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心の踵を浮かせて

「踵浮かせて仕事しろよな(笑)」

これは僕が管理職時代に(特に同世代の)メンバーに対していつも言っていた言葉です。メンバーも偉いもので、僕の感覚的なこの造語を自分なりに解釈してくれました。普段よりメンバーにこのような「ノゾエさん。どうかしてるぜ!」的な造語を社内で連発していたわけですが、これも考えようによっては新手のパワハラかもしれませんね。メンバーにもわかる言葉を使用しましょう!みたいなことで指導されても不思議ではありません。

さて、「踵を浮かせて仕事をする」とはどういうことか?


初動は素早く

という意味を込めて、僕は「踵を浮かせて」と言っています。
野球でボールが飛んできた時。
ボクシングで相手を攻撃をする時。
踵がベッタリついた「ベタ足」では対応が遅くなります。
踵を浮かせることで初動が早くなります。
それはビジネスの現場でも同じことが言えるのです。

ビジネスの現場では、いつチャンスが来るのかわかりません。
突然の電話に大きなビジネスチャンスがあるかもしれません。
それをすぐにキャッチすることが出来なければビックチャンスを掴む事は出来ないでしょう。だからこそ「踵を浮かせ!」と僕はメンバーに対して指導するのです。
この場合の『踵』は両足についている踵ではなく。
『心の踵』なのです。

心に踵なんてないよ!という人もいるでしょう。
実際ありませんからね。心に踵なんて。
心の踵を浮かすという事は普段より心に余裕を持って仕事をするようにという意味なのです。

それなら最初から『余裕を持って仕事しろ!』と指導すればいいじゃないか!とお怒りになる人もいると思いますが、心に余裕を持つだけではチャンスを掴むことが出来ないのです。そこには行動力、いや、瞬発力が必要となるのです。


『チャンスの女神には後ろ髪がない』

その言葉は、一瞬にして目の前を走り抜けるチャンスの女神を捕まえるためには前髪をつかむしかないのです。なぜなら通り過ぎた後に追いかけても、チャンスの女神には後ろ髪が無いので捕まえることが出来ない。ということを意味しています。

余裕を持っていなくては一瞬で通り過ぎるチャンスに気づくことが出来ません。そして、チャンスに気づいたとしてもすぐに行動できる瞬発力がなければチャンスの女神はすぐに通り過ぎてしまうのです。
ですから、チャンスの女神を掴むためには心に余裕を持って踵を浮かせておかなくてなならないのです。
そのために僕はメンバーに『踵を浮かせて仕事をしろ』と指導しました。

普段職場でも上司から、ちょっといいかな?と声をかけられた時に「はい、なんでしょ?」とすぐに動けるものと、「すみません。いま、いっぱいいっぱいなんです。」と返事をするもの、どちらがチャンスを掴むことが出来るでしょうか?
仮にその上司の要件が雑用であったとしても、その雑用が経験となり自分の糧のなることがあります。そして、「いっぱいいっぱい」と答えたものは次からは声をかけられなくなるでしょう。「どうせ、あいつはいつもいっぱいいっぱいで声をかけてもムダだ」と評価されてしまうのです。

それは社内に限ったことではありません。社内の態度は社外にも必ず顔を出します。心の踵を浮かせている人はいい意味でフットワークが軽いので様々な人からアテにされます。その中からチャンスを掴むのです。そして、いっぱいいっぱいの人は普段より余裕がないため自分の身の回りのことで手いっぱいで余裕がありません。もちろん心の踵はベタ足となっていることでしょう。そのような人に声をかけたとしてもなかなか動いてくれません。アテにならないというレッテルを貼られてチャンスは巡ってくる事はないでしょう。

数多くのチャンスを掴むためには心の踵を浮かせることが大事なのです。


余談ですが...
踵を浮かせると言ったらマイケルですね。
彼もきっと踵を浮かせてチャンスをつかんだのでしょう!

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