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よいPRとは、について改めて考えてみる

直近マーケティングの設計をする中で、一際重要だと感じているのが「PR」です。いままでダイレクトマーケティングや、企画等をメインにしていたため、改めてPRについて学ぼうと思い、『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』を再読しました。

本書に記載されている内容を自分の解釈も交えながらnoteに記載します。

流れとしては、PRとは何か、どんなPRがいいものかを明らかにしながら、どうすればそのPRが実現できすかというアプローチまで落とし込めればと思っています。

PRとは

PRとは簡単に言うと、人が無意識に刷り込まれているが故に起こしている行動を、意識化させることで、その人の意識→行動の変容をうむための手段です。

有償のように露出量がコントローラブルでなく、第三者からの発信により、信頼性を帯びたものであることが、他のマーケティング手法とは異なる点であり、それらを両立することが難易度であると言えます。

どんなPRがいいPRと言えるか

いいPR = 戦略的PRとは、「いい車とは、エコな車だ!」「いいボディーソープは、香りづけでなく、臭いを消すことだ!」と、『いい○○は、△△だ』と巧妙に定義づけることではないかと思います。

ただ、その「よいの定義」が、自社製品の便益の特徴を表しているだけではなく、社会の関心テーマであること、そして消費者の便益にマッチしていることが条件であると言えます。

本の中では、洗剤を例にあげ、それまでは白くすること自体が洗剤の機能としていたところを、洗濯後にも実はばい菌が存在していることを研究。それらの危険性を警鐘することで、「除菌ができる洗剤がいい洗剤」という例をあげてました。

個人的な見解ですが、商品が多様化するにつれて、消費者は何がいいのかわからなくなってきているのかなと思っています。「選ぶのが面倒」という状態であったり、わからないから思考停止→楽なものに流れていく潮流があるのかなとおもっています。そんななんか「この製品は実はこんな効能があって、実はこれができるものこそ、本質的な価値になる」と伝われは消費者は発見、納得し「買う理由」につながるのではないかと思っています。

実際にはどうPRすればいいか

正直よいPRをするには、サービス自体の設計からマーケターは入るべきなのかなとおもっておりますが、すぐにできそうな方法として、2点あげます。

その商品に対する消費者を縦軸(問題の顕在度)、横軸(問題への関与度)という軸にて、4象限にわけたとき、PRの最終ゴールは「問題が顕在化しており、そこに対して消費者が関与が高い状態」にいることです。

◆潜在関与度高 を 顕在関与度高 へのアプローチ

消費者の関与度が高い領域で、まだ知られていないことを話題化することで、消費者の問題への意識はかわります。そんな時のアプローチが「ネーミング」です。本書の中ではランニングブームの影に潜むランナーが継続的にランニングをすることに何らかの課題を抱えていることを「迷走ランナー」としてネーミングし、「迷走ランナーを救う」という位置付けでPRをしたようです。

本にはありませんでしたが、ボディーソープ業界にて、肌の保湿には実は、風呂上がりの数分が勝負ということを訴えるために「乾燥性敏感肌」という新しい造語を作成したのも、こちらの例かと思います。

◆顕在関与度低 を 顕在関与度高 へのアプローチ

育児に精をだすパパのことをイクメンとよぶようになりましたが、育児以外の『家事』に積極的な男性もフィーチャーしようと、「うちパパ」としてメディアは取り上げたようです。

ネーミングというアプローチでもあるのですが、顕在関与が低い人を動かすには、その顕在している問題を「再定義」することが効果的なようです。

つまり、上記の例では育児だけに止まっていた家庭参加を、家事まで広げることであったり、「血流促進」という効能をケアという側面だけでなく、美容にもきくという側面をつくることだったりします。

つまり、上記のいいPRにはにもつながるのですが、そのターゲットにきく土俵をきめ、そのターゲットに伝わりやすい(もしくはメディアが取り上げやすい)キーワードにすることで、ユーザーに新たな発見をもたらせるようです。


PRというと、プレスリリースやインタビューといった手法に目が行きがちですが、それをすることで、結果何を成し遂げたいのか、どんなメッセージであればそれが実現するかまでを考えねばと思いました。



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