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休耕地シェア農業 ✕ 河内木綿栽培

河内木綿を栽培に取り組み始めて約3ヶ月が経ちました。雨が多く、日照不足の天候の下で、ようやく花が咲き、綿の実ができ始めたところで、ここまで取り組んできたきっかけを記しておきたいと思います。

きっかけはコロナ緊急事態宣言下のGW

きっかけは新型コロナウィルス流行の第一波の時期、自粛要請の最中に自分の仕事もままならない中のことです。未曾有の状況に、日本中多くの人が毎日のニュースに無力感や不安を感じていたことでしょう。普段はボルダリングジムやサイクリングで体を動かしてストレスを解消していた僕は、悶々と自宅に籠もり少し周辺を散歩するだけの生活に精神的にまいっていました。

休耕地の再生に取り組む大学時代の先輩

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大阪の藤井寺市で、ちょうど休耕地でシェア農業することに取り組み始めておられた大学時代の先輩のフェイスブック投稿に、農作業をお手伝いを以前に募集していたことを思い出しました。そこで先輩に連絡を取り、GW中に農作業のお手伝いをすることにしました。もちろんソーシャルディスタンスを取って、マスクもして作業をしました。

まだ栽培が決まっていない畝に河内木綿を

栽培するものが決まっていない畝がいくつかあったので、アパレルの仕事をしてきた僕がアイデアを出させてもらいました。そこで浮かんできたのが、明治初期まで周辺の河内地方の主要産業となっていた【河内木綿】の栽培です。コロナ禍で働き方に不自由を強いられている閉塞感のある状況下で耕作地をシェアし、一度は廃れてしまった河内木綿を栽培することで、日本国内での休耕地問題や国内経済の循環に何か自分たちにもできることがないかと考えました。今だから取り組める。今だから動けると思い、見切り発車でも構わないということで行動を起こしました。

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河内木綿の種の提供

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和綿の種を手に入れるために、最初に連絡を取ったのが「一般社団法人河内木綿はたおり工房」さんでした。緊急事態宣言中ということもあり、その時はお会いすることもできませんでしたが、詳細な栽培方法のレシピと約200個の種をすぐに快く送っていただきました。すぐにこうした出会いに結びつけたことにとても感謝しています。何も分からない中で、温かくサポートしていただける先輩に出会うことは本当に有り難いことだと思います。

大和川付け替えと河内木綿の歴史

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河内木綿を栽培するにあたって、キーワードになってきたのが300年前の「大和川付け替え」の事業です。休耕地農業に取り組んでおられる先輩と僕は、実は大学で歴史学を勉強していました。河内木綿の栽培は江戸時代に行われた大和川の大治水事業で大きく発展したという歴史のロマンに惹かれた部分も実は大きな動機なのです。

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上の旧河川地図と現在の地図を重ねただけで、河内地方が「何故、河内と呼ばれていたのか?」も一目で分かると思います。頻繁に水害のあった複数の河川から、現在の大和川に付け替えられたことで水害を減らし、川床は水はけの良い木綿栽培に適した水はけの良い土地となりました。わずか8ヶ月で完成した治水工事が、その後の200年に渡る産業の基盤を作り、そして現在の暮らしを支えるグランドデザインになったかと考えると、まだまだ日本の過去の歴史から学ぶべきことはたくさんありそうです。

まずワクワクを原動力に

40歳を過ぎた僕ですが、好きなことやワクワクするという感覚は、いつでも何かを始める原動力であることには変わりありません。

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今回のコロナをきっかけに、日常が簡単に壊れてしまうことがあることが分かりました。人に会うことすらできない。会える時に会っておかないと、二度と会えないかもしれない。やるべきことをやっておかないと、人生あっという間に終わってしまうかもしれない。そんな感覚すら覚えました。

毎日のニュースにコロナ感染者の数ばかりを目にしているこのような時に、このような時でもできること。このような時だから取り組みたいこと。これからの生き方の中でやりたいと思えることに挑戦する。

それが休耕地シェア農業 ✕ 河内木綿栽培

まだ、スタートを切ったところですが、続けて取り組みをnoteでも書いていきたいと思います。 

休耕地シェア農業と河内木綿栽培の先にある目標

①休耕地シェア農業で多様性のある複合的働き方を提案
②食料自給、原料自給による持続可能な活動
③ものづくりを肌で感じる豊かな文化の創造
④地域産業・伝統文化の見直しから再構築
⑤教育事業としての地域貢献

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そして、動画でも河内木綿栽培の記録として残していきたいと思います。今年はまずは試しの年。5つの目標を目指して来年には300坪の栽培を目指しています。ご覧いただき、コメント・チャンネル登録いただければ幸いです。

サポートいただき、ありがとうございます。今後もモノ作りをサポートできる記事を書いていきたいと思います。今後とも、よろしくお願い致します。