見出し画像

【猫】慢性腎臓病の猫と飼い主 AIMの衝撃

期待の新薬「AIM」

以前、東京大学の研究室に寄付が殺到したというニュースがあったことを覚えていますか?

私も少額ながら寄付をしましたが、最終的には3億円ほど集まったそうで、当時は東京大学におられた宮崎徹先生は、今は起業されて「AIM」の薬品開発に向けて取り組んでおられます。

人間も猫もAIMという血中タンパク質は持っているのですが、なぜか猫のAIMは腎臓に老廃物が溜まってもうまく働かずに腎臓病を惹き起こしてしまうそうです。このAIMを活性化させる物質を与えることで、猫の慢性腎臓病を防ごうというものです。現在はフードやオヤツ等で世の中に出ています。

これらはまだ薬ではなく、また療法食でもありません。サプリメントとも言えません。このAIM、現時点では慢性腎臓病に効果があるとも言い切れないところではありますが、飼い猫の慢性腎臓病に泣いた身としては、早く医薬品としての治療法が確立して欲しいと願っています。

2023/4/1開催のインターペット2023で宮崎先生からスゴイ内容の講演があったようで…フォロワーさんが参加されたときのメモがスゴイです。

まとめると、こんな感じ。

  • ステージⅢとⅣの間の慢性化、憎悪気と末期の間くらいの猫は通常200日を生きられず、半年くらいで亡くなる

  • AIMを2週間に1回、計6回注射したら1~2年経っても亡くならずに元気に過ごせる

  • 6回固めて注射をうてば、その後は何もしなくても元気でいられる

  • ただし、腎臓病末期の場合は貧血や他の合併症もあるため効果には個体差がある

マジですか…これが実現したらエライことになりますね!研究に期待したいところ。

慢性腎臓病の治療に正解は無い

正直、猫の慢性腎臓病の治療には猫の個体差が大きいこと、飼育環境が千差万別であること、何より腎臓という臓器の寿命であることから正解は無いように思います。モニタリングしながら全身状況が悪くならないようにコンディションを整え続けるということなります。

手をこまねいていると確実に慢性腎臓病は進行しますし、あっという間に悪くなる病気でもあります。ただ、丁寧に対応すれば猫のQOLを保ちながら寿命を長らえることができるケースが多いようです。

残念ですが、どんなに手を尽くしてもいつか愛猫の命は尽きますし、後悔とか悔いは残ります…

愛猫の慢性腎臓病対策としては、若い時からしっかり水分を摂らせることを飼い主が意識して、腎臓への負担を軽くしてあげることが重要かと思います。かつ、腎臓機能が衰えてきたことが分かったら早め早めに手を打つことが肝要です。

個人的には三兄妹の闘病で得たスキルを姫ちゃんには活かしていくべく、姫ちゃんには水場をたくさん用意してあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?