TakeshiSakuragi

主に紛争地を活動拠点として取材を続けています。フリーのジャーナリストです。シリア関連の記事を中心に書かせていただいています。HP http://t-sakuragi.com/ twitter https://twitter.com/takeshisakuragi

本を出します PART 1

テレビに出演したことで、様々な反響がありました。そんなある日、ある出版社から連絡をいただき、編集者の方とお会いすることなりました。

「桜木さんの経験を本にしてみましょう」

それから、しばらく連絡が途絶え、あの話はボツになったのかなあとぼんやりと考えていると、「こんな感じで行きましょうか」と企画案を提示されました。

・本を出版すること

これまで二冊の本を出版していますが、全て僕の売り込みから

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フリーランスの生き方 Part 5

いつだったかなあ。うまく思い出せないけど、確かアフガニスタンでケシの取材をしていたときだったと思うから、2004年の3月か4月、首都カブールの安宿で知り合った写真家の日本人が駆け出しの僕にこんな言葉を投げかけたのが印象的でした。

「戦場カメラマンってフリーの中でも最底辺なんだよね。ピラミッドの最下層。頂点はファッション誌のモデルを撮影するカメラマン。広告の写真なんかを扱うカメラマンも上の人間。

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シリアの戦争

写真 : ダマスカス郊外の町ドゥーマでは毎日のように遺体を担ぐ群衆と遭遇した。(2012年4月)  筆者撮影

4月末からイドリブ県でのアサド政権とロシアによる焦土作戦により、空爆で多くの人々が命を落としています。300人近い死者と200,000人を超える住人が安全な場所を求めて難民化しています。そもそも、シリア各地でアサド政権が支配地域を広げる中で、イドリブ県に逃げ込んだ避難民が数十万人います。

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シリアの隠された拷問刑務所

8年を超えるシリアの戦争は減退しつつあるが、一方で不当な逮捕や処刑は勢いを増している。

アサド政権によって運営されているシリア各地に広がる刑務所では128,000人近くが行方不明になっている。大半がシリアでの民衆蜂起以降に捕らえられた人たちである。これが民衆蜂起を鎮圧する上でアサド政権の成功に絶対不可欠な残忍なシステムについて我々が知っていることである。

アサド政権はその存在を否定しているが、

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僕とトラック

久しぶりの更新が、トラックの運転手というテーマに申し訳ない気持ちもありますが、一つ言えることは、僕がこの職業に出会わなかったら、ジャーナリストを継続することも不可能だったという事実です。

・ドライバーとの出会い

僕は人と接することが苦手でした。そのため、取材費を貯めるために選んだ職業がパンの工場でベルトコンベアから流れるパン生地にソーセージを乗せる流れ作業でした。非常に向いていました。ひたすら

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顎の再建手術−失われた顎を求めて−PART 2

・顎の再建手術

静岡市立静岡病院には今回の手術の執刀医となるドクターが苦笑いを浮かべていました。

「これまで数多くの再建手術をしてきたけど、銃弾で顎を失った患者を診るのは初めてだよ。(中略)でも症状は他の患者と変わらないから問題はない」(拙著・戦場ジャーナリストへの道より)

ドクターは手術の大雑把な概要を説明しました。聞いていた僕はイマイチ理解ができませんでしたが、それでも手術により顎を取り

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