見出し画像

戦争ビジネスを続けるモデルケース

March 12, 2024

Transcription

The United States promises an additional $100 million to a U.N.-supported multinational security force aiming to control gang-fueled violence in Haiti.

In Cyprus, a ship loaded with food aid leaves the port city of Larnaca headed for the Gaza Strip.

Haitian Prime Minister Ariel Henry says in Puerto Rico he will resign after a transitional presidential council is created.

And in the U.S., the New York Times reports the U.S. aviation agency found that Boeing failed 33 out of 89 tests in manufacturing its 737 MAX passenger jet.

訳例

ハイチのギャングによる暴力を統制するために、国連の支援する多国籍治安部隊に米国が1億ドルの追加拠出を約束しました。

キプロスでは、人道支援物資を積んだ船がガザ地区に向けてラルナカ港を出港しました。

ハイチのアリエル・ヘンリー首相はプエルトリコで、暫定大統領評議会が発足した後に辞任すると発表しました。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、米国連邦航空局はボーイング社の737 MAX旅客機の製造において89のテストのうち33で不合格であったと発表しました。

勝手に探究

ハイチのヘンリー首相が辞意の表明をしたとのこと。その(辞意表明の)場所がプエルトリコであるところからもハイチの混乱が伝わってきます。

そもそも首相が外遊先から帰国できないような状態で暫定大統領評議会の発足などできるのでしょうか。アメリカは資金や食料の援助はするようですが、ギャングを制圧する部隊の派遣までは明言していません(ケニア主導の多国籍治安部隊の迅速な配備を目指すと、米国務省のミラー報道官は言っていますがそこに米兵が加わるのかは不明です)。

そうなんです、カネは提供できるんです。ドルは印刷すればいいだけだし、いつも通り日本から搾り取ってもいい。問題はそれ以外、戦える兵隊の派遣が難しいことにあります。

援助はするけど戦うのは現地人」というロジックがウクライナで成功しているので同様の方針を採ると予想されますが、果たして、ギャングにハイチの首都の8割が実効支配されている状況で、政府側に立つ市民がどれだけいるのでしょう。

ハイチの窮状を訴えて「義勇兵」を募ってみますか。「カネで買える命」という意味では傭兵の雇用も考えられます(なんだ、結局どっちもウクライナでやっていることだ)。

これなら票を失うことなく戦争ビジネスを続けられる。そういった意味で、ウクライナの戦争は新しい戦闘のスタイルを生み出したのかもしれませんが、どうせ頭を使うのなら別のことにしてほしいものです。

おっと、ハイチのギャングや反政府武装集団はこちらの希望など考慮してくれないか。だったら事態収拾のために、配備される多国籍軍に活躍してもらいましょう。

人とカネを投入するからには、交渉の席でそれなりに譲歩して政府への協力を取り付け、多国籍軍の撤収後にも政府が力を失わないように国家の基礎を固めておきたいところ。その主導役は、兵隊が出せなくてもやっぱりアメリカになるのでしょう。

今度はハイチの国民に石を持って追われるようなことがないことを祈ります。

参考にしたページ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?