コイン2

コインの裏表と負のスパイラル

まずは最初に、”競馬のことは忘れて”考えてもらいたい。


コインの裏表の話

今、あなたの手元には100万円があります。
そして、目の前に1枚のコインがあります。
もし、コインの裏表を的中できれば、賭けた金額が2倍となるとします。
ちなみに、“賭ける回数は5〜10回、金額は自由に選択できる”とします。

ではここで質問。

Q.この賭けで資金を増やすために、「あなたは何を考えますか?」


……


なんとなくで構いません。
今、頭に思い浮かべてみてください。


……


では、お聞きします。


ズバリ、あなたがこのコインの裏表で"資金を増やす"ため、考えたこととは次のどちらですか?

――――――――――――――――――――――――
1.いくら賭けるべきか?
2.コインの裏表をどう予想すべきか?
――――――――――――――――――――――――

……


おそらく、10人中9人までの人が、1.の「100万円の資金のうち、いくら賭けるか?」を考えたのではないでしょうか。


もう少し具体的に考えると、

仮に、1回目に10万円を賭けてハズれてしまった場合、次に考えることは…

『なぜ、コインの裏(表)が出たのだろう?』

ではなく

『残りの資金を、どういった配分で賭けようか?』

ではないでしょうか。


また、それ以外にも、仮に資金が増えた段階で

『何回目で賭けをやめるべきか?』

これも頭に浮かんだかもしれません。


……


こうした考え方は、多くの方が自然と考えることでしょう。

実はこの考え方こそ、“ギャンブルの勝ち負けで最も重要なこと”なのです。


競馬における資金配分の重要性は、これまでにも何度も書いています。

とはいえ、この「コインの裏表の賭け」のように、あなた自身、本能では、その重要性にすでに気づいているわけです。


しかしながら、こと"競馬に限る"と、この当り前のことができない方が大勢います。


コインの裏表ならば、
――――――――――――――――――――――――
その結果の要因だけを追及するでなく、
賭けによるリターンを考慮して、
「どういった資金配分で賭けるべきか?」
――――――――――――――――――――――――
これを最優先に考えるのに


競馬においては
――――――――――――――――――――――――
レース結果の要因(好凡走の理由)を
これでもか!と考察するのに、
賭けによるリターン(オッズ)を考慮し
「どういった資金配分で賭けるべきか?」
――――――――――――――――――――――――
これを最優先に考えない。

また、仮に資金配分を考えるとしても、レース考察よりも労力をさかない。


……

最初に、"競馬のことは忘れて"考えてもらいたい、と書きました。

競馬で目先的中に一喜一憂するなど、あくまで“楽しむ”ぶんには、“予想の知識(脳)”だけで考えるので十分です。

が、もしあなたが、長期間の回収率100%超を狙うなど、競馬で“勝ち続ける”ことにチャレンジするなら、“予想の知識(脳)”だけで考えてはダメです。

そのためには、“コインの裏表”からもわかるように――――――――――――――――――――――――
一貫した予想と資金配分により馬券を買い
その上で、レース結果に執着しない。
――――――――――――――――――――――――
このスタンスが必須です。


また、こうしたスタンスを徹底することが

>予想が当たれば

あくまで“馬が走ったおかげ”だと思う。

>予想がハズレたら

あくまで“馬が走らないこともある”と思う。

といった、己の予想理論を過信せず、その限界をしっかりと認識することで、馬へのリスペクトが生まれます。


以上、競馬において
――――――――――――――――――――――――

レース結果への執着(回顧)は
己の予想理論上での答え(納得)を探し求める

それは、次回のレースへの期待を増幅させ
ハズせば、さらなる反省の感情をよび
あくまで自らが納得する答えを探し求める

さらに、予想のハズレや負けがこんでくると
己の理論への自信が揺らぎ、懐疑的になり
結果、予想の一貫性が崩れる

皮肉にも、レース結果に対し、
己の予想理論で納得させようとするほど
己の予想理論の首を絞めることになる

そして、ついには
次なる予想理論の探究の旅に出る。

――――――――――――――――――――――――

こうした“負けのスパイラル”
あなた自身ハマっていませんか?

もし、今より競馬を"楽しむ"だけでなく
"勝ち続けたい!"と考えるなら

『コインの裏表は競馬とは違う!』
そうした考えを一つおいといて

こうした負のスパイラルの心理も
考えてみるといいのではないでしょうか。


ズバリ、競馬を楽しむでなく、勝ち続ける上では、

回収率アップとなる数的な裏付けを得られない
己の予想理論上でただ納得するための
そんなレース回顧は、百害あって一利なし


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