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自分の意思を超えた投票行動は何のため?

March 10, 2023

Transcription

All of the nearly 3,000 members of China's National People's Congress reelect President Xi Jinping to a third, five-year term.

Iran and Saudi Arabia agreed to reestablish diplomatic relations and reopen embassies after 7 years of tension.

12 years after a tsunami destroyed the Fukushima nuclear center, Japan is preparing to release wastewater from the plant into the sea. Fishermen remain concerned about the plan.

And in Georgia, crowds celebrate after parliament rejects a bill that would have required many media and nonprofit groups to register as “foreign agents.”

訳例

中国の全国人民代表大会において、約3,000人の全会員が全会一致で習近平国家主席を3期目(5年)に再選しました。

イランとサウジアラビアは、7年間の緊張状態を経て国交を回復し、大使館を再開することに合意しました。

津波で福島原発が破壊されてから12年、日本は原発の廃水を海に放出する準備を進めています。漁師たちはこの計画に懸念を抱いています。

ジョージアでは、多くのメディアや非営利団体に「外国人エージェント」としての登録を義務付ける法案が議会で否決され、群衆が祝福しています。

勝手に探究

全人代の投票結果が面白いことになっています。

<全人代は10日、全体会議を開いて投票を行い、習近平国家主席を賛成2952票、反対、棄権いずれも0票の全会一致で再選しました>

そんなことになります?

投票用紙の仕様に問題があるのかも知れませんが、それでも2952人が全員賛成とは恐れ入ります。

これまでもそんなものだったのでしょうか。今回は3選ですから過去2回分を調べてみましょう!

2013 年 3 月の全人代は全会一致じゃありませんよ!

<習氏の信任投票では賛成2952票、棄権3票だったが、反対が1票あった>

なまじ1票だけ反対だったりするものだから、そっちに話題が行っちゃってますやん。

2018年3月の全人代はどうでしょう。

<会議に出席すべき代表数2980⼈に対して、出席2970人、欠席10人~国家主席と中央軍事委員会主席の選挙では、“習近平”が2970枚の賛成票を獲得して満票当選を果たし、会場は熱烈な拍手に包まれた>

10人の欠席をどう見るかで意見が分かれるのかもしれませんが、出席した2970人は全員賛成しています。

そして、3期目は問答無用の全会一致(欠席者については触れている記事が見つかりませんでした)。ただ、今回の第14期全国人民代表大会の定員は2980人のようで、賛成2952人ということは・・・28人も欠席?

何をおいても出席するべき全人代に欠席するんですからよっぽどの重病かな?もっとも、そういう人がいてもおかしくはありません。高齢の方も多いようですし。

古いデータ(2003年)ですが、全人代代表の平均年齢は60歳だそうで、失礼ながらすでに鬼籍に入られた方もいるやもしれません。

とにかく、異論を許さぬ国情を如実に表す結果に、「それはそれ、これはこれ」と、したたかに立ち回る中国人の様子が垣間見えました。

そんな感じだから「政変」が起こると「大きな反乱」となるんでしょうが、時代はもう21世紀です。時が来たとしても、先人の知恵を糧に穏やかな変革で無血の革命を期待しましょう!

参考にしたページ


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