アンロック 陰謀のコード

4/20公開ですが 一足早くレビュー
イギリス
かつてCIAで尋問のスペシャリストとして活躍していたアリス・ラシーン(ノオミ・ラパス)は、数年前に起きたパリのテロ事件を未然に防げず24人もの犠牲者を出してしまったことを嘆き第一線を退いていた。
そんな中、バイオテロの脅威を察知したCIAに呼び戻され容疑者の尋問を任されるアリス。
尋問途中でCIAを装った連中の罠であったことに気が付き命からがら逃げ延びるも、容疑者を殺され殺害の濡れ衣を着せられてしまう。
CIA内部に裏切り者がいることを伝えるべくロンドン支局の元上司 エリック(マイケル・ダグラス)の自宅へ逃げ込むアリスであったが、既に追っ手が差し迫っていた。
追われる身となりながらもテロを防ぐため真実を追うアリスの姿を通し、消せぬ過去と変えられる未来を描いた作品だ。

過去の大きなミスが原因で、やれるだけの能力を有しているにも関わらず踏み出すことができないアリス
罪が許されない限り、自責の念が消えぬ限り、時の流れと共に記憶が風化しない限りは前に進めない
でも、一体誰に許しを請えばいいのだろう
どうしたら自責の念が消え去るのだろう
いつになったら記憶が風化するのだろう
人の死に関わることである以上、そんな日など永遠に訪れないのかもしれない

足枷はきっと外せない
軽くすることしか許されない
取り返しのつかないことをやらかしてしまっている以上、無かったことになどできやしない
一生抱えて生きていかなければならない
重要なのは、糧にできるかどうかなのだと思う。

序盤、尋問官を辞め囮捜査官として就職斡旋所の仕事をしているアリス
危険な現場から離れた身でありながらも、トレーニングは欠かしていなかった
どうにかこうにか立ち直る術を模索していたのだと思う
成り行きとは言え、追われる身となってからバリバリ戦えるのは日頃のトレーニングの賜物

生きていればあなたにもぼくにも何かしらの負い目があると思う
償えるモノか償えぬモノかは人それぞれだけど、思い出せば今もその胸をチクリとさせるはず
その痛みは消せずとも、糧にできるチャンスはいつの日かやってくる
そのチャンスを掴めるかどうかは、日頃の生き方がモノを言う
アリスの姿を見ていてそう思えた。

設定の面白さも脇を固める豪華俳優陣も申し分無い
が、話が進めば進む程に人の心が希薄になっていく
描かれていなかったとは言わないが、言葉頼りで響いてこない
それぞれがその行動へと至るまでの葛藤が伝わってこない
何のために、誰のために戦っているのかが分からない
自分事だと、この社会で起こり得ることを描いているのだとは信じられなかった

24人もの一般人を巻き込んでしまったことで心に傷を負っていたアリスが、再び一般人を巻き込んでしまう場面があった
激しく動揺するわけでも無し、怒りに燃え敵を撃ち殺すわけでも無し、巻き込んでしまったことを悔いるわけでも無し
結局触れぬまま物語は終わってしまう
「なんじゃそりゃ!」と突っ込まずにはいられなかった。

退場の仕方があからさま過ぎて先が読めたり、大きな見せ場も無くあっさり退場してしまったり、退場してもいないのに途中から一切出てこなくなったりと、描き方も中途半端

終盤においての重要なシーンにおいても、何もしなければ勝っていたのに自らやられに近寄る敵がアホとしか思えない
必然性0の敵の凡ミスを逆手にとって逆転しても、これっぽっちも胸が熱くならない
「えっ、何で近付いちゃったの?!」と突っ込まずにはいられなかった。

役に立たないCIA
スキだらけのMI5
ブランクありありの自主トレーニング女が大活躍
尋問スキルは序盤でしか発揮せず、後はひたすら戦うだけ
もう少しパワーバランスをどうにかしてくれないと、リアリティを抱けない

物語の始まりにおいて感じた人の心を最後まで貫き通して欲しかった
言葉で示すのでは無く、登場人物の葛藤や行動を通して大事なことを示していて欲しかった
こんなんじゃテロの脅威も伝わらない
一歩踏み出すための勇気も伝わらない
彼女も真の一歩を踏み出せたとは言い難い
俳優陣の豪華さのおかげで飽きずに観ていられるけれど、実人生において還元できるモノは殆どありませんでした
もっとやりようがあったんじゃないだろうか。

青春★★
恋 ★
エロ★
サスペンス★★★
ファンタジー★
総合評価:C

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ア行

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