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セコい手も有効

February 14, 2024

Transcription

The U.S. House of Representatives impeaches Homeland Security Secretary Alejandro Mayorkas over border security problems. He is the second cabinet secretary to be impeached in U.S. history.

In Indonesia, Defense Minister Prabowo Subianto claims victory in the country's presidential election after unofficial results show him in the lead.

In India, security forces use tear gas against farmers marching to the capital, New Delhi, to protest low crop prices.

And millions of Filipinos have their foreheads marked with a cross on Ash Wednesday, starting the Roman Catholic holy season of Lent.

訳例

米下院は、国境警備問題でアレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官の弾劾訴追(を可決)しました。米政府閣僚の弾劾訴追は米国史上2人目です。

インドネシアでは、プラボウォ・スビアント国防相は、非公式の選挙速報で優勢であったことを受け、大統領選での勝利を主張しています。

インドでは、農作物価格の下落に抗議して首都ニューデリーまで行進する農民に対し、治安部隊が催涙ガスを使用しました。

そして、ローマ・カトリックの聖なる四旬節の始まりである「灰の水曜日」に、何百万人ものフィリピン人が額に十字架の印をつけました。

勝手に探究

史上2人目の弾劾訴追が下院で可決されたとのこと。そうなると気になるのは最初の1人目ですね。

<米政府の閣僚で弾劾されたのは1876年のウィリアム・ベルナップ陸軍長官が最後。ただ同長官は、採決が実施される直前に辞任した>

ベルナップという人が約150年前に弾劾を受けていたと。ちなみにその理由は・・・

<陸軍長官在任中、ベルナップに収賄疑惑が持ち上がった。議会による調査の結果、ベルナップはアメリカインディアンとの販売取引ポストと交換に賄賂を受け取っていたことが明らかとなった。連邦下院はベルナップに対する弾劾決議を行い、ベルナップは1876年3月2日に陸軍長官を辞任した[2]。その後ベルナップの弾劾は連邦上院によって審議され、1876年8月1日に無罪の評決が下った[6]。>

ウィリアム・ワース・ベルナップ - Wikipedia より

なるほど、弾劾を受けるだけの理由はあったわけです。ただ、「下院で弾劾を受けたものの上院では無罪となった」とあるので、不名誉な記録だけ残りました。

つまり、今回のマヨルカス長官も(辞任するかどうかはさておき)まだ弾劾が確定したわけではありません。状況的には上院は民主党優位なため、ベルナップ同様お咎めなしになりそうだとのこと。

結局変化が起こらないような決議で時間を費やすのはばかげているような気もするのですが、議会政治なんてそんなものかもしれません。与党の政策がどんどん通ってしまうのを阻止するために合法的にできることなら何でもするのは当然でしょうし。

日本でも「牛歩戦術」なんていうみっともない妨害工作がありましたが、あれを小学生にどう説明したんでしょう。選良たる議員様も議論は苦手って説明したのかな。

数が正義の民主主義で少数派のできることは限られます。そもそも思想信条が異なるのです。議会でどう訴えようとも平行線に終わるもんでしょう。結局、野党の取れる戦略はセコいもの(失礼!)になってしまいます。

すると、政権与党の議会運営は「弱者の抵抗」をどう抑え込むかに焦点が移り、しょうもない時間稼ぎをさせないよう多少は譲歩したりするわけです。

そうか。やっぱり譲歩とか歩み寄りも引き出せるか。セコい手も有効なんだなぁと勝手に納得しました。

野党の皆さん、批判にめげずに与党の足を引っ張ってください。与党の政策に疑問をぶつけて議論を深めるのがあなたたちの仕事です!

参考にしたページ


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