正しさ)』『Show(ショー)』『Efficiency(効率)』の基準を軸にキャストは教育をされて最高のおもてなしをすることでによりゲスト(ディズニーではお客様のことはこのように呼ぶので)に『ハピネス』を感じてもらうのです。

このリーダーはそのことを理解してメンバーに『ハピネス』の意味を伝えたのでしょうか?。本質を伝えることなくメンバーに言葉だけを伝えても混乱するだけです。


『楽しむ』を共有する。

『楽しむ』とは
その状況に身を置く(何かをする)ことによって楽しいという気持ちを抱くこと
(新明解国語辞典より)

ここで注目したいところに、
『あなたは現状に楽しいという気持ちを抱くこと』が出来ているか?ということです。現状に何も変化がないのに『ハピネス』と言われても、何をどうすれば良いのか?
大事なことは、このチームリーダーがいうところの『明るく楽しい』=『ハピネス』な状況とはチームがどうなることか?
このことを共有しているのか?
この共有が出来ていないとチームは間違えた方向に走り出してしまうのです。


『楽しむ』ためにリーダーがやってはいけないことがある。

以前僕がチームリーダーを任されていた頃にチームを『楽しく』するためにメンバーを排除したことがありました。そのメンバーはチームの中でも優秀だったが他のメンバーとの相性が悪くチームの雰囲気が悪くなるとメンバーから報告がありました。
僕はメンバーが『楽しく』仕事が出来るのであればと彼を主要ポジションから外しました。
その結果は著書『飛躍する勤労 ~転属は進化のチャンス!~』にも書いていますがチームは最悪の状態になってしまいました。

その時の僕は『楽しく=みんな仲良く』だと思っていました。
みんなが仲良くしていれば成果が上がるだろうと...
しかし、そんなに世の中うまくはいかないのです。
衝突こそあったが彼をチームから外したことで全体のレベルが下がってしまったのです。


『楽しむ』を口実に指導を放棄するな。

僕は彼への指導を放棄したです。
リーダーとしては最悪な行為です。
"みんなが"という得体の知れない卑怯な常套句を使って彼と話をすることなく排除してしまいました。
その結果、彼をチームから外したことでみんなが楽しく、ハッピーになれたのか?
なるわけがない。
優秀なメンバーがいないのですから全体の仕事のレベルは下がります。
そして、そのメンバーの代わりを誰かがすることになるのです。
その結果チームとしての目標を達成することは出来なくなりました。
なぜならリーダーとして本当の意味での『楽しむ』ことをメンバーに理解させることが出来なかったからです。


みんなが楽しくハッピーになるとはどういうことなのか?

仕事における『楽しい』とはなんでしょうか?
リーダーが『これがチームにとって楽しいということだ!』という考えがあればメンバーには是非具体的に伝えてください。
メンバー全員が『チームにとって楽しむ』本当の意味を共有することが出来たなら、そのチームは楽しみながら成果をあげることが出来るでしょう。
そのような意味ではディズニーは徹底的に共有出来ているのではないでしょうか。


楽しむとは『達成感』では無いだろうか?

いくら楽しく仕事をしても目標が達成できなければ...どうでしょうか?。
どんなに苦しくても目標を達成できたら、その苦労も『楽しかった』と思えるのでは無いでしょうか?
時代錯誤な考えなのかもしれませんが、『楽しみたかったら成果を上げろ』としか言えません。
成果もあげられないのに『楽しむ』だの『ハッピー』などいうリーダーはよほど能天気なのでは無いでしょうか?
もしくはリーダーとしての自覚が無いのでしょう。


小さな成功体験⇨達成感⇨楽しくなる

僕はそのチームがバラバラになったしまった上に成果もあげることが出来なかった経験を活かして、次のプロジェクトではチームとして成果をあげることによる達成感こそが『楽しみ』に繋がるということをメンバーと共有しました。
仕事だから辛いことや大変なこともあります。しかし、チームで問題を解決することで成果を上げることこそが『楽しむ』ことと理解しているチームであれば方針がブレることはありません。
チームとしてリーダーが『楽しむ』基準をブレずに具体的に伝え続けることこそが成果をあげるリーダーの役割なのです。

リーダーがわざわざ『楽しもう!』だの『ハッピー!』だの声高に言わなくてもメンバーに具体的な『楽しむ』とはどういうことか?ということを伝えてメンバーに小さな成功体験を積み重ねさせることが『楽しむ』ことに繋がるのです。
それがリーダーの思い描いていた『楽しむ』『ハッピー』ではないとしてもです。

『楽しむ』とは成果の先にあるものだとリーダーは理解しなくてはならない。
成果もあげていないチームが求める『楽しさ』とは『楽』をすることなのです。
リーダーの『楽しむ』基準がチームの成果に直結すると言っても大袈裟ではないでしょう。

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