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区分変更で危機脱出

介護申請についてぽそぽそと書いてきました。
さらってみますね。

介護申請(役所へ)
かかりつけ医の診察→主治医の意見書を市役所へ送ってもらう
聞き取り調査
(審査)
介護度決定・認定
ケアマネージャー選定
介護計画
介護業者(施設・タクシー等も)選定
介護実施
これが一連の流れです。

最初の申請から実施まで、早いと二か月くらいでできます。
でも、半年たっても何も進んでいない…ということも事情によってはね。
家族の機動力や家族間の意見の相違もあるでしょうし、本人が抵抗したり(!)、あるいは自治体の対応速度などでも差は生じます。

わたしが体験したところでは、申請から認定まで五か月がかりということが一回だけありました。認定が降りていないうちから『更新の手続きをするように』という手紙が送られてきたのでびっくりしましたが(笑
年末年始と、ゴールデンウィークを挟む数か月は申請が混み合うことがあるそうです。

そして、最初の申請のあと、半年後に介護度の見直し更新というものが入ってくるので、最初の一年は、家族側もてんてこてんてこします。
(半年で更新、ホントやめて欲しい

ところで、この更新や見直しによって、介護度が変更になることがあります。
たとえば
要介護1だったのに
更新したら
要支援1になってしまった。

これはわたしの父の例です。

半年のあいだに視力低下が進み、視力はほぼゼロ
せん妄も激しくなって、幻覚らしきものが見える
一日中こたつ暮らし
杖を使って家の中を歩ける
風呂を冠水させることができる(おい
食器用洗剤で卵焼きを作ろうとする(やめて
ご近所の家に勝手に上がり込んでその家の奥様を驚かせる(こらっ
意味の通らない会話ができる(……
この状態でも要支援1でした。

視力低下は医療の領分であり、介護とは関係ない。
「見えない」ことを理由に介護度があがるということはない。
「歩けているわけですから」
「寝たきりではありませんから」
「見えなくても歯を磨いたり顔を洗ったりできていますから」
ということは、聞き取りのとき調査員から聞いていましたが
まさか要介護が要支援になるとは思っていなかった。

これがランク落としということなんだー。と、唖然。でした。
要介護1→要介護1なら、介護計画も活きますが
要介護1→要支援1となると、最初から全部練り直しということになります。
もう少し介護内容を厚くしたいと考えていたときだったので、

「区分変更の申請」をすることにしました。

たまたま、父の言動のおかしさに気付いた市立病院の看護師さんが、
「心身医療課に専門医がいますから、受診してみてはどうですか」
とアドバイスしてくれて、その場で受診が可能になり(奇跡)
専門医から市役所に意見書を提出してもらえるという運びとなりました。

二か月後、要介護2で認定。

それに合わせて介護士さんの訪問日数を増やせました。
じつはここ、注目してほしいポイントなんですよ。
父の状況は右下がりでずっと悪化中でした。
でも介護度は要介護1から要支援2までいったんは下がった。
その直後に区分変更、再び要介護2。

つまり、この例では、『専門医の意見書が効いた』ということです。
街のお医者さま、かかりつけ主治医の先生の意見書が劣るということではありません。
たぶん、審査のシステム(コンピューター?)が「専門医の診察を受けている」ことをデータ上で重要視するようにプログラムされているんだと思う。
審査員の問題ではないんじゃないかな。と推測ですけれども。
それやこれやで、その時期わたしはほぼ半年のあいだに父母含めて四回の介護申請をしましたよー。
ひーはー。

いざ行けーカイゴリアーン♪
ザ・区分変更・フラッーシュ!

申請と更新について三回にわたって書いてまいりました。
ひとまず、ここまでです。
すこし間があくと思いますが、次は『いつか来る決断のとき』の後半を。
難しさではトップクラスの『拘束』と『治療停止』。
この問題を考えていきます。



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