澄毅 / Takeshi SUMI

アーティスト、フォトグラファー www.takeshisumi.com

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マガジン

最近の記事

2月東京での個展

良い感じのDMができました。 2021年の東京での初個展になります。 https://bookandsons.com/?p=3385&preview=1&_ppp=dfef9964e0 少しでもコロナが収まってくれることを願うばかりです。 澄毅写真展「halo」 2021年2月6日(土)-2月21日(日) 12:00-19:00 水曜定休 /入場無料 BOOK AND SONS 東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番 見えるものに真実はなんじゃないかと思って

    • 東京での個展 2月

      • 群衆

        群衆は責任を取らない 群衆は傷つけることを好む 群衆に入ると落ち着く しかし 何かを残す人は常に群衆に背を向ける

        • 2020年後半の3つの展示

          2020年も残り少なくなってきた。今年はコロナ禍で世界が一変したが、私にとってもコロナの影響は大きくて前半は展覧会の中止に次ぐ中止だったりした。しかし、だからこそか、人生にとって重要な展示がこの11月に集中した。それぞれが異なる意味で大切だった。 東京好奇心2020渋谷 東京のBunkamuraでのグループ展。その代表イメージとして作品を展示させて頂いた。母体となった「東京画」との縁は約10年くらい前から始まった。アートディレクターの太田さんが当時お台場で運営していたギャ

        2月東京での個展

        マガジン

        • Days
          5本
        • 指と星
          5本
        • 作品について
          3本

        記事

          ジェイアール京都伊勢丹

          この度ジェイアール京都伊勢丹の20周年リニューアルグランドオープンで使用されるビジュアルを作成させて頂きました。 私は高校まで京都で過ごしていて、時々伊勢丹や美術館に来ていました。京都を離れて10数年後にこうして作品でこの場所に関わることができて嬉しいです。 京都新聞にも大きく載ったみたい。 基本作品作りは独りで始めて独りで終わるものですが、今回の案件は色合いなどでデザイナーさんの手が加わっています。それがまた違う魅力を加えてくれているように感じられて、私にとっても世界

          ジェイアール京都伊勢丹

          パリ個展

          パリでの個展「Les Fantaisies」が始まった。 コロナウイルスの関係で初日のvernissage(オープニングパーティー)は中止。でもあまり悲壮感はない。今回作品作りにだいぶん力を入れたが、だからこそお酒ではなく作品を観たい人に観せることができたらと思うし、それができる展示をできたのだから、全くもって幸せ。 初日から結構人が来てくれる。 色々話す、語る。作品をまた作りたくなる。 しかし今回は暗中模索が多くて大変だった。明かりのない舟を漕いで行く感じ。でも、「あた

          雑誌に作品提供

          写真集「指と星」に収録された作品が講談社の文芸誌「群像」の表紙に1枚、中に1枚使用されています。群像といえば純文学で、載っている作家の名前をみるだけで背筋がピンとする感覚がある。 献本が届いたので早速開封、手に取った時、その「厚み」が心地よく感じます。久しく忘れていた感覚。ここ全部ほとんど文字なんだなと思うと、すごいなと思う一方で、なにかすっと納得する感じもある。デザインはもとより、作家のウラを期待させてしまう。この本に関われるのは幸せなことだ。 まだ読み始めたばかりだが

          雑誌に作品提供

          二つの光

          光は生き物だと思う。毎日変わる。毎時間変わる。1分ごとにも変わっていく。写真は光がなくては撮ることはできない。その意味でも写真は光とともにいきている。 私の作品はプリントされた写真にスリットを入れて再び光に晒すことでつくられる。光によって固定された世界が、再び光によって変化することに小さな喜びを感じる。二つの光が一つの世界にあるからだ。 この写真のモデルは京都で撮影した。その写真をプリントしスリットを入れ、パリの東、ブローニュの森近くの公園でまさに日の沈む直前の太陽の光を

          家族の写真

          家族の写真というのは離れられないテーマだ。深くそして自身の人生にも関わるからこそなかなか収拾がつかない。そして書くことに二の足を踏むのだけれど、youtubeで観た番組から、勢いで少し書いていきたいと思う。 トモ・コスガさんの「写真集を読む」。深夜、自分の作品を作りつつBGM代わりに聴き始めたが面白かった。 深瀬はパリで知った。一時写真を教えていたフランス人の女性がカラスの写真集を持っていて、こんな写真集があると教えてくれたことがきっかけだった。それくらい私にとっては接点

          夏の日の写真

          「古い写真」というと私の場合、フイルムの写真になる。10年前、多摩美でデジカメなら1日千枚撮れると意気込んで実際900枚撮っていた時期があったが、あの時の写真はどこに行ってしまったのだろうか?結局作品を作るために改めて引っ張り出すのはそれ程撮らなかったフイルムの写真ばかりになってしまう。 多分夏。暑い日。学食と共通教育の校舎の間の陸橋から撮った。知り合いだったか、それともたまたま通りかかった人か。何気ない写真。その何気ない写真に気持ちが向かうのは時間が経ったからだろうか。モ

          夏の日の写真

          「名古屋というところ」

          名古屋というところ、という言葉を初めて聞いたように思う。 その言葉を聞いたのは、パリの北東のアパルトマンの最上階だった。1960年代、北海道の室蘭からフランスに渡ってからずっとパリで暮らしている「パリジェンヌ」の女性から出た言葉だった。 私が年に1度くらいの頻度で日本に帰ることがあるというと、少し驚かれているようにして、それに答えるように「私も名古屋というところに行ったことがあるのだけれど」と言葉が返ってきた。 彼女は展示のために10年くらい前に一度だけ日本に帰ったのだ

          「名古屋というところ」

          広島、京都、東京

          本当に嵐のような滞在でしたが、広島、京都、東京での展示とアーティストトークを無事に終えることができました。自由人のはずがどこの営業マンかと言われそうなくらい慌ただしい時間でした笑。でもいろいろ無駄なものが削ぎ落とされていて美だけが残るというか、大切な時間と大切な人たちに会える時でした。 今回何回か作品にスリット(切れ込み)を入れる場面をデモンストレーションしました。こうした場面を公開することについてはいろいろ考えることはあるのですが、こうした「過程」を通してより私の世界

          広島、京都、東京

          写真集「指と星」の世界について /10年

          写真集「指と星」にはいろいろな写真が収められている。後半に少しまとまった形で収められている、ステージ衣装を着たマネキンとそれを抱く女性の写真群について書きたいと思う。 この写真を撮影してもうすぐ10年になる。そしてそれはこの衣装を着ていたjasmine youの10年目の命日を迎えることも意味する。 2009年、私は当時多摩美の学生で4年生だった。 ある日学科の事務室から私宛に手紙が届いたと連絡があった。全く心当たりなく受け取ると、やはり全然知らない人の名前が書いてあっ

          写真集「指と星」の世界について /10年

          写真集「指と星」の世界について / ドローイングや実験的な作品

          「指と星」は写真集だが、写真だけではなくてドローイングも何点か入っている。だから写真集という言い方はもしかしたら少し適切ではないかもしれない。作品集という言葉も考えたのだが、それだとどうしてもカタログ的な感じが拭えず、結果写真集という扱いで発表している。私は写真集を文字ではなくビジュアルを通して何か新しい世界を伝えるものだと考えていて、その考えが合っている。 ドローイングは昔から描いているが、スリットと同様に写真に比べて時間がかかることが良い。「指と星」に収められたドロ

          写真集「指と星」の世界について / ドローイングや実験的な作品

          写真集「指と星」の世界について / 光とスリット

          写真集「指と星」。64ページ、A4サイズの本には色々な写真が入っている。それについて書いていきたいと思う。最初は光とスリットについて。 私にとって光は重要な存在だ。もちろんあらゆる写真家にとって光は大切だ。光がなければ写真は撮れないのだから。ただ、私にとって光は別の意味でも重要だった。 それは光そのものを写真に入れていることだ。 写真に光が透る時、もしくは写真に光が反射しまたたく時、美しさとともにその写真の情報の一部が失われる。しかし、失われたのであって無かったので

          写真集「指と星」の世界について / 光とスリット

          「指と星」

          新しい写真集「指と星」がもうすぐ世に出る。 「もうすぐというのは」 クラウドファウンディング で資金的なめどが立ち 作品の部分で納得のできる部分までこぎつけ 表紙デザインが上がり もうすぐ実物の本の見本が届くという意味でもうすぐだ。 noteでは この「指と星」の物語や背景などを書いていきたいと思う。